マリコタマキヘッダー1

ツルでもガキでもわかる!2016年度”全米No.1”作家マリコ・タマキに日本人はもっと注目せよ!の巻

まいど!ワイは鶴や!ツルヤナンボクや!

ええじゃろうだよ!

オカエ・モンです…

どこのモンやねん。

てか、誰やねんマリコ・タマキ。

去年の全米No.1作家って言うけど、そんな日本人の名前聞いたことないよ。

嘘じゃないよ。これ見て…

アメリカ図書館協会HPより)

ホントだ~!

2016年の1位の『This One Summer』の著者はMariko Tamakiさんだね!

せやな。知らんかったで。アメリカでトップ取るなんて大したもんや。

そやけどもっとニュースになってええはずやけどな…

日本じゃ聞かんかったで…

ん…?

え、え、ええじゃろはん…

なに?

ら、ランキングの…

タイトル見てみい…

ちゃ、ちゃ、ちゃ…

チャレンジド・ブック!!!

そう…

前回紹介した全米有害図書ランキングで、2016年はマリコ・タマキの本が1位になったんだ…

げげっ!!!

彼女は日系カナダ人なんだよね…

『THIS ONE SUMMER』はイラストレーターである従姉妹のジリアン・タマキとコンビで作ったグラフィック・ノベルなんだ…

これがそんな問題作なんか…?

めっちゃ爽やかやんけ…

なにがアカンかったんや…

僕も気になったんで、さっそく読んでみたよ…

ど、どうだった…?

もう、素晴らしいの一言だ。

11歳か12歳くらいの少女が過ごしたひと夏の物語なんだけど、なんとも言えない読後感だった。

映画『スタンド・バイ・ミー』の女の子版と言ったらいいかな。「死体」の代わりが「妊娠」なんだ。不良のハイティーン連中の間で持ち上がる妊娠事件、その噂に執着する少女と妊娠との接点なんて、まさに同じような構造。親友と無邪気に過ごせた夏の日々(そしておそらくそれは最後となる)ってところや、家族やハイティーンとの関係性なんかもよく似てる。

僕も主人公のお母さんみたいに水の中で「血まみれの豆粒」を見たことがあるから、とっても胸が締め付けられた。

それがなんで有害図書の年間チャンピオンになるんや?

僕にはさっぱりわからない…

あんなに素敵な作品なのに…

ぜひ多くの人に読んでほしい…

本当に…本当に…

なぜ翻訳版が出ていないのかが不思議なくらいなんだ…

よし!おいら英語の勉強がてらKindleで読んでみる!(クリック!

せやけど、ホンマなんでなんやろな?

マリコ本人の投影っぽい日系カナダ人女子高生ケイコが主人公の『SKIM』とか、エミコが主人公の『EMIKO SUPERSTAR』も面白そうやん。

(画像はアマゾンより)

本人もブログでやり場のない怒りをぶちまけてるよ。

調査・公表したアメリカ図書館協会は、本の排除を求めた人物や団体の名を非公開にしてるからね。反論したくても出来ないから辛い。

2016年の6位で、2015年は1位だった『Looking for Alaska』のジョン・グリーンなんかは、YouTubeで怒りの動画をアップしている。

ええな。このオッサン好きやで。

大ベストセラー作家にして超人気ユーチューバーや。

代表作『 The Fault in Our Stars(邦題:さよならを待つふたりのために)』は映画にもなって大ヒットしたな。

日本では、本のタイトルが『さよならを待つふたりのために』で、映画のタイトルが原題に近い『きっと、星のせいじゃない。』ってなっとるんで、ちょっとややこしいな。けど、同じ作品や。名作やで。『BABY DRIVER』で大ブレイクしたアンセル・エルゴートが超かっこええ。


ちなみに動画にも出てくる2015年のランキングがこれ。

あの『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』より嫌われたんか。小児病院で牧師やっとったジョン・グリーンも言っとったけど、6位の「聖書」ってどうゆうこっちゃねん?

