米国経済本当は弱い?
米国経済本当は強い?弱い?|損切丸 (note.com)
続・米国経済本当は強い?弱い?|損切丸 (note.com)
米国経済本当は強い?弱い?Ⅲ|損切丸 (note.com)
米国経済本当は強い?弱い?Ⅳ|損切丸 (note.com)
米国経済本当は強い?弱い?Ⅴ ー 「ドル円」と「ビットコイン」の相似性|損切丸 (note.com) シリーズの ”完結編” (?)
このシリーズもようやく決定打。失業率は上昇、NFPも平均受給も労働時間も減っており ”米国経済本当は弱い” 。FRBの「利下げ」路線は固まった
2年米国債は一気に@4%を割り込み、9月FOMCでは▼0.5%、年内合計▼1.00%の「利下げ」を織込みターミナルレートは@3%も視野に。イールドカーブも本格的に「スティープニング」(長期>短期金利)が始まった
マーケットは明らかにアメリカの ”リセッション” (景気後退)を意識し始めている。レーガン政権時の「高金利政策」がその後 "酷い不景気" をもたらした歴史的事実に鑑みれば、今回も3回連続の+0.75%を含む急激な「利上げ」の後だけにその影響は計り知れない。3年も続いた激しい「インフレ」も確実に米経済の体力を奪っている
問題は「株安」。「株本位制」のアメリカでは個人消費へのダメージはかなりストレートだ。**FRBは「利下げ」で株価下支えを図るが、対「インフレ」では初動が遅れ ”バイデンフレーション” の衝撃。|損切丸 (note.com) を起こしただけに一抹の不安は残る。これで "トランプ大統領返り咲き" なんて事になったら...。 「インフレ」×「ポピュリズム」は "最悪の組み合わせ" |損切丸 (note.com) は大きなリスクとなる
まるでこの動きを予見したような日経平均の暴落@8/1~2だったが、BoE(Bank of England、英国中銀)も先んじて▼0.25%「利下げ」、保険的に「利下げ」したECBも賭けに勝った恰好。これでようやく世界的「インフレ」に歯止めがかかり、同時に長きに渡った「ドル高相場」も終焉を迎えた
ドル円は@147円割れ、日経平均先物も@35,000円割れなど週明けの東京市場も心配だが、筆者は異常な「円安」で嵩上げされた名目株価が適正値に調整する動きと理解している。元々日本の「インフレ」は抑制的であり、「円高」効果も含めCPIは日銀の目標=+2%にゆっくり収斂していくだろう
一気に@160円を超える「円安」で 「通貨危機」の "芽” |損切丸 (note.com) が出かけた時は急いで@1.0%まで「利上げ」する必然性を感じていたが、まあタイミングがいいというか何というか。大統領選直前になって「利下げ」転換がはっきりしたFRBに救われた恰好の日銀。これも考えようによっては*「国際協調」の一部なのだろう
ただこれで日銀の「利上げ」路線が修正されるとまでは考えない。この状況なら年内+0.25%あと1回、2025年前半に+0.25%×2回で極めてゆっくり政策金利を@1%程度まで「利上げ」する路線になるだろう。それでもCPIが+2%ならまだ「マイナス金利」。ただ日本の「潜在成長率」≓「自然利子率」が+1.0~+1.5%と想定すればまずまずの水準 ≓「中立金利」に近い。「人手不足」から「賃上げ」も徐々に進むはずだ
急激に▼15円も「円高」が進んだので株式市場を中心に "ショック症状" に陥っているが@146~147円はまだまだかなりの「円安」。これは日本が「普通の国」に戻るための "リハビリ" の痛みでもあり、ここで中途半端に止めてしまえばまた元の木阿弥。日経平均が@30,000円を割り込むような事態が無ければ "リハビリ" は続く。幸いアメリカと違って家計による株式の保有が少ない日本では「株安」による個人消費へのダメージは小さい
2022年に パウエル議長の "心変わり" 。|損切丸 (note.com) による「過剰流動性ショック」で大暴落した株式市場だが、今度は日銀。「損切り」も「利食い」も冷静かつ勇気を持った決断を迫られるだろう。あなた自身がどういう人なのか、試される局面になる