まるで ”モグラ叩きゲーム” - 苦しむファンド・トレーダー
参照: 溢れる「過剰流動性」の "器" - 「逆イールド」の米国債 → ナスダック → ビットコイン、日経平均、そして...|損切丸 (note.com)
"積み上がっているモノ" は何か? -「金利」との比較|損切丸 (note.com)
「行って欲しくない方に動く」相場の原理@2024 ー 一体誰が困るのか?|損切丸 (note.com)
最近の相場を見ていて「損切丸」の正直な感想。NYダウやナスダックが調子が悪くなると「日経平均」や独DAX、それも駄目だと英FT etc., etc. まるで ”モグラ叩きゲーム” 。ビットコイン(BTC)に走ったかと思えば利食った「お金」はWTI(NY原油先物)や金(Gold)に流れたり(その逆もある)「過剰流動性」の迷走が続く。見た感じ、ファンドもトレーダーも8割方上手くいっていないだろう。こんなマーケットでもきっちり儲けられるのは余程の天才だけ(苦笑)2023年に続いて「投資」受難の年となっているが、それもこれもドル金利≓「インフレ」が高いまま推移しているから
日本人にとっての「最適投資」2024 - 優先するのは「円安」それとも「インフレ」?|損切丸 (note.com) で見ると、散々ドタバタした挙げ句、韓国株や暗号資産、商品市場を除く主要市場では「円安」効果を加味すると年初来おおよそ+10%程度で推移 ↓ 。まあそれでも「円預金」よりはマシ
「新NISA」を始めたばかりの人も面食らっているかもしれないが「プロ」を名乗る人達も散々だ。こうなると 「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」|損切丸 (note.com) 的には売買で儲ける「キャピタルゲイン」よりも金利系の「キャリートレード」≓「インカムゲイン」に傾斜したくなる
そんな中、飛び抜けて魅力的なのが金利差5%もある「ドル円」ロング(買い)であり、政府がいくら "口先介入" しても止めはしない。こんな状況で「ドル円売り介入」に行っても ”栄養” にされるのがオチなので、ここは*ポジションが溜まるまで待つのが戦略としては正解
基本は市場のボラティリティー(変動率)が高い時は売買の「キャピタルゲイン」、動かない時は「インカムゲイン」に傾斜するのがトレードの基本だが、これだけ動きがポンポン変わると「損切り」だらけになる。まして市場流動性が低く一部の元締めが牛耳るコモディティ(商品市場)や暗号資産は尚更。現状はあまりハッピーな状況ではない。「プロ」がこんな状態の時は ”見” ≓様子見もあり。「休むも相場」である
こんな状況で「ドル円」が▼20円ぐらい暴落したらどうなるか。考えるだけで背筋が寒くなる。1998年にはLTCMが単体で100兆円近く「ドル円」を「損切り」して3日で▼25円暴落したが、ファンドが分散しているとは言え同じ事が起きないとも限らない。ましてや今は「AI」マーケット。おそらく日銀・財務省もその事が念頭にあり、タイミングやサイズに腐心している。「円安」阻止で「クラッシュ」を引き起こしては元も子もない
ベストなパターンとしては「円金利」+「介入」で@140円程度まで押し戻しFRBの「利下げ」を我慢強く待ちたいところ。だがその戦略が上手くいくかどうか、非常に微妙な局面。 ”薬” は効き過ぎてもいけないが中途半端だと病状が悪化する。@160円目指しの「円安」と「日経平均」の@30,000円割れとどちらを取るか、究極の選択になる可能性もある。トータルで考えると日本にとっては前者≓急激な「円安」の方が厄介。本来「円安」メリットの大きいはずの経済団体からも悲鳴が上がっているのがその証拠だ
投資銀行に勤めている時も「金利はいいよなぁ~、寝ていても儲かって」と揶揄するトレーダーが多くて辟易としたが、全然そんなことはない。事実シリコンバレー銀行やシグニチャーバンクを吹き飛ばしたのが「金利」=FRBの「利上げ」。デフォルトの引金になるのもほとんどのケースが「借金」が払えなくなるからで主因はやはり「金利」。牙を剥くと本当に怖い
筆者の見立てが正しければ、この局面日本の金融当局は「円安」阻止に重きを置いてくるはずで「日経平均」の@35,000円割れぐらいは覚悟している。これは一種の「政策コスト」。だから最近上値が重いのかもしれない。 ”嵐の前の静けさ” 筆者にはそう見えてるが、さてどう動くか
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