トライアンドエラー
毎週末のように通っている直売所に、旬のものばかりが並ぶ棚があります。私は、その棚を見るのがいつも楽しみです。
食卓によく登場するお野菜は、置いてある場所がだいたい決まっており、買い物しやすくなっているのですが、その棚だけ、お野菜がどんどん移り変わっていきます。
もちろん、どのお野菜も新鮮で美味しいのですが、旬のものは、特別な輝きがあるような気が私はしています。
色も綺麗でみずみずしくハリがあって、手に取ると、まるで野菜が「美味しいよ〜!食べて〜!」と話しかけてくるようです^ ^
先日その棚に並んでいたのは、えんどう豆、スナップエンドウ、そして、タケノコ。
えんどう豆とスナップエンドウは、今までも調理したこともあるので迷いなく買い物カゴにいれたのですが、生のタケノコは、自分で調理したことがありませんでした。
その理由は、アク抜き。
「アク抜き」という言葉の響きが、どうも料理上級者をイメージしてしまい、自分の中で勝手にハードルを上げていたのです。
しかし、手に取ったタケノコの値札に、手書きで「朝ぼり」と書き添えられているのを見て、心が決まりました。
買って帰ったタケノコ。一人分だから、このくらいの大きさがいいかな、と思って選びました。(勘の良い方はきっと展開が読めますね笑)
タケノコのアク抜きについて調べると、ちょうどぬか床作りで買っていた米ぬかと、唐辛子が使えるとのこと。
調べたとおり、穂先を切って、皮に切り込みを入れ、米ぬかと唐辛子と共に、鍋へ。
案外この画が様になっていたので、この時、
毎年この時期にアク抜きしてますが何か?
な気分でした。。。(今考えると恥ずかしい)
タケノコが被るくらい水を入れ、沸騰したら落し蓋をして、30分〜1時間ほど吹きこぼれに注意しながら茹でます。
その後、自然に冷めるまで待つのですが、この時とてもお腹が空いていた私は、茹で汁が手で触れる程度の温度なると、早々にタケノコを引き上げてしまいました。
そして、入れていた切れ目から皮をむいていったのですが、1枚目、2枚目、3枚目、、、
むいてもむいても茶色い皮。
4枚目、5枚目、、、どんどん小さくなるタケノコ。
6枚目、8枚目、、、、、
最後まで、皮でした\(^o^)/
かろうじて残ったのは、土台の部分のみ。
切なすぎて写真も撮っていませんが、タケノコの里のチョコの部分だけかじった時に残る、それです。
それでも、炒めものと、お味噌汁にして、美味しく頂きました。(保存方法まで調べていたのですが、今回は徒労に終わりました。)
市販の水煮タケノコとはまた違う、小気味よい歯ごたえと、甘さ!やっぱり旬のものは最高!!!
ただひとつ、えぐみが、ちょっと残ってしまいました〜^^;
きっと完全に冷めないうちに、引き上げたからからですね。
次回はもっと大きなタケノコで、煮汁が完全に冷めるまで待ってから、調理しよう。と強く心に誓いました。
タケノコのアク抜きという、日常の中ではほんの些細な、そして生きて行く上で必ずしも必要ではないことでも、
実際やってみることで、失敗してそこから学んだり、経験値が増えたりと、何かしらの成長があるんだよな〜と改めて気づかされます。
昔はご飯を炊くのも、お風呂を沸かすのも、洗濯をするのも全て手作業で、きっとみんな、コツやタイミングを掴むまでにたくさん失敗をしたのでしょうね。
硬いご飯を食べて美味しくないと感じることや、汚れの落ちていない服を着て恥ずかしいなと思うことが、
次はどうやったらうまく行くのか、自分で工夫したり、家族から教えてもらったり、上手な人を見て学ぶことにつながって、上手くなっていく。
そして上手にできた時の喜びや満足感は、格別でしょう^ - ^
そんな、自分でやったことの結果を見て感じて学ぶというプロセスが、日々生活の一部として当たり前にあった、というのは、今改めて、見直されるべき部分かもしれません。
アク抜きという言葉の響きだけで避けてきた自分の小ささよ…(o´_`o)
これまで無意識で詰んでしまっていたかもしれない、小さなトライの芽を、失敗しつつも自分なりのペースで育てていくことで、
私の思う「豊かな人生」を送っていけるんじゃないかなという予感がしています。