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続・米国経済本当に弱い? ー 毎月恒例 "雇用統計祭り" (苦笑)
10/1 9月ISM製造業PMI 47.2 予想 48.6 前月 47.2
*雇用 43.9 予想 49.3 前月 46.0
*新規受注 46.1 予想 44.4 前月 44.6
*仕入価格 48.3 予想 53.3 前月 54.0
10/2 9月ISM非製造業PMI 54.9 予想 51.5 前月 51.5
*雇用 48.1 予想 47.9 前月 50.2
*新規受注 59.4 予想 51.9 前月 53.0
*価格 59.4 予想 57.3 前月 57.3
10/4 9月米雇用統計: 失業率 4.1% 予想 4.2% 前月 4.2%
非農業部門雇用者数 +25.4万人 予想 +14万人 前月 +15.9万人 ← +14.2万人
平均時給(前年比) +4.0% 予想 +3.8% 前月 +3.8%
最早毎月恒例のイベントと化した「米雇用統計」。まあそれにしても動くこと、動くこと(苦笑)。 "Ms. Watanabe" を含むデイトレーダーは意気込んで臨んでいるのだろうが「ゼロサムゲーム」よろしく「大儲け組」と「大やられ組」に分れそう。
ISM指数といいアメリカの「需要」の強さを感じさせる。一番足りないのが「人」。根っこでは▼4,000万人を超えるベビーブーマーの引退に加え「コロナ危機」後も労働人口が急減しており、今回もかなり強い数字だ
「損切丸」的に「金利」の側面から覗けば「売り」(金利上昇)の気配濃厚ではあった。個人的にはターミナルレート(利下げの到達点)が@3.5%以下が見通せなかったので、市場関係者の一部も指摘していたように余程弱い数字でなければ売られる可能性は高かった。確率的には金利上昇に賭ける方が分が良かったとはいえよう(まあそれでも想定外は起ったりする)
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まあこれでターミナルレートは@3.50%まで押し戻され、今後の指標次第では@4%止まりまで上昇する気配。大統領選目前とは言えパウエル議長も "蛇口全開" とはいくまい。ドル円が@148円台まで飛ぶのもさもありなん。週明けの日経平均も先物から見て再び@39,000円台が見えてきた
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2月に JGBの ”怪” -「利上げ」確実なのに金利が下がる不思議|損切丸 (note.com) なんて書いたが、今回は差し詰め "米国債の ”怪” -「利下げ」確実なのに金利が上がる不思議” 。もっとも「金利」を長くやれば良く起る現象でもあり、「イールドカーブ」を仕掛けるなら絶好の局面ではある
①「利下げ」進行 → インフレ+景気加速 → 長期金利上昇
②「利上げ」進行 → インフレ+景気抑制 → 長期金利低下
①なら「ブル・スティープニング」(金利低下局面で起る長期>短期金利の傾斜化)、②なら「ベア・フラットニング」(金利上昇局面での平坦化)
①拙速な「利下げ」は危険であり、なぜ前回FOMCで▼0.50%も「利下げ」したのか、市場は疑い出す=パウエル議長への信認が損なわれる。これはECBも一緒
これで「時間駅余裕がある」と言い放っていた日銀と新首相はどうでるか
ドル円@150円はあっという間に視界に入ってきており、そこを超えれば "風景" は大きく変わる。一気に「時間的余裕」は無くなるだろう。これがマーケット。「昭和世代」の官僚・政治家にはそういう事を十分理解していない人達が多過ぎる。だから ”オモチャ” にされて狙われる
FRBの「利下げ」が@4%、ECBが@3%で止まるようだと日銀は「利上げ」を急がなくてはならなくなる。② ↑ 対応が遅れればどんどん状況は酷くなる≓「円安」加速。ヘッジファンド等は虎視眈々と狙っているだろう
全体的には 「お金」の値段 ≓「金利」が安過ぎる! ー 日銀の「ターミナルレート」は?|損切丸 (note.com) 事が証明されつつあり、▼4.5京円もの「大借金」でばらまかれたドル、ユーロ、円、ポンド、そして人民元さえも「値上げ」=金利上昇圧力にさらされる、つまり「インフレ」になる
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覚えておいて欲しいのは、逆説的だが「利下げ」するからいつも金利が下がるわけではない。「利上げ」も然り。肝要なのは中央銀行が時宜適切に対応すること。これに尽きる。そう言う観点からは、これだけ「インフレ」になっても「デフレ脱却」と言い続け「利上げ」を遅らしている日銀は相当のリスクを負っていることになる
我々生活民も「円」で暮らしている以上、日銀と同じリスクを背負わされている。しつこいぐらい「現金、預金は危ない」と筆者が言い続けてきたのはその点。ブンブン振れるドル円や日経平均に惑わされる事無く、家計の許す範囲で「インフレ」対策はしておきたい。ただ生活に必要な「お金」まで突っ込んでしまうと「損切り」するしかなくなる局面が出てくるので止めた方がいい。そして「借金」までするのは御法度。「ギャンブル」≓「お金」を増やしたいと「投資」≓リスク管理の境目はきちんと認識すべきである