一人海外旅行って想像以上に怖いし緊張するし寂しい。そしてやっぱり楽しい
あなたは一人で海外旅行に行ったことがありますか?
こんにちは、Okakiです。
私は世界の博物館や歴史を探すのが好きで、博物館に行くことを目的に一人で海外旅行に行くことがあります。
海外旅行と言えば、おいしい食べ物とかリゾート地とか海で遊ぶこととか、そういう観光目的の人が多いと思います。一方で私はその国の歴史博物館とか美術館とか、政治の中心地とか、その国の過去から現在までの在り方を感じられる場所を巡ることを旅行の主な目的としています。
恐らく、少しニッチな目的です。
そのために、純粋に観光を楽しむという「好きのベクトル」が同年代の友人とは少し違っているので、海外旅行は誰かと行くというよりかは一人で行くことが多いです。というかもう変な衝突を避けるためにはじめから一人で行くことにしています。
今回は、閉ざされている世界の扉に想いを馳せて次また世界の扉を叩けるように旅について書きました。また博物館を巡りたい。
歴史と博物館好きの一人旅
博物館や美術館好きの方なら恐らく同意してくださるだろうと思うのですが、旅の中で一番の優先順位は博物館などの開館時間の把握と効率的な巡回ルートです。
短期間の中でたくさんの博物館や美術館を巡ろうとすると、開館-閉館時間などを考慮して行き先ルートを決めないといけないので、ぶっちゃけ現地の食事は二の次になります。
スーパーでパンを買って食べながら行ったりとかあまり食事や宿には気をかけないことが多いです。
アメリカのワシントンD.C.にあるスミソニアン博物館を巡るときは、あまりの時間の無さにそこら辺のコンビニで買った食パンサイズのパウンドケーキ(デカくね...?)を頬張りながら博物館まで歩き回りました。
「スミソニアン博物館」は、アメリカワシントンD.Cとその周辺にある博物館群の名称です。 科学、産業、技術、芸術、自然史など19の博物館、教育研究機関の集合体で、スミソニアン学術協会が運営しています。スミソニアン学術協会が収蔵しているコレクションは1億4000点にものぼると言われています。
スミソニアンを二日で回ろうとするスケジュールがそもそも鬼畜すぎたのだ...。私ってほんとバカ.......。
これはオタクあるあるかもしれませんが、現地で写真を撮るときわざわざ自分の写真は撮りません。なんというか、私は「私を」撮りたいのではなくて「現地を」撮りたいのであって自分はどうでもええねん精神です。むしろ自分自身は入ってこなくていいのとも思ってしまう。
わざわざ聖域に自分を写すなんて嫌だ!という感覚なのですが、これをパンピー(一般ピープル)の友人に言ったら「えぇ...?」みたいな顔をされました。で、ですよね!泣
「アメリカに行ったら太るよね」の謎のアメリカ理論
「アメリカに行ったら絶対太るよね〜!」という話をよく聞きまして、私もアメリカ旅行に行く前は「まぁ...太っても仕方ねーよな、なんせアメリカだし(?)」と謎のアメリカ理論を受け止めていました。
するとどうでしょう。
まさかのアメリカ旅行で2kg痩せ。
あれれ???と頭を傾げ「一週間しか滞在してないけどこんなもんか?」と思いつつも私はまさかのアメリカでダイエットが出来ました。
2kg痩せの真相は「アメリカサイズの食事が大き過ぎて常に胸焼けし、一日1・2食で毎日博物館を巡るために歩き回り、ただの燃費の良い奴になっていただけ」でした。
これなら大丈夫そうだと買ったチキンサラダ食べて胸焼けするってどういうこと??サラダだが???おいアメリカ????
バスに乗ってたら隣に座ってきたスーパーサイズのおじいちゃんがダンキン(アメリカのドーナツチェーン店)のドリンクを持って乗車してきました。
そのドリンクのサイズがこれまたあまりに大きいスーパーサイズだったので「え、おじいちゃん、何それバケツ?」と思わず二度見してツッコんでしまいそうでした。おじいちゃんもドリンクもスーパーサイズ。
おじいちゃんドリンク好きなんだね...so cute.
やべーよ、アメリカ。
恐るべし、アメリカ。
私はそんなアメリカが大好きです。
ロンドンで半泣きになりながらスマホで異国の踊りを観てた
イギリスのロンドン旅行の時のことです。
その日はその旅行の観光地を巡れる最終日で「明日で帰国かぁ〜」と思いに耽っていたら、ロンドン在住の友人から「ここ好きそうだから行ってみれば?」ととある場所をオススメされました。
それがロンドン中心部から逸れたグリニッジにある国立海洋博物館です。イギリス海軍の歴史を辿ることが出来ます。
「こ...ここは行かなあかんやろ!!」
思わず内心叫び出して友人に盛大に感謝しつつも大英博物館で時間を潰していることに気付きます。なんと時すでに午後15時過ぎ。
大英博物館からグリニッジまで電車で1時間くらい掛かります。国立海洋博物館の閉館時間が17時で最終受付が16時半。順調に行けば問題ないかもしれないけれどなんせ未開の地なので途中で迷ったら即アウトな状況。「え、これは...無理じゃない?」と諦めが頭をよぎりました。
しかし「また12時間掛けて飛行機乗るのがめんどくせえ!行ける時に行く!!」と、ある種ヤケクソになり、その場でUberのアプリを起動させて車を手配しました。車で行けば約30分で行ける。お金は結構掛かるけど背に腹は変えられない!とアドレナリン放出でUberの車に乗り込みました。
拙い英語で「博物館が閉まっちゃうから急いでほしい」と伝えつつ車の中で博物館までの到着を待ちました。しかし運が悪いのか、中々着かねぇ......。信号に引っかかる。と…とろい…!
