SONY α NEX-5T を使ってみた
【2023年12月21日 内容に大幅に追記をしました】
割と僕の周りにはNikonユーザーが多く、もちろんCanonユーザーもそこそこいます。
ただ、残念なことに、あまりSONYの一眼ユーザーには出会いません。 町中を歩いていたらかなり見かけるのに…何故だろう。
しかし、そんな僕でもたまたまα NEX-5Tを触る機会があったので堪能してきました。
α NEX-5Tについて
2013年発売のミラーレス一眼カメラです。
ミラーレスの小型な機体にEマウントをくっつけているからか、本体よりもレンズの輪っかのほうが大きいという特異な構造をしています。当時はそれなりに話題になったようです。大口径マウントを標榜としているZシリーズよりも目立ちます。
画素数は約1600万画素と、2012年発売の Nikon1 j2 の1100万画素よりも多いです。センサーがAPS-C(Nikon1 は1型センサー)なのでそりゃそうといえばそうかも知れませんが…。
1型センサーといえば現在はもはやキヤノンさんのPowershot Gシリーズがほとんどディスコンみたいな常態なのでRXシリーズか高いスマホか、みたいになってますが、一眼の裾野が今よりずっと(センサーサイズ的な意味で)広かった時代です。Pentax Q。
普段2012年発売で最高ISO感度6400のD5200を使っている僕の身からするとISO感度が最高25600とやたら高いのも気になる点です。
使用感
デザインはシンプルなNikon 1ユーザーからするとNEXはゴツゴツした印象で、近年のα6000番台の様なシンプルがないため、発売年よりも古いように感じましたが、持ってみるとNikon 1に比べてその持ちやすさに驚きました。
小型な機体ながらしっかりと握り込めるのは嬉しい点です。
もちろん、一般的なデジタル一眼レフカメラほど出っ張りはないのでそこはご愛嬌ですがグリップのサイズ感を考慮すると十二分にあると思います。
レンズはまさかのパワーズーム搭載。楽でいいですね。沈胴+パワーズームは若干まどろっこしい気がしなくも無いですが。
コンパクトなレンズですが、電源を入れると自動で鏡筒が繰り出すので(少々長めの起動時間を待てば)即撮影できます。あ、レンズ保護はデジカメのような自動で窓が閉まるタイプとは異なり一眼によくあるキャップ式です。この点は同じサイズ感の機種で、私が使用しているNikon1シリーズでもかなり後期にならないと搭載されないので時代というものでしょうか。
しかし、何故かレンズ本体にズームリングとズームボタンが両方ついていて、時々片方に触ってしまい勝手にズームされることがありました。どっちかをオフにできるようではない模様です。
パワーサプライ関連は、やはり大企業は違いますね。この世代のカメラなのにUSBで充電でき、残量は30分で0%から20%程度まで回復します。(無理をすれば給電もされるようですね...)
電池の持ちはミラーレスの宿命というかあまり良くないです。
でも、10年前のバッテリーにしては劣化の程度が低い感触でした。もしかすると10年前は不満なく使えたかもしれません。
モニターはチルト式+タッチパネル。このタッチパネルが多分このカメラの弱点を生んでいると思うのですが、まずチルトの方を書きます。
チルト式の画面は自撮りや特殊な構えで撮影できるので便利です。コンパクトなモデルほどバリアングルでなくチルトが多い印象ですが、バリアングルモニターよりも本体を薄く設計できるのでしょうか?
画素数は92万画素と現代の標準よりは少ないですが、発色もよく、綺麗です。
チルトのヒンジ自体も、最新の製品よりは多少可動域が下に狭いですが、十分に使えます。下は若干、上には180°開きますが、専用のフラッシュユニット(ホットシューじゃない!)をつけると120°くらいに制限されます。
で、問題のタッチパネルですが...
画面での操作を前提とした結果、操作性がザンネンなことになっており...、他社のカメラ(というか現代のSONYも)ではワンタッチで変更できる機能が複雑だったり、そんなに使わない機能がどっかを触った拍子に変更されたりと、少々難解な構成になっています。
画像の再生をする際も同様で、直感的な操作はできないため慣れが必要です。操作のラグさと、そもそも若干もっさりしている感じがこの優秀なコンパクトミラーレスにスナップシューターの座が与えられなかった理由かもしれません。
アイコンなどのグラフィックは見やすくて良いです。 かなり凝ってます。
さあ、撮ってみます。
なるほど、綺麗です。
最高25600までのISO感度の理由がわかります。さすがはSONY様のAPS-Cセンサー、高感度に強いです。(画像はISO3200)
APS-CセンサーはNikonだけ言い方が違うので一瞬わからないですが、Nikonユーザーのワタシ的にはDXフォーマット(=ミドルクラス〜エントリークラスの一眼レフカメラ)と同じセンサーサイズということになります。
ですが、そのセンサーサイズで発売年も一年しか変わらないD5200を凌駕するノイズ耐性です。少し不思議なのは、Nikonの場合1600万画素級APS-CセンサーはD7000もしくはD5100など、2011年以前発売のモデルに搭載されているセンサーになるので、これはSONYさんが高感度にこだわって新しく(若干画素数をトレードオフしながらも)開発されたのかもしれません。
いつものNikon 1 j1は高感度にかなり弱いので同時代のミラーレスでもこんなに違うことに驚きました。
実は自動HDRモードがついていて、場面に合わせてHDRモードにしてくれます。 ちゃんと警告出してから動作してくれるので安心して任せられます。
オートモードが優秀です。AF合焦も早いです。コントラストAFがぁああ、というほど遅くもないです。早いです。
パノラマモードもついてます。
使ってみて
慣れさえすれば物凄く良い機だと思います。
ミラーレスなのに大きめななシャッター音がするというのも面白い点です。注:メカシャッターはついています。
あの筐体の薄さなので振動があまり抑制されずに耳に届くのでしょう。
サイズはコンパクトで軽量なのにAPS-Cセンサーを積んでいて、しかも設定項目も多い。デザインがシンプルなので狐につままれた気分ですが、普通にミラーレス「一眼」カメラです(今更ですが、これEVF無い…)。
フルオートがちゃんと仕事をしてくれるので、マニュアル撮影をそこまで求めないなら最高のカメラです。
中古が2万円しない程度から出回っているので買うのもありでは無いでしょうか。(記事を書いた当時はまだ出回っていましたが、再編集している今はかなり流通量が減っているようです)
長い文章を、今日も、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?