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続・日本の「インフレ」はまだまだ続く ー 「人」が全然足りない!!

 日本の「インフレ」はまだまだ続く ー 「お金」<「人」の時代へ|損切丸 の続編

  ”人手不足倒産は過去最多を更新、2年連続の大幅増 前年比1.3倍の342件、建設・物流業が全体の約4割” (帝国データバンク)

 最近続々と閉店したラーメン屋さん、高級食パン店、タピオカカフェ、居酒屋、等々…。筆者の近くを見渡しても無くなるお店の多い事、多い事。どこも「人」が全然足りない!!。データに載らない小規模店舗を加えたら300件どころではあるまい

 そもそも東京だけで15万件もある「飲食店」(世界最多@2019  )を筆頭に日本は中小零細が多過ぎる「損切丸」も個人事業主登録して税申告しているから判るが、原因は今話題の「税制」にある。何しろサラリーマン時代と比べて「控除」や「費用」の額が大きく、同じ年収でも "天引き" されていた所得税や社会保険料が格段に安い。これでは雨後の竹の子のように「事業主」が増えるのは当たり前(やってみると実感できる)

 この「昭和」システムは連綿と続いており、それは現与党の「大票田」になっている。個人営業の病院経営者の塊である「日本I師会」が代表例で、だからいつまで経っても「昭和」システムが改まらない「103万円の壁」問題はその歪みとして浮上してきた問題でもあり、e.g., 税金を取り易いサラリーマンから徴収、仮にも「税調」を名乗るなら「税は理屈」などと詭弁を弄していないでここにメスを入れるのが ”筋” 

 そんな "大特典" があるのにこれだけ潰れるのは「インフレ」の "お陰"時代の変化を象徴する出来事でもあり、政治を含め真面目に「昭和」を脱却する必要に迫られている現在の「インフレ」を「円安」のせいと思い込んでる人たち ≓「コストプッシュ」を連呼する一団がいるがそれは誤解根っこは「人手不足」だ。これはアメリカもヨーロッパも同じ

 そして「人手不足」=「人件費」上昇の影響がもろに出るのが「物流コスト」。どんな商売をしても運ぶには「人手」が要る

 「勤労統計」 ↑ を見ると「物流」「建設」で労働時間が平均を大きく上回っていることが判る。しかも就業者は ”高年齢化” 。これは「合理化」が限界を迎えていることも示唆しており「インフレ」を引き起こす主因となっている。今話題の「キャベツ一個が1,000円」もその一例

  日本の「インフレ」はまだまだ続く ー 「お金」<「人」の時代へ|損切丸 はこれからが本番ではないのか

 前稿.続・ ”リアルマネー” の壁 - 「もし100億円持っていたら...」?|損切丸 でもこういう言い方をしたが、人口動態 ≓ ”少子高齢化” により今後毎年▼100万人程労働人口が減るという推計もある。アルバイトや非正規社員はますます採用しにくくなるだろう

 「そんな事言っても客が減るのが怖くて値上げなんか出来ない!」

  "FACT" (事実)なのだろう。だが「お給料」を上げて「人」を確保できない会社や店舗は今後も激しい "淘汰" の波に襲われる。マクロ経済学的に冷たく言えば ”会社・店舗が多過ぎる” 。かつて「イギリス病」から脱却する時も過酷な "淘汰" があったが、50年の時を経て日本で同じ事が起き始めている。 "ゆりかごから墓場まで" はもう無理。ー 「お金」の事ははっきりさせよう。|損切丸 ≓「国民皆保険」も全く同じ展開

 これに「円安」コストが上乗せになる。原油だってガスだって「物流」コストがかかる訳で、その「人件費」が円建てで上がれば「インフレ」になる。このように「人手不足」は広範に物価を押し上げる。だから ”コア” と呼ばれる訳で「円安」はあくまで付属的なコストで主因では無い

 これらは "特別扱い" じゃない「日本」へ。ー 「円安」が迫る「普通の国」への変革。|損切丸 へ戻るために避けて通れない "道" でもあり、それを象徴するのが「低金利」いくら財務省が国債の利払いを減らそうと躍起になっても、異常に低い「マイナス実質金利」は維持できなくなってきている最近JGB(日本国債)の長期金利が上昇しているのはそのためだ

 それでも欧米に比べてまだ「インフレ」がマイルドなのは 続・日本の「インフレ」の正体。ー 「家賃」が決め手の「低インフレ」。|損切丸 が鍵。大家さんにだって生活がある訳で、これだけ衣食住のコストが上がれば我慢にも限界がある。実際*何とか踏みとどまっていた「家賃」も、都心ではジワジワ再上昇の気配。耐えきれずにどこかでギャップアップすればこの国の「インフレ」はより過酷なものになる

 *「ツインが一泊15万円ですよ!」。元同僚との同窓会でR本木の高級ホテルの話になって驚いた。「3.11」の時はコスト会社持ちで泊まり込んだりしたが、さすがにそんなに高くはなかった。インバウンドに引っ張られて海外価格になったのだろうが、それにしても賃貸家賃との乖離が激しすぎる。1泊料金が1ヶ月家賃より高いなんて…どう考えても異常

 年初から10万ドル台を回復したと思ったらたった1日で▼5,000ドルも下げたビットコインや@5%に接近する米国債を筆頭に、予想通り荒れ模様の巳年相場。「グリーンランドを買う」とか「(24時間ではなく)停戦は6ヶ月以内」とか、 "主役" が言いたい放題では迂闊に 「トランプ2.0」の衝撃Ⅲ - アメリカは「鎖国」に向かうのか?|損切丸 にも乗れない

 相変わらず不規則な上下動を繰り返す「日経平均」も依然 2025年も "円安狂騒曲" は続くか? - 異常に「利上げ」を恐れる「日経平均」|損切丸 「金利」を怖がっているように映るが、「インフレ」動向とどう関わってくるのか。 "リアル" を見つめていく必要がある

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