Uberの運転手のおじさんはとても陽気な方で、恐らく中東系の国から移民してきたおじさんでした。「どこから来たの?」と聞かれて「日本です」と答えると「だと思った。君の笑い方はジャパンだね。優しそうだ」と言われて、そ、そうかな?とはにかみながら和やかに会話をしていました。
しかし時は残酷なり、どんどんと閉館時間に近づく時計の針に焦る私。
これを逃すと後が無い。
段々と不安な気持ちになりほぼ半泣きでおじさんに懇願します。
「お、おじさん!無理なのは承知ですが博物館が閉まっちゃうんです!お願い、今日を逃すと帰らないといけないから急いでください!プリーズ ハリー!ハリー!」
するとおじさん。
「ねぇ見てよ。これうちの母国の踊りなんだけどさぁ〜。良いでしょう〜!?スマホ貸してあげるからじっくり観て!ちなみに妹が日本に嫁いでるんだよね〜!」
お、、おじさーーーーーーーん!!!!泣泣
すてき、素敵な踊りだよおじさん!しかも妹さん日本におるんかいっ、あ、だけど私いまそれどころじゃないの!おじさーーん!!!
顔面蒼白の半泣きで焦りながら貸してもらったスマホで異国の踊りを眺める私とどこまでも陽気に日本に嫁いだ妹の話をしてくれたおじさん。かなりシュールな図だったと思う。
最終受付まで残り15分、閉館まで残り45分というところで無事私たちは国立海洋博物館に到着。ハァハァ言いながら博物館に入っていった東洋人がいたら私です、状態。
ありがとう、おじさん。
無事辿り着きました。
そしてイギリス旅行で一番興奮した博物館だったよ。
ただ、結局見せてもらった踊りの動画はほとんど頭に入りませんでした。
一人海外旅行というのは人生のパッケージ商品
自分の好きなところ、興味あるところに沢山時間を掛けることができるので、私は一人海外旅行がとても好きです。
今までに一人で行った国はそれほど多くは無いのですが、台湾、イギリス、アメリカなどがあります。その国に行くと必ずその国の政治の中心地である首都にも行って「その国の現在の在り方」や国の存在を感じるようにしています。
一人海外旅行は自分の好きなものに時間を掛けることができて楽しめるので、ストレスなく、もし何かあったとしても自己責任というある種の清々しさが気に入っています。
だけどやっぱり一人で異国の地に入るということは、想像以上に周りに気を遣いますし、警戒しないといけない場面もあります。そして何より言葉が通じないので意思疎通をきちんとやっていかないといけません。
私は英語があまり得意ではないので、ほとんどジェスチャーで乗り越えていきましたが「もし自分にもっと英語力があれば」「同じ趣味で英語が得意な人と一緒に行くことができれば」と考えるととても楽しそうだと寂しさも覚えます。
異国の地とは不思議なもので、自分に無い能力や自分の生きる力、人間力など自分という存在の集大成を目の当たりにさせられます。
私個人で言えば、自分の英語力の無さを痛感して、悔しくて悔しくて情けなくて旅行中何度も泣きそうになりました。その度に一人で異国へ来ることへの寂しさを感じることになったり、なんで自分から現地の人に声をかけることができないんだろうと勇気の無さ、臆病な自分を痛感したりします。
どんなに素敵で最高な場所であったとしても異国の地である以上、トラブルが無いように、怪我や病気をしないようにと常に気を張って行動しなければいけません。
本音を言ってしまえば、現地に居る時に心から「楽しい!」と感じられる瞬間は少ないかもしれません。「楽しい!」と「早く帰りたい」の気持ちを半分ずつ持って、現地の一瞬一瞬に驚いたり感動したりして立っています。
帰国して安全が確保されてからじわじわと「あぁ...良かった、また行きたい...」と思うことが多いです。
よくSNSで旅行好きの方々が「旅は最高です!」という意見を見掛けては、素直に心から楽しめる人は羨ましいとさえ感じることもあります。
私はどちらかと言うと「大丈夫...大丈夫!」とビクビクしながら道を歩いてるような人間です。この勇気の無さに情けなくなることもあります。
その度に「早く帰国したいなぁ」と弱気な感情を抱くのですが、現地の博物館や美術館に行ってたくさんの素晴らしい作品や歴史を目の当たりにすると「素晴らしい、やはり来て良かった」と感動に心と体が震えます。
一人海外旅行とは
楽しくもあり、
寂しくもあり、
辛くもあり、
発見もあり、
勇気もありという人生のパッケージ商品のようだと思っています。
異国の地で一人で過ごしてみて、日本に帰国してみると「言葉も通じなかった国で生きていけたのだから日本では私はなんだってできる!」と変な自信が漲ってきます。
その時の自信はいつまでも持っておきたいと思いつつ一ヵ月後には大体忘れているんですけどね...はは。
一人海外旅行はオススメしたいような、オススメ出来ないような、でもやっぱりオススメしたい、そんなものです。
とても寂しくて悔しいことも多いのですが、最高に楽しいです。
ただやっぱり同じような趣味を持った人と一緒に回ることができたらどんなに楽しいんだろうかと思います。歴史が好きな人と一緒に世界を回りたいです。ちょっとした夢です。
誰か私を世界に連れて行ってください。
また世界の扉が開けるようになるその時を、私は静かに待っています。
他人の金で飛行機乗りてぇな!