復活までのあれこれ、そして今。
一昨年の秋、20年近く行きたかった青森に行きました。
福岡からは遠いし、日の出日の入りの時間からしてもはや異国です。イントロからいきなりお土産のリンゴを箱で買いました。西日本では見たことな品種を売っておりました。三内丸山遺跡に行き、ギャー古代ドラマだわ~~~~!!と興奮です。
そして初めてのカーナビ、初めてのレンタカー、小雨、夜、山道、濃霧、カーナビから流れる「ここは八甲田山雪中行軍の遭難事故で〇〇伍長がふんちゃら~」と
不吉なアナウンスを聞きつつも予定より1時間半かかって宿に行き、満天の星空も見ましたよ。
翌日は奥入瀬渓流を歩き、きりたんぽ食べて蔦七沼にも行って‥。二泊三日の旅でしたが、生きる気力が蘇ってきました。
元気よく福岡の自宅に帰り、また漫画を描き始めたのですが・・・。
愛猫オカンの胆管肝炎が、ずっと低め安定だったのに
冬になり急激に悪化し始めて、
春から夏までオカンファーストで介護しました。
デビューして36年、初めて仕事よりもオカンという家族優先、
ひたすらに尽くしました。
かかりつけ病院では「もう治るわけがない」と
見放されてしまったけれど、病院では出来ないことも家では出来たのです。
毎日の輸液、1日五回のミルクと半消化ごはん、力価の高い栄養。うんちとオシッコの観察、分析、状態が変わればプランを立て直す。
介護中は本当に不安で、辛くて、輸液もシリンジもなかなかうまくできず泣いて。
でも、多くの猫友や猫のごはんのショップの人、輸液の針刺しを一から教えてくれた新しいかかりつけの先生、毎日の輸液の取り押さえを手伝ってくれた身内や友人の娘ちゃんに支えられました。
一時期はかなり回復したのですが、夏になり急激に衰弱が進み。7月にオカンは旅立っていきました。
オカンのほかほかのお骨を抱っこして自宅に戻ると、信じられない位
静かでした。
オカンの介護は私に「命」を教えてくれました。
漫画では「生と死」を散々描いてきたけれど、「尽くすこと」「喪うこと」
「残されること」「また歩き出すこと」は、ニンゲンよりもオカンに教えられたと思います。
この介護は私とオカンの最高の思い出になりました。
(支えあって私達歩いたね、オカン、立派だったよ)
オカンの旅立つ少し前、私は「花の如き阿修羅也」大坂編をどうにか描き上げることができて、新しい別の仕事をしたいなと思うようになりました。
そして縁あって、
コスミック出版が新レーベルの「comicMaomao」を立ち上げるそうで、
コミカライズを請け負う漫画家を集めているとのお話で、
霜月りつ先生原作の「今度は死なない悪役令嬢~断罪イベントから逃げた私は魔王さまをリハビリしつつ絶賛スローライフ!」という作品のコミカライズを請け負うことになったのです。
原作を読んでみたらイントロ2枚で「うっ・・・おもしろい・・・!!」と思い、この物語をコミカライズでも絶対に名作にしよう~~~!!と天に誓ったのでした。
「ねえ、新連載のこれ上手く行くようにしてよ!」やせ細ったオカンに頼みました。
オカンは福猫なので不思議な力をもっておりました。
一方、1型糖尿病漫画の「げんきの森日記」も突然映画化の話が舞い込んできて、今進行中です。もうすぐ脚本が出来ます。
勿論それも「ねえ、この映画化も、上手く行くようにしてよ!」やはり話が来た頃オカンに頼みました。
オカンは黙って聴いていたけれど…。
でもきっとうまくいくな、と予感がしたことを覚えています。
https://x.com/cosmic_LNdenshi/status/1770007492711657918?s=20
「今度は死なない悪役令嬢」は病死した日本人女性が十九世紀ヴィクトリアン風異世界の金髪縦ロールの悪役令嬢に転生して、秘密の村で魔王や魔物たちと楽しくスローライフする物語です。原作小説はこちらからも購入できます。↓
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4774764086/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o03_s00?ie=UTF8&psc=1
でもってそのコミカライズ新連載は、3月21日(もう明後日ですね)からコミックシーモアで1,2話同時配信開始、1話は無料で読めますよ!直リンはこちら!今度は死なない悪役令嬢 ~断罪イベントから逃げた私は魔王さまをリハビリしつつ絶賛スローライフ!~【単話版】 Vol.1 | 山田圭子/霜月りつ | 無料漫画(マンガ)ならコミックシーモア (cmoa.jp)
また配信になったら宣伝いたしますよ。
この3年半、いろんなことがあったけれど、私は元気です。
それではまた。