なんだろうね…

あまりにも宗教的保守層がうるさいんで、リベラル派が対抗したのかもしれない。アメリカでは、いろんな戦いが日夜繰り広げられているから。

ジョンさんも大好きだって言ってたけど、7位の『FUN HOME』って、ブロードウェイでミュージカルになって、トニー賞の主要部門を独占したやつだよね…

そうだね。これは日本語版も出てる

なんでこっちは翻訳されとって、マリコは翻訳されへんのや?

日本人は海外で活躍してる日本人や日系人が大好物なはずやろ?

テレビでガンガン持ち上げられへんのはオカシイで。

どうしてなんだろうね?

確かに『ファン・ホーム』は傑作だ。

だけど内容も性描写も、こっちのほうが過激なんだけど…

たぶんあれかな…

『ファン・ホーム』はギリシャ神話がベースになっていて、フィッツジェラルドやプルースト、ジョイスやヘミングウェイやワイルドなど文豪の小説やネタがたっぷりと引用されるんだよ…

『THIS ONE SUMMER 』と同じグラフィック・ノベルなんだけど、『ファン・ホーム』はかなり”文学好き受け”するっぽいんだよね…

インテリや玄人受けする感じやな。

かたや『THIS ONE SUMMER 』は”詩”的だ…

淡々として、全体的にフワっとしている…

心と体が、子供でもなく大人でもない、その狭間に揺れる少女のようで…

しかも引用される作品が『テキサス・チェーンソー』『ジョーズ』『エルム街の悪夢』『13日の金曜日』ときてる…

しゃーないで。女の子版『スタンドバイミー』やさかいな。

この年頃のフツーの少年少女が見たいモンちゅうたら、エロかグロや。

『THIS ONE SUMMER 』は大手メディアでも絶賛されたり、たくさんの賞をもらったんだけどね…

ちなみにマリコとジリアンは、こんな二人だよ…

ゴスロリでタトゥーでファンキーなオタク姉さんって感じだね!

彼女は20年前にPPPOというガールズパフォーマンスグループで活動してたんだ。

ペンパイナッポー…?

プリティ・ポーキー・ピス・オフだよ。

まあっ!お下品!

フェミニズムやLGBTQや自己解放なんかをテーマに過激なパフォーマンスを繰り広げていたんだ。

お堅い連中には好かれんタイプやな…

そのへんのキャラも保守派の目の敵にされそうだね…

そやけど、このランキングで上位に来るっちゅうのは、ある意味”勲章”みたいなもんやないやろか?

’00年代のチャンピオンは『ハリーポッター』やったし、トップ20にはノーベル文学賞クラスの大作家の有名作品がズラリと並んどったやろ。

2015年1位のジョン・グリーンのオッサンにしろ、2012&2013年連続1位やったキャプテン・アンダーパンツにしろ、みんな大ベストセラーやんけ。

ぎょうさん売れんことには、禁書運動も起きんやろ。

その通りだ!

おお!おかえもんが急に元気になった!

マリコは今、全世界のキッズから絶大な支持を得ている!

典子は今」みたいやな。

『THIS ONE SUMMER 』で注目されたマリコは、あの『トゥーム・レイダー』で新作シリーズの作家として抜擢されたんだ!

超メジャーじゃんか!

見てよコレ。日系人マリコを起用した意味がよくわかるだろ?

『TOMB RAIDER(2016)』シリーズ:全10巻(画像はアマゾンより)

おお!超ジャパンテイスト!

主人公ララ・クラフトが、ヒミコとかニシムラと戦ったり協力したりしながらヤマタイ国の謎に挑むらしい。Kindleでも読める。英語だけど。

わお!誰だニシムラって!?

なんで翻訳されないんだよ!

そこが一番の謎だ!

2018年には、このマリコ版シリーズの映画公開も控えているというのに!

アンジェリーナ・ジョリーじゃないの!?

