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堂々と話したいあなたに贈る、スピーチの「心・技・体」


一番最初に強調しておきたいのですが、この記事は

「スピーチとかちょっと苦手やなあ...」

という方に向けて書きます。
話すのが得意な人からすると「今さら何言ってんだ!」
のオンパレードかと思いますので
該当する方は今すぐこの記事を閉じて他の記事を読みましょう!

こちら他の方が書かれた記事ですが、すごく面白かったのでおすすめです。

閉じなかった方、ありがとうございます!
きっと今日はいい一日になると思います。一緒にスピーチ頑張りましょう!

この記事の目指すところ

当記事を読んだとて、すぐさま
よっしゃあ!これでTEDに登壇できるぜー!!」
というレベルには到達できないと思います。

あくまで

”会社内実施など、そこまで規模の大きくないスピーチで緊張しなくなる...ためにちょっと役立つかな?”

くらいのところをターゲットにしています。

一応述べておきますが僕自身はスピーチに対してそこまで苦手意識がありません。
かといって特別に何か訓練をした、ということもありません。
スピーチの専門家というわけではないので悪しからず。

とはいえ、下記に示すようなパーソナリティーを有していますので
ある程度の信憑性は得られるものと考えています。

【この記事を書いたのはどんな人?】
・社内スピーチが盛んなテクノロジー教育企業で働いている
・社内スピーチで週次ランキング1位の常連
・100名規模でのLT経験あり
・毎週1回、受講生(約200名)の前でフリートーク
・↑この時スベっても全く動揺しない(と周囲からは見られている)

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この記事の概要

先述の通り、
「緊張せず、そこそこ堂々とスピーチする」ことを目指しています。
その手法として、タイトルにあるスピーチの「心・技・体」を紹介します。
最後に、これらを実際のスピーチの流れに当てはめて
誰でも簡単に振り返りやすくしています。

スピーチの「心・技・体」

心技体(しんぎたい)とは、
心(マインド)技(スキル)体(姿勢・思考法)
全てのバランスが整ったとき、
最大限の力が発揮できるという教訓のことです。

スピーチにおいてもこのフレームワークが存在しており、
これを意識するだけでも格段にスピーチの上達が見込めます。

【スピーチの心・技・体】
心(マインド)   :「オレは面白い、オレはすごい」
技(スキル)    :「大きな声でゆっくりと」
体(姿勢、思考法) :「自分の言葉で喋る」

以下では出来るだけ根拠を用いながら
各項目について解説していきたいと思います。

心(マインド):「オレは面白い、オレはすごい」

★エフィカシーを活用しよう

いきなり根性論的な雰囲気を出してしまいました。
安心してください。根性論ではありません。

エフィカシーという言葉をご存知でしょうか?

エフィカシー(自己効力感)
自己効力感 (じここうりょくかん)(self-efficacy) とは、自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できるかという可能性の認知。心理学で用いられる。
カナダ人心理学者アルバート・バンデューラが提唱したもので、原語はself-efficacy。

「自己効力」や「自己可能感」などと訳されることもある。
自己効力感は、バンデューラの社会的認知理論の中核となる概念の1つである。
自己効力感を通して、人は自分の考えや、感情、行為をコントロールしている。
よく似た用語に、自尊心(self-esteem)があるが、自尊心は自分を信じていること、あるいは自分を信じていると感じている程度を意味するのに対し、自己効力感は自分にある目標を達成する能力があるという認知のことをさす。
(wikipediaより引用)

要するに「根拠のない自信をもて」ということです。
(やっぱり根性論っぽさが抜けないのは致し方ない)

エフィカシーを高める方法は5つあると言われています。
その中でも特に役立ちそうなのが

想像的体験(自己や他者の成功経験を想像すること)です。

これまで特に「スピーチで褒められた記憶がないなあ...」という人でも、
自分が成功している姿を思い描くことはできますよね。

もしかして、「堂々とスピーチできるかな...」なんて不安に思っていませんか?

「できないかも」と憂うのではなく、まずは嘘でも良いので
自分は堂々としたスピーチができる!と強く念じましょう。

プラスαで、ボディーランゲージ付きだとより効果的です。
心と体は繋がっています。緊張すると姿勢が悪くなるのと同じで
姿勢が悪くなると緊張する、ということもあるのです。
詳細は下記ご参照ください。

(私はよくトイレの個室でガッツポーズしながら念じています)

技(スキル):「大きな声でゆっくりと」

★腹式呼吸でリラックス

緊張すると声が震えますよね。

緊張が続くと、交感神経が過度に刺激されます。
交感神経が過度に刺激されると、呼吸が非常に浅くなります。

ロクに息も吸わないで喋り続け得ると、呼吸はどうなりますか?

