見出し画像

木造建築には、古いから日本を含む多くの地域で親しまれてきた魅力があります。
日本最古の木造建築物は、奈良県にある法隆寺の金堂と五重塔だそうです。推古天皇31年(623年)頃に建立されました。今から1400年以上も前に建築された木造建築が現在も鑑賞することができるって素晴らしいですよね。
今回は木造建築の魅力を探っていきます。

1.自然素材の温もり
木は自然素材であり、その質感や色合いから得られる温もりは、他の建材には無い珍しいものです。木目の美しさや経年変化による風合いは、視覚的にリラックス効果を与えます。また人間は自然素材に触れることで、ストレスが軽減されるという研究結果もあります。

2.断熱性と調湿性
木は細胞の集合体であり、この細胞の中には熱を伝えにくい空気を含んでいます。そのため木の熱伝導率は鉄の約500分の1と非常に低く断熱性に優れています。また木には調湿機能があって、木の主成分であるセルロースやヘミセルロースの中には、水分子を引き寄せる部分があります。まわりの湿度が高い時は空気とともに水分を吸い込み、乾燥している時は水分を空気とともに放出します。このように木の周囲の湿度は常に一定に調整されるので夏は湿度が高く、冬は乾燥する日本では木が適しています。

3.木の耐久性
鉄やコンクリートは製造時点が最も強く、経年により強度が低下します。でも生物資源である木は、時間が経つと乾燥の度合いが高まり、強度が増すという性質があります。
例えばヒノキは伐採後、100年から200年もの間、圧縮や引っ張り、曲げに対する強度が高くなり続けます。その後強度は低下しますが、1000年後にようやく伐採された時の状態に戻るという大変緩やかなペースです。

4. 木は再生可能な資源
木は使われた後も様々にリサイクルできる素材です。古材を再び家づくりに使う以外にも、細かく粉砕して成形すれば建材や家具の素材になります。また、最終的に燃料として利用すれば化石燃料の消費を減らせます。
森林は適度に伐採することで更新されて、森林の生態系を維持することができます。
木の製造時に必要なエネルギーは、鉄、プラスチックやアルミニウムなどと比べて少なくなります。

以上、木はまさにエコマテリアルですね。


いいなと思ったら応援しよう!