着実に減る「お金」の価値 ー 鍵は「正しい金融政策」
「ドル建日経平均」戦略の崩壊Ⅲ ー 必死の「損切り」戦略|損切丸 (note.com) で、散々 まともじゃないⅡ ー 動けば何でも良いのか!?|損切丸 (note.com) 。 ”ドル円×日経平均” で仕掛けたヘッジファンド(HF)もようやく「損切り」補填をあきらめたようだ。大体こんな ”無理” は通らない。傷口が広がって "上" からもストップがかかったはずで、秋口の ”首” はほぼ確定
(一部の日本人同様) ”日銀はどうせ利上げなんて出来ない” とたかを括っていた節がある。この辺りはさんざん損をした外国人村の「JGB売り禁止令」に通じるものがあるが、 ”低金利の半永久的継続" を前提に巨額の「ドル円買い」≓「円キャリートレード」+「日経平均買い」に走っていたと言う事。直近2年は上手くいっていたのでドンドン金額が膨らんだが、 ”日銀+0.25%利上げ” とAIにデータを突っ込んだらビックリして(笑)「売り」指示でも出たのだろう。「利上げ」が原因では無く要はタイミングの問題
はっきりしているのは「お金」の価値が着実に減っているということ
大体「金利」が「国」によってこれだけ違うのが不思議ではないだろうか。本当に「金利差」で為替レート=FXが決まるならブラジルレアルもトルコリラももっと買われているはず。だから@162円までの「円売り」もかなり "怪しい代物" だったことは間違いない
敢えて言うなら「実質金利差」。そこには「物価」が大きく関係している。トルコリラが売られてきたのは大幅な「マイナス実質金利」が主因で「円売り」も理屈は一緒。「高金利」のブラジルレアルが買われないのは若干謎ではあるがおそらく別の事情、e.g., 経常赤字 etc. があるのだろう
FX ≓「国」の株価はこの「実質金利差」に敏感に反応する。@160円超もの「円安」に我慢出来たのは日本に1,200兆円もの「超過貯蓄」が存在したからで "普通の国" ならとっくに「利上げ」。それでもここで「利上げ」転換したのは国民の「インフレ」苦が限界に達したから。景気が悪い中国が「高金利」を維持するのは海外への資本流出が怖いからだ
このように「金利」と「FX」(為替レート)は密接に関係している。だが「名目金利」の差だけに着目していると真実を見誤る。今回の「円安祭り」はいい例だろう。*市場レートは必ず "あるべき値" に帰着する
"客観性" を維持するため筆者は「ドル建日経平均」( ↑ 標題添付チャート)をウォッチしているが、気が付けば@260ドルを超え「暴落」前まで回復している。これも繰り返しになるが、既に「輸出立国」ではなくなった日本で「円安」の業績貢献度は下がっている。そもそも「ドル円」と「日経平均」が連動して暴騰暴落を繰り返すこと自体がかなり ”眉唾” 。それでも今回一部を除いて多くの日本人がそれ程振り回されなかったのは一定の "進歩" 。むしろ餌食になったのはHFの方だ
筆者のメインシナリオは:
"希望" も入っているので若干楽観的に映るかもしれないが、英銀で22年勤めた経験から、日本人にはそれだけの "ポテンシャル" があると確信している。必要なのは「自信」。娘が「Z世代」である事もあるが、彼らは我々「バブル世代」と違い本当に真面目で良く勉強している。政治の世界もそうだが、古い世代が邪魔さえしなければ10~20年後のこの国の未来は明るい
日本の「インフレ」はまだまだ続く ー 「お金」<「人」の時代へ|損切丸 (note.com) なんて note. を書いたのもそういうベースがあるからで、「少子高齢化」などの諸問題はあるものの、「バブル」とまではいかないが再度 "良い時代" がやってくる確度は結構高い
筆者のシナリオが実現すれば「ドル建日経平均」は2021年につけた高値@280ドルを超えて@300ドルに迫ることになる。 "ポテンシャル" を考えれば決して夢物語では無いし単なる "通過点" になる可能性だってある。「インフレ」による名目値の膨張には注意が必要だが、鍵は「正しい金融政策」。財政政策と合わせ不要な「政治」の介入だけが心配ではある
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