"ババ" は「日経平均」か「マグニフィセント7」か「ビットコイン」か、それとも「お金」か?
某有名経済タレントが@4万円を超えた日経平均や米株を「世界規模のババ抜き」と揶揄していた。「過剰流動性」が生んだ "怪物" ビットコイン|損切丸 (note.com) はあっという間に@65,000ドルを超えて口アングリ状態だが、「暗号資産」に関しては素人ながら一種の "恐怖" さえ感じる
仮に今の「インフレ」が純粋に「貨幣現象」なら「生活実感が伴わない」「経済実体にそぐわない」のも当然。何しろ「お金」の価値が急落しているだけだから。「借金過多」の欧米各国が "自衛" のために「利上げ」に向かうのは至極当然で、逆に「預金過多」の日本が「マイナス金利」に留め置いているのもそう。結果「円安」になっているのも経済合理性に沿う
NYCBの「資金繰り」危機がきっかけで ”棚からぼた餅” ?-「利下げ」大歓迎の株式市場|損切丸 (note.com) だとしても、ちょっと金利が下がるだけで「BTC」も「WTI」(NY原油先物)も「日経平均」もこんなに ”膨張” してしまうなんて...。どれだけ「お金」が余っているんだか
”紙屑” とまでは言わないが、さすがに3京円を超える「借金」は大き過ぎる。既にFRB、ECBは「利上げ」しているので最後に残るのは日銀。3~4月に予想されている「マイナス金利廃止」とそれに続く「利上げ」が遅れるようだと「円」の ”紙屑リスク” は増す
このままでは「円建て」の「マグニフィセント7」「原油価格」「BTC」、そして「日経平均」の名目値は上がり続ける。これでは仮に「日経平均」が@5万円を超えても素直には喜べない
実は日本政府も手は打っている。「預金過多」で「利上げ」出来ない分「社会保険料」をコッソリ上げて ”スティルス増税” を敢行。1,200兆円もの「借金」の取り立てをしているが「六公四民」(お給料の6割を国に収めている状態)で既に限界。「円安」を止めるべく渋々「利上げ」に舵を切らなければいけなくなった
政策変更、特に「金融政策」は効果が出るまでに6ヶ月以上かかるといわれている。アメリカでも+5%「利上げ」してやっと「インフレ」の暴走が止まったが、それでも やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” Ⅱ。|損切丸 (note.com) 今の「お金」の暴走を見ているとFRBもECBも本当に「利下げ」できるのか、甚だ疑わしい
正直日銀に関しては1年以上「変更」が遅れている。企業でもそうだが、対策は時期を誤ると効果が激減する。まして効果が出るまで時間がかかる「金融政策」は "Forward Looking” (先見性)が必須。そのためのプロ集団のはずが、いつも政治に振り回されて後手に回る事がほとんど。今回も同じ ”臭い” がする
「円安」等に ”追い詰められて利上げ" という事態に陥れば "最悪" の結果を招く。株や不動産価格が上がっているうちはまだいい。 "最悪" のトリガー(引金)はJGB(日本国債)の "暴落" ≓円金利の急騰になるだろう
史上初の@4万円超えで 「タワマン」と「日経平均」の共通点 - ”ヒット率” 重視のメデイアの特性|損切丸 (note.com) から「タワマン芸人」ならぬ「日経平均芸人」がメディアで湧いているが(苦笑)今ぐらいの金利上昇では蚊に刺されたぐらいで "暴落" には程遠い
日本の銀行、生損保など金融機関は日銀・金融庁の「ご指導」のお陰もあって、ある程度長期債やJ-REITの整理売りが一巡。生損保は「年限長期化の買い」を再開する余裕まで出てきている。おそらくシリコンバレー銀行(SVB)やNYCBのような破綻騒ぎには至らないと想定できる
だがこれは財務省が想定したようにJGBの平均金利が@1.9%に留まった場合。マーケットというのはいつでも「想定外」が起こりうる。それが@160円を超える「円安」なのか、TONAR(無担保コールO/N金利)の急騰なのか、JGB入札の未達なのかは判らないが、「円」市場でも "歪み" が大きくなっているのは間違いない
金利急騰が怖ろしいのは急激に「お金」の逆流を起こすから。「世界恐慌」(1929)も「ブラックマンデー」(1987)も「リーマンショック」(2008)も 「本物の危機」の時、金利は上昇する。|損切丸 (note.com) そうなると「リスク資産の名目値が上がる」などと呑気な事は言っていられなくなる。何しろ「金利」に「お金」をほとんど吸上げられるわけだから
特に欧米のファンドも怖れるのは 「お金」の価値 - "一度一方向に走り出すと止まらない日本人" |損切丸 (note.com) 個人の判断で主体的に動くのが常識の彼らにとって ”集団行動” 的な日本市場は恐怖でしかない
悪い ”胸騒ぎ” |損切丸 (note.com) のする筆者としては "Forward Looking” で準備して、金利急騰時に「円金利」にスイッチできる体制を取りたいが...。相場も ”腹八分目” が1つのコツだが、慌てすぎて株価などの名目値上昇を逃すのも大きな「機会損失」。ただ一度流れが変わると手が付けられなくなる「円」市場の特性を考慮するとある程度保守的に動かざるを得ない。そこは一種の ”保険料” として割り切るしかなく、あとは "見落とし" がないようつぶさに市場の動きを追っていくだけである
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