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国分寺市「姿見の池」

『CIRCLE 』1月号の表紙です。
東京都国分寺市の「姿見の池」を描きました。
だいたい、いつもどこかが気に入らなくて描き直しをします。今回は(も?)紙を3枚使いました。
この絵で一番描きたかったのは、「木製の通路」部分です。ここの雪融けの滲みと水滲みに反射する手すりや服の色、人物や手すりでできる影が面白いなあ(ここだけでいいなあ)と思いながら描き始めました。

〈1枚目〉

この後、通路左側の水面を描いている時に違う青色ペンで塗ってしまい、ストップ。

〈2枚目〉

一枚目とほぼ同じ。なんとなく着物の柄を変えました。ここは、ウールっぽい着物で色味が一緒ならどうでもいいところ。
コピックは薄く均一に塗るのが苦手で、奥の建物を奥の物らしく塗るのに気を遣います。
冬っぽい空。描いている時は「なんか、くどいなあ~」と思ったけど、今見ると悪くない、というかこっちの空の方が面白味があって良かったかもと思います。分かりません…。
悪くないとはおもいますが、右の林が、くどく思えてきました。が、描き進めます。
水面を塗るにあたって、「要素が多すぎるよ~なんとかならないのかなあ」と思いつつ、どうしていいか分からないまま塗る。水面へのオシドリの色の反射、空や右の林の色、奥の家屋、人、渡り鳥の色の反射、渡り鳥やオシドリが動いてできる水輪。後から薄くする、ということができないので、チマチマ塗り分けます。面倒です(笑)。

面倒と思いながらも何故コピックで塗り続けるか?というと、それによってしか得られない「質感」があると思っているからです。

可愛く描けたカワセミ。

で、間もなく完成というところで、右の林と水面が「くどい…くどいなあ…」と思えたので、3枚目に移ります。

〈3枚目〉

2枚目同様に塗り進めたあと、右の林をもっと単純な塗りにしました。空も単純に。
鳥はしっかり。
お父さんと男の子の服の色を変えたんだなと、今気づく。
林の奥は総武線の駅ホームや駅ビルがあります。
木に滲みる雪解け
雪解け水に反射するもの
完成です。


長々とご覧いただきありがとうございました。

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