そうですね。より浅く、苦しくなります。
こんな状態では到底落ち着いて喋ることなど不可能です。

じゃあどうすればいいのか?

答えは簡単。腹式呼吸をしましょう!
この時注意していただきたいのが、初めにしっかりと息を吐くこと

これは沖縄のダイバーが教えてくれたことなので科学的に本当なのかはわからないですが
緊張しているとき、人は無意識に息を吸おう、吸おうとしてしまいます。
ですが吸い続けるばかりでは苦しい。全然リラックスできません。
私はこの仕組みによって危うく沖縄の海に溺れかけました。酸素ボンベをつけているにも関わらず。

まずはしっかり息を吐く。それから大きく息を吸って、
元気よく第一声を発しましょう!

これにはリラックス以外にもう一つ効果があって、
それは「考える余裕が生まれる」こと。

機会があれば試して欲しいのですが、
大声かつ早口で話すのはかなり難しいです。

大声で話すと必然的に喋る速度もゆっくりになるので
少しくらい話すことを忘れても

「次なんの話だっけ?」

と考えながら喋ることができます。

(腹式呼吸と自律神経についてはこちら参照)

体(姿勢、思考法):「自分の言葉で喋る」

★トークスクリプトは「覚えない」

友人と話すときに棒読みの人はいますか?
あまりいないですよね。
むしろ感情豊かに喋っている人がほとんどだと思います。

じゃあ、友人と話すときにいちいち原稿を作りますか?
作らないですよね。
これこそがまさに自分の言葉で喋るという状態です。
スピーチにおいてもこの状態を目指します。

スピーチの苦手な人にありがちなミスが
「話す内容を丸暗記してしまう」です。

「他に考え事をしていてもスラスラ言える」くらい覚え込むならアリです。
ただ、多くの場合5分程度のスピーチ(1500文字前後)を
全て記憶するのは困難でしょう。

むしろ、途中で話す内容が飛んでしまって
「あれ、、次何話すんだっけ、、、」
と頭が真っ白になってしまいます。少なからず経験ありますよね。

また、次の言葉には詰まらないようでも、
「えー」や「あー」といったフィラーを連発する羽目になります。
それか、必死に記憶を辿りながら喋るあまり
機械のようになってしまいます

ちょっとだけなら構いませんが、
一文節ごとに

「えー」「あー」

と区切られるとそちらに気がいってしまいます。
それでは周囲からの高い評価は得られません。

記憶力によほど自信がある場合を除けば、
原稿の丸暗記は危険なのでやめておきましょう。

丸暗記すべきは原稿(トークスクリプト)ではなく
スピーチの構成です。

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まずはマインドマップやスライドを用いて
骨組みをしっかりと構成しましょう。
マインドマップを使うやり方は上司の受け売りですが、
個人的にはすごく構成しやすかったです。

次に、その骨組みを見ながら
「伝えたいこと」「その時の状況」を口に出して説明してみます。
可能であれば録音するとなお良いです。

その中ですごくしっくりくる言い回しがあれば、
完璧に言えるように練習しましょう!

実際にやってみよう!

以上がスピーチの「心・技・体」の解説でした。
ちょっと長かったですよね。
この章では前述の「スピーチの心・技・体」を
より実際のスピーチに当てはめやすくまとめています。

チェックリスト的にご活用ください!

【準備編】
意識すること:体(姿勢、思考法)「自分の言葉で喋る」

(チェックリスト)
☑️マインドマップ・スライドを使って「構成」が組み立てられたか
☑️トークスクリプトを覚えようとしていないか
☑️声に出してみて、うまく説明できそうか

【スピーチ直前】
意識すること:心(マインド)「オレは面白い、オレはすごい」

(チェックリスト)
☑️堂々と話せている自分を思い描いたか
☑️本番前はトイレの個室に籠って、2分間ガッツポーズを取る

【本番】
意識すること:技(スキル)「大きな声でゆっくりと」

(チェックリスト)
☑️ゆっくり息を吐いて、吐ききったら大きく吸う
☑️出だしのボリュームを最後まで維持することに全力を注ぐ

まとめ

世の中にはもっと体系化・細分化された
スピーチのテクニックが山ほどあります。

しかし、いきなりその全てに手を出そうとしても
キャパオーバーになるだけです。
まずは自分にできることから、順番にやっていきましょう!

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