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スケジュールに追われて課題管理が甘くなってしまった

化学業界で働いている技術士(化学部門)です。

つい最近、仕事である失敗をしてしまいました。
その失敗の要因は、納期を意識するあまり、課題管理が甘くなってしまったことです。

失敗の内容


ある化合物の合成を依頼されました。
スケールアップの必要はあるものの、過去に合成実績があるため、同じ方法を採用することにしました。

実は過去合成時は問題が生じていて、当時はリカバリしましたが、合成法を見直す必要性は感じていたのです。
つまり、より良い合成法への改善が課題でした。

しかし、問題意識はあったものの納期まで時間がない。
検証実験を行う余裕がない。

最悪、またリカバリすれば良いだろうということで、GOしてしまったのですが・・・。
ご想像の通り問題が再発し、リカバリも上手くできず、大幅に時間と費用を要してしまったのです。

納期から逆算した計画を立て、課題への対応を後回しにしたせいで、余計にコストを払うことになった。
これが私の失敗です。

課題管理とは何か


私の失敗は、課題管理ができていれば防ぐことができました。
課題管理とは、課題から考えて、やるべき業務を決定する管理方法を課題管理と言います。

課題を明確化することで、目的達成と離れた業務を抑制する効果があります。

今回の場合、納期ももちろん重要ですが、課題への対応から、やるべきタスクの決定と実行の計画を立てるべきでした。

どのように課題管理を行うか


仕事を始める前に課題を記述することで、課題先行で仕事を行いやすくなります。
ドキュメントとして記録しておくことで、他のメンバーが合成を実施する場合や、将来に案件を振り返るときに参照できるメリットがあります。

記録しておくべきことは以下です。

  • 背景

  • 問題

  • 課題

  • 解決策案

  • 解決策実行時のリスク

この技術内容は技術士試験で問われることに対応しています。

科学技術コンサルタント業務を行う技術士では、課題設定が重要な資質として認識されているのです。

このドキュメントは、見積作成、スケジュール作成、実施前、実施中、実施後に追記します。
課題認識を行う時間を意図的に組み入れることで、課題を無視して仕事を行うことを防ぎます。


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