「トンボとりをしている絵」ばかり、の理由
昨年の夏、版画にしたかったのですが、技術が追い付かずできなかった、子どもが「トンボとりをしている絵」。
線があるので、細かそうですが実際は色面の数だけ考えればいいので、できると思ったのですが、上手く行かず。
「やっぱり、版画は単純さがあったほうがいいよね。」と思い、いくつも単純化したパターンを作ってやってみても、最初の絵に引っ張られてしまう。
まずは、単純なのを完成させてからだんだん複雑にしていけばいいのに…
やっぱり、元に戻って4色に色分けしたのですが…。
夏なので、板に転写している間、汗で紙が伸びてきて転写した板4枚分の線描きが、すべて微妙にズレていることに気づきました。
版画のプロって、いったいどうやって転写しているのだろう。教わりたい、教わりたい、でも教えてくれる人がいない~。
一色分の板を彫ったところで、他の色の線描きをやり直す気になれず断念。
線をズレないようにできる確信があれば、何度だってやり直しますが、本当に分からない…。板を無駄にするだけで。
息子が進学で家を出たので、ちょっと部屋の整理をしていて、ついアルバムを見返してしまったのです。とにかく虫が好きで、トンボとりに関しては本人は相当(呆れるほど)真剣に取り組んで(?)いたのです。
当時は、随分もう大きい子だと思っていたのですけど、今見直すと、こんなに小さかったんだ「かわいかったんだなー」と。
そして、これを絵にして残したいなあ~と思ったのです。
それが、版画でできなかったのでずーっと亡霊のように付きまとっていました。『描けないお化け』が。
これをやっつけるべく、リベンジとして、まったく、使ったことが無い画材で描いてみることにしたら、まあ、面白い!
ようやく、自分の中でスッキリしました。