も、もしやあれは…

『エクス・マキナ』でセクシーアンドロイド・エヴァを演じたスウェーデンの至宝アリシア・ヴィキャンデル嬢じゃんか!!!

これは必見だね。

なにやっとんのや、日本人は…

なんでもっと注目せえへん…

マリコ・タマキの凄さは、こんなもんじゃないよ。

マーベルの『ハルク』シリーズの作家にも抜擢された。

ま、マジかぁ!?

女ハルクこと「シー・ハルク(She-Hulk):ジェニファー・スー・ウォルターズ・ジェイムソン」が主人公になる新シリーズだ!

『HULK(2016)』全7巻(画像はアマゾンより)

おお!マーベルのクロスオーバー作品『シビル・ウォー』で活躍してたセクシー超人!

そろそろスーパーヒーローとして独り立ちするって噂もある…

今テレビや映画で大人気の『ワンダーウーマン』や『スーパーガール』みたいになるかもってことか!

その『スーパーガール』の新シリーズを手掛けているのもマリコ・タマキなんだ。

えっ!?

マーベルだけじゃなくてDCコミックスも書いてるの!?

スーパーガールことカーラ・ゾー=エルがまだティーンエイジャーだった頃の物語なんだよ。少女の繊細な心理描写には定評のあるマリコには、ぴったりだよね。

『スーパーガール・ビーイング・スーパー』全3巻(画像はアマゾンより)

まだあまり情報はないけど、こんな感じらしい。


わお!

10代のSUPER GIRL!

これも早く実写化されないかな!

今のテレビシリーズの後に!

超ファンなんだ!

それじゃないよ。こっち。

9月には、いよいよ日本でもDVDが出る

スーパーガールはglee後期の主役だったお姉さんメリッサ・ブノワだもんね!

そう。今やってるドラマ『スーパーガール』は同じDCユニバースの『アロー』と『フラッシュ』とクロスオーバーしてるんだけど、『フラッシュ・シーズン3』ではglee同窓会が開かれるんだ。gleeメンバーが集結して、あの時みたいに皆で歌って踊るんだよ。『フラッシュ』で主演してるグラント・ガスティンもglee出身だからね。

gleeはFOXやったよな。よう許可出たな。

大丈夫。音楽を操るメタヒューマンに操られて嫌々歌わされるって設定みたいだから。

その手があったか。

どうだい、君たち。

人気作家マリコ・タマキの勢いをわかってもらえたかな?

これだけの凄い作品を次々発表してる彼女なんだけど、なぜか日本語では全く読むことができないんだ。

これはいったいどういうことなんだろうか?

僕には全く理解できない。

海外で頑張ってる日系人だぜ?

しかも今、彼女は深く傷ついてるんだぜ?

Why?ジャパニーズピーポー!

そうだよね…

日本で無視されとんのが不自然なほどや。

この夏にカナダやアメリカに旅行したり語学留学する予定の人や、日本で北米人と交流する予定がある人で、名前が「マリコ」や「タマキ」さんという方は心のどこかに留めておいてほしい。

向こうのキッズや大きなお友達に

「Oh!アーユーマリコ?マリィ~コゥ!マリィ~コゥ!」

とか

「Woah!タメィキ!タメィキ!タメィ~キィ~!」

って反応される可能性があるからね。

まだそこまではないやろ。

僕は個人的に彼女の出身地にあるトロント国際空港を「マリコ・タマキ国際空港」って呼ぼうと思っているくらいだよ。

(トロント国際空港には、カナダ第14代首相ピアソンの名前がすでに付けられています)

僕からは以上だ。

ぜめて『THIS ONE SUMMER』だけでも日本語版を出してほしい。

Wタマキの名著だからね。

ええダジャレ思いついたんやけど、やめとくわ。

お下品なこと言うとチャレンジされてまう。

芝浜っぽい!






追記

おい!1作品だけ翻訳されとったで。

Wタマキの『GIRL』や。

(画像はアマゾンより)

やったね!

しかしなんでこれだけやねん。



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