ロンドンに行って来ました - 「お金」はそんなに大事じゃない?
元職場の同僚と久しぶりにREUNION(リユニオン、同窓会)がロンドンで開かれる事になって行って来た。種々の事情で "サヨナラ" できなかった70歳超えの同僚もいたので、ほぼ15年振りに会えて本当に良かった。アフリカ、ドイツ、アメリカ等々国際色豊かな集まりだったが、Far East(極東地域)から呼んでもらえたのは有り難いことではある
ロンドンも8年振りだったので「変化」について書いてみよう
1.キャッシュレス
最近ロンドンに行った日本の元同僚からほとんどスマホで支払いだとアドバイスされていたのでクレジットカードを登録していったが、電車も食事も買い物も本当にキャッシュレス(Contactless Payments)。*登録したカードのタッチ決済が ”国内仕様” だったためスマホ決済は失敗したが、タッチ機能付きのカードで何とかなった。ゾーン1~4等のチケットを買うのが大変で使ってなかった地下鉄も初めて空港から市内まで行った。とにかく便利
ポンド円が@140円近辺の時に溜め込んでおいた現金(今は@194円台)を持っていってしめしめと思っていたら、2年前の国王交代の時に旧紙幣が使えなくなって Bank of England (英国中銀)で新紙幣に変えて貰わないと使えないという。古い貨幣に至っては交換してもらえず ”無価値” 。結構な金額だったので ”Where dose the Money come from? " (このお金はどこから来たのか?)なんて質問されてムッとしたが、答えは " From my salary" (お給料から)で良かったらしい。な~んだ(苦笑)
しかしこれ、「古いお金は使えません」なんて日本でやったら暴動が起きるだろう。日本人はとにかく「お金」に執着している。その結果が1,200兆円もの「預金・現金」であり400兆円余りの企業の剰余金。「インフレ」が慢性化しているイギリスやアメリカでは「お金」はそんなに大事じゃない。だからこんな事が出来るのだろう
2.食べ物
長らくこういう事がまことしやかに言われてきた。イタリアやフランス、日本と違って「イギリス料理」なるものがないからかもしれない
だが今や ”グローバル時代” 。そんなことはない
ドイツに行って来ました。|損切丸 でも「ドイツ料理」に触れたが、どこでも上手い食べ物はある。ロンドンの寿司のクオリティーは近年格段に向上しているし、日本式ラーメンはそこら中に広がっている
元同僚が近所の "食堂" へ連れて行ってくれて "English (full) Breakfast" (イギリス式朝食、トースト+目玉焼き・ベーコン・ソーセージ・レッドビーン+紅茶 ↓ 写真)をご馳走してくれたが、これが結構いけた
聞けば工事労働者が来るような店で@6ポンドと格安。日本でいうと@600円の感覚だが実際には約1,200円。「お給料」が2倍なら価格も2倍。東京とどちらが暮らしやすいかは議論の分れる所だが、「インフレ」の方が消費行動は刺激されやすい。何しろ「お金」はそんなに大事じゃないのだから
3.人生観
30数名集まったREUNIONの内、まだ銀行に残っているのは2人だけ。まあそれなりに稼いだので経済的には余裕があるのだろうが、何せイギリスは「インフレ」の国。「お金」を保ったまままごまごしているとあっという間に陳腐化する。**退職後も株や不動産等某かの「投資」はしている
年齢的に子供(場合によっては孫)の話が良く出るが、日本のように「良い大学を出て大企業に就職」のような価値感は存在しない。みんなそれなりの家庭なのにある子はIT関連の起業をしようとしているし、ある子は世界中を旅して "物書き” になろうとしている。自分の親が会社を立ち上げて100億円単位で売却するのを見ていればそういう風にもなろう。日本のように大学生の就職希望第1位が「公務員」なんてことには絶対にならない
こうやってたまに海外へ出ると本当に色々考えさせられる。「キャッシュレス」1つとっても日本がいかに内向きで「ガラパゴス化」しているか痛感するし、非常に息苦しい社会で生きていると実感する。全て欧米がいいとも思わないが、子供・孫の世代にもう少しなんとかならないものか
「損切丸」を1週間ほどサボっている(苦笑)間にドル円もあれよあれよと@156円台まで上昇、JGBも随分売られた。ヘッジファンド勤めの同僚に「日銀は12月に利上げするのか?」と飲んだ席で聞かれたが「50:50」と答えておいた。相当に関心があるらしい。ある同僚は「損切丸」を自動英訳で読むとも言っていた(大丈夫かな?)
不動産価格も値段も倍なら、せめて円金利は半分≓@2%<£4.5%が必須。金利がこんなに低いから「円キャリートレード」で「円安」が速く進んでしまう。まごまごしていると「お金」≓「円」は本当に価値がなくなってしまう。「お金」を何かに換えようとして長蛇の列に並ぶような事態は避けたい。こうなると "Earlier is Better" (やるなら早く)。日銀の「利上げ」や「トランプトレード」で相場は荒れ模様だが、時々の決断力が問われる