「コロナ前」まで回復するアメリカ with 「利上げ」予報 @4/1/2022。
昨日(4/1)3月米雇用統計の発表があったが、相変わらず全体で強い数字だ。2020年2月の失業率は@3.5%で、当時と比べた全体の就業者数は▼約160万人減にまで回復。平均受給+5.6%(年率)は2020年5月以来の伸び率だ。まさに「コロナ前」まで回復するアメリカと言っていい内容。
ちなみに2021年初の数値を振り返ると:
<アメリカ・ドル>
ダウ平均 @30,606.48 < 2022年初 @36,338.30(+18.7%)
ナスダック指数 @12,888.28 < 2022年初 @15,644.97(+27.3%)
ビットコイン @28,865.40 < 2022年初 @46,198.00 (+60.0%)
<日本・円>
日経平均 @28,791.71 > 2022年初 @27,444.17 (▼4.7%)
ドル円 @103.44 > 2022年初 @115.07 (▼10.2%)
<ヨーロッパ・ユーロ、ポンド>
英FTSE @6,460.52 < 2022年初 @7,384.54 (+14.3%)
独DAX指数 @13,718.78 < 2022年初 @14,446.48 (+5.3%)
ポンドドル @1.2238 > 2022年初 @1.1371 (▼3.2%)
ユーロドル @1.3549 > 2022年初 @1.3114 (▼7.1%)
<中国・人民元>
CSI300 @5,211.29 > 2022年初 @4,940.38 (▼5.2%)
ドル人民元 @6.5250 < 2022年初 @6.3561 (+2.6%)
この1年ちょっと、随分変化があったものだ。「投資」の世界ではアメリカの圧勝で、ヨーロッパは敢闘賞、日・中は残念賞といった所。多くの「ビットコイン億り人」や「ナスダック長者」を生んだが、2022年に入り「インフレ」「金利上昇」が意識され、さすがのアメリカ・ドルにも調整の兆しが見える。それでも「円安」が深刻化する日本や急速に海外資本が逃げ出している中国よりはマシかもしれない。
そして最大の変化は米国債を筆頭にする「金利」。10年以上「相場」「投資」に関わった人も、これ程の "変化" は予想できなかったのではないか。
「まさか10年や30年の金利が5年を下回るなんて…」
特にイールドカーブの変化、最近では「逆イールド」の登場はショッキングな出来事かもしれない( ↑ 標題ブラフ、↓ 表)。
実は現在1番変動が大きいのが1年米国債。名目金利で@1.5~1.7%の間を激しく上下している。焦点は5/4,6/15のFOMCでどのくらい「利上げ」されるのか。雇用統計の後、「利上げ予報」は大きく変化: ↓
「金利」が動き出したことで「イールドスプレッド」等、株価への影響も増している。直近の米株価の反発で、S&Pのスプレッドは売買いの目処となる@▼3%を上回って@▼2.6%まで上昇。株価の上値を重くしている。
反面、「逆イールド」で10年米国債金利の上昇は相対的に抑えられているため、負の影響は軽減されている。随分 ”都合の良い” 解釈だが、「利上げ」のスピードを上げるなら、2024年の「利下げ」開始も全くないとも言い切れない。ここからの「投資」判断はかなり難しい。
やはり「インフレ」を本当に抑えられるのか、が鍵。
実際「利上げ予報」も少し前の「政策金利@2%上限説」をあっさり覆し、今や@4%までの「利上げ」に変更。
まあ、過去に「利上げ」局面を経験している「損切丸」のような ”オールド・タイマー” にとっては「利上げ予報」がどんどん変化する「典型的利上げ相場」。とにかく中途半端な買い(金利低下方向)は危険。「ゼロ金利」や「過剰流動性」に慣れ親しんできたトレーダーや投資家には初めての試練だ。まして「逆イールド」など…。
やはり「パンデミック」→「戦争」の流れは歴史が証明する「時代の転換点」。コロナ後の世界 Ⅱ - これから起こりそうなこと。|損切丸|note で世界は「脱・グローバリゼーション」≓「インフレの時代」に向かう。
筆者個人は2016年から25年に及ぶ ”新しい周期” に入ったという見立てだが、特に実際に「戦争」が起きてしまった2022年は重要。大きな流れは外してないのだが、個人の「投資」はそれ程…(苦笑)。やはり相場は難しい。
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