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東京都新島村の羽伏浦海岸メインゲート

羽伏浦海岸=はぶしうらかいがん
と読むそうです。
伊豆七島・新島の東京都新島村の東側およそ7kmに渡って広がる海岸。
ここに建てられた白亜の「メインゲート」は、観光振興と各種イベントの安全対策拠点として建てられたものだそうです。

さて、原画の方ですが、「白い建物=薄い色で広い面、を塗るというのがコピックで上手くできるのか…?」と恐る恐る塗り始めました。

白い建物ですが、影はもちろん他の部分も真っ白であるはずがなく、実際には思っている以上に複数の色が反射し混じり合って、濃い色になっている、と頭では分かっているのですが、濃すぎたら塗り直せないコピックなので、いちいち心配しながら塗り進めています。
なので、余裕が無く、この画像までは写真がありません。

①ここまでの写真がありません。多分「色の薄い建物に陰影をつける」ことに腐心して余裕が無かったと思われます。

絵って、描き始めるまでにハードルがあると思うのですが、写真を撮っておくと、この時どうやって塗り始めたかな?と振り返ることができるので少しハードルが下がります。
今回、塗り初めに使った色は、白い服の影の部分でよく使う組み合わせなので、こうなるだろうと予想しながら塗れました。

とにかく、濃すぎないように。
コピックは後から決して薄くはできないし、今回は、人物の周りを濃い色で塗りつぶしながら形を整えることもできないので、下描きはしっかりとしました。

とてもアナログなカット&ペーストです。「これ」という大きさや形が決まるまで塗り始めません。塗りながら迷うと絵が汚くなる、というのが最近の実感です。
建物に反射する光、特に右の建物上部のドア周辺に反射する光と左右をつなぐ通路の下に反射する光がきれいだったので、その様子をしっかり表せるようにしました。
空の塗りはじめ。ムラムラです(笑)。
使う色にもよりますが、最近は広い面をムラを少なく塗れるようになりました。でも、ムラムラもコピックならではの大事なマチェールで、あまり無くすとコピックで描く意味がなくなります。
完成です。

今回、とてもシンプルな画面でしたが、シンプルなだけに誤魔化しができないので緊張しながら描き続けました。
そんな緊張が伝わると絵がつまらなくなるので、それを隠すように雲と女の子をあどけない雰囲気にしました。

『CIRCLE』8月号
クライアント:東京都市町村共済組合

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