京都の自転車事情とたい焼き。
※京都のステキ自転車ライフスタイル的なnoteではありません。あしからず。
日曜日のあたたかい午後。
図書館で借りていた本を返しに自転車で町へ出た。
京都もあちらこちらで桜が咲き始めてきて、観光の人もまた増えてきた様子。
春の空気を感じながら商店街を自転車で通り抜ける。
堀川通りを渡って、碁盤の目の通りに入っていく。
そこで事件が起きた。(起きていたらしい)
細い道へ入るな否や、後ろの方から関西弁の怒鳴り声がうっすらと聞こえる。
遠くで誰かが怒ってるのかな(京都でよくある)、、くらいにしか思わずに走り続けているとその怒鳴り声が近づいてきた。
「テメェーコラァ!!邪魔なんだよ!!鬱陶しいんじゃボケ!!コラァ!!」
黒いクラウンが横を通過していく。
全開になった窓から聞こえる怒鳴り声とこちらに向けられた顔。
私に向けられた罵声なんだと、そこで初めて気がついた。
「テメェーコラァ!!邪魔なんだよ!!鬱陶しいんじゃボケ!!コラァ!!」
繰り返し、200mほどに渡って横付けして怒鳴り続けてくる。
どうやら、大通りから細い道に入る時に自転車に乗った私が邪魔だったらしい。
とはいえ、私は青信号で大通りを渡り、自転車走行レーンに入り、決められて場所を走っている。黒クラウンの罵声野郎にこんな風に怒鳴られる覚えはない。
交通ルールに則って、自転車が走るべき場所を安全運転で走っているのだ。
罵声を浴びせられるような危険な走行をした覚えはない。
どれだけ急いでるのか。
自慢の黒クラウンに自転車が接触でもしたのか。
自分が誰よりも優先されるべき人間だとでもお思いなのか。
自転車が車を優先して走行するべきなのか。
色々考えたけれど、無視することにした。黒クラウンの男は変わらずずっと怒鳴りつけてくる。
ああ、こんな風に見ず知らずの人間に大声で怒鳴りつけるような、品のない人間にはなりたくない。
そう思いながら何も気にしていない態度で平然と走行レーンを走っていた。
するとあろうことか、黒クラウンが自転車走行レーンに幅寄せしてきて通せんぼされたのだ。
通せんぼ!小学生以来!
私が止まれば満足なのか。
だとしても、それをして何かが解決するのだろうか。
こんなに激昂している怒りの感情を解消できるのだろうか。
京都の街中だから歩行者もバイクも自動車も他の自転車もたくさんいる。
私が止まったところでスイスイと気持ちの良いスピードで走れる通りでもない。
そもそも、無理やり割り込むように黒クラウンの前に出て行った訳でもない。
黒クラウンは罵声を吐き続けて通せんぼしながら、左折していった。
知らない人にこんな公共の場で(道路だけど)怒鳴り散らすような、品のない人間にだけはなりたくない。
そう思いながら、左折していく黒クラウンに向かって、思いきり中指を立ててやった。
通せんぼしてくるような輩には、これくらいがちょうどいいんだ。
そうして、訳のわからない理由をつけて
陰った気持ちを少しでも晴らすため、品のない対応をした自分を肯定した。
それでも悶々とするもんで。
(黒クラウン男にも、品のない自分にも。)
自分の機嫌を取るべく帰り道で買った、たい焼きを食べながらこのnoteを書いている。
心なしか、大好きなお店のたい焼きがいつもよりおいしくないことが悲しい。
次は、中指を立てずに指ハートしてやろうと心に誓う。
普段はとってもおいしいたい焼きはここ。
表面がカリッとしててあんこも甘すぎず。一時的な流行りの時期が終わっても、ちゃんと買いに行きたくなるお店です。おすすめ。