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木更津市巌根

駅前のパチンコ屋には友人のT君が居て、変わらず掠れた声を出してましたね。


それは長年の喫煙と飲酒、壮年期を迎えても変わらぬ飽食の末、目方が増えたのも原因かと推測しました。


あとは家業の写真屋を継いだS君。


中学に上がる前に、お年玉を貯めて最初に
買ったアナログcameraは彼の父親から見立てて貰ったものです。


本当は一眼が欲しかったんですが、高くてとても手が出なかった。


ペトリとか安価なメーカーもありましたが、已む無く諦めた次第。



しかし街は何時も賑やかでした。


当時は京葉地区、君津の新日鉄共に勢いの有る時代でしたから、狭間に位置する街として栄華を極めたものでした。


久々に訪ねると、目抜がシャッターstreetに変貌してるのを、目の当たりにして大変驚きました。


世の無常感と言うか?必衰感みたいなものを強烈に感じましたね。



しかし空気の悪い街だった。



戸外に遊んで北風が吹くと京葉の廃棄煙を吸い込み息苦しくなったのを覚えて居ます。



国家の成長と、付随して当然起こり得る「公害」が、ひとひらの葉の表と裏にあった時代です。



そんな歪みの中で僕らは育ちました。





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