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鍵善良房

くずきり
注文したくずきりが出てくる時ちょっと驚く。「大きい」
あまりにも有名なお店で歴史有るお店なので改めて説明も必要ないかと思いますが、京都の「鍵善良房」さんに行ってきました。創業は判らないくらい古く記録でわかる範囲だけでも1726年にはお店があったそうなので少なくとも300年近い歴史のあるお店です。

くずきり

四条本店は四条河原町駅(地下鉄、阪急)から四条通を祇園さんの方に向かって(東)行くと左側(北)にあります。現在の場所では明治時代からとの事ですが1998年に改装を行い現在の姿になったとの事です。
お店の前で立ち止まると京都らしい格子に「くづきり」の文字。大きめの暖簾と上には「鍵善良房」の鉄製?のシックな提灯がぶら下がっています。

四条通り 行灯
提灯


くずきりの文字

鍵善良房

住所:京都市東山区祇園町北側264番地  Tel075-561-1818 Fax075-525-1818
【地図】
営業時間:菓子販売 午前9時30分~午後6時
     喫茶   午前10時〜午後6時(午後5時30分ラストオーダー)
     ※ 喫茶のご予約は承っておりません
     ※ ラストオーダー時刻は混雑状況により変更する場合があります
定休日:毎週月曜日(祝祭日の場合は翌日)

今ではくずきりがあまりにも有名ですが、京都祇園で茶人、僧侶、文人墨客、お茶屋さんで愛され続けてきた和菓子屋さんです。素材にこだわり昔からの伝統を守り続け職人さんが心を込めて手作りする京都の和菓子文化の間違いなく一角を担ってきたであろう菓子は本当に今の時代に食べても全く色褪せず古臭くなく、それでいて歴史を感じさせ、風情と趣と重厚感があってとても心が安らぐ気がします。伝統を守りつつ常に工夫と改善を続けてこられたからなのでしょう。店内の雰囲気ももちろんあるのでしょうが、とにかく甘すぎない和菓子は上品で食べるとホッとします。合わせておうすが最高に美味しいです。
鍵善さんのHPに「「鍵善」の菓子で、みなさまの暮らしを少しでも潤すことができましたら幸いです。」と書いてはるのですが、まさにそんなひとときを味わえます。

おうすと和菓子


茶室のおしながき

「菊寿糖」

最初に席に着くと落雁とお茶が出てきます。これが菊壽糖と言ってくずきりに並ぶ看板商品だそうです。菊の形をしているのですが和三盆糖って口に含むとスッと溶けてほんのり甘く気持ちのいいお菓子ですよね。甘いものが超貴重品だった昔の人はこれを食べたら天にも昇る心地がしたのではないでしょうか?

お茶と菊壽糖

くずきり

注文して出てきたら大きな器でびっくりします。目で楽しませてくれますよね。ふたを開けるとみつ(黒か白を注文時に選べます)とくずきりが入った器が重なっていて広げます。吉野本葛を使った本物のくずきりは素晴らしいのど越しですが、コシがあるのです。氷水でよく冷やされたくずきりを、これもまた甘過ぎ無いみつにくぐらせ、するすると食べるときのとても爽やかな口当たりと、程よいコシがあるのですぐには口の中で無くならずひんやりとした感触が広がり、切れの良い甘みと一緒に無くなっていくのがまさに快感です。
器の大きさからものすごくたくさん入っているのかと思えばそうでもなく、でも物足りないかと思えばそうでもなく十分に楽しみながら、女性でもペロッと食べられる量だと思います。まさに絶妙の極みです。

お店では見られませんが物産展で実演しているのを見た事があります。丸い銅製?のような鉄の器にくず粉を入れて白い液体が鉄の円盤の取っ手を持って職人さんがくるくるとお湯の中を回すと段々と透明になっていくのです。それを水で冷やして細く切ると葛切りが出来上がります。見事なパフォーマンスでした。

蓋をとると


氷水に冷やされて美味しそう

動画ありました。

店舗の中

順番が逆になりましたが、のれんをくぐるとまずお店があってその奥が茶室になっています。店内では様々な和菓子が販売されていると同時に歴史を感じさせるものが沢山ありました。

ショーケース一部
店内画像まとめ

伝統と歴史のあるお店とその雰囲気がとても京都らしさを感じさせる大好きなお店です。
スッキリとした甘みのそして美しいお菓子を是非ご堪能下さい。

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