VUCA時代の「心のよりどころ」とは?【2023の抱負】
あけましておめでとうございます。THE COACH共同代表の岡田裕介です。
年始は毎年恒例にしている白山比咩神社で初詣とおみくじをして参りました。
結果は末吉!深く慎み、私欲を捨て、万事控えめに。2023年は、身の程をわきまえながら、目の前のことに真摯に向き合っていく年にしたいと思います。
さて、THE COACHの経営陣3人で2022年の振り返りと抱負をつないでいくnote企画ですが、共同代表 松浦瞳(ひとみん)からバトンを引き継ぎ、今回は僕の番です。
THE COACHの共同代表に就任した2022年は、「THE COACHという器で表現していく人生」を僕はこのまま進んでいくのだと、腹が座った1年だったなあと感じています。2023年はどこに向かっていくのか、振り返りとともに抱負を書いてみようと思います。
人が自由であるために。“揺らがぬ根っこ”に気づいた1年
僕は2年前にTHE COACHに参画し、オンラインコーチングスクール「THE COACH Academy」や法人向けの人材育成・組織開発サービス「THE COACH for Business」のプログラムの開発者として、THE COACHの思想や提供したいものを形にする役割を担ってきました。
開発者という、ある意味“裏側の人”としての役割を担ってきた僕は、人前に出るのがあまり得意ではないため、こばかなから代表のバトンを引き継ぎたいと言われたときは、大丈夫かなあと少し不安もありました。それでも、僕にとってのコーチングの価値やそこに宿る哲学をよりダイレクトに社会に表現できる機会でもあると、力強いエネルギーが湧いてくる感覚でした。
経営体制の変更は、組織にとっても大きな変化です。当然、「THE COACHはどうなるんだろう」と、メンバーの不安の声が僕の耳に入ってくることもありました。いろんな変化が起きていくなかで、僕が向き合うことになった究極の問いがあります。
「もし仮にTHE COACHの仲間が誰もいなくなったら、自分はどうするか」
その答えは、「たとえ1人になってもやりつづける」でした。
コーチングを通じて人を自由にしていくことが僕の生きる意味で、それは周りの環境がいくら変わろうが、最後のひとりになろうが揺らぐことはない。その想いは、深く根をはった木のような姿をしていて、強い風が吹いて表面の葉っぱが揺れたとしても、僕の根っこの部分はまったく動じませんでした。
THE COACHがある限り、その器の中で僕のビジョンを体現していくつもりですし、たとえ僕がTHE COACHから離れるときがきたとしても、僕の生きる意味は何も変わりません。そんなことを確信した1年でした。
THE COACHという生命体の声に耳を澄ます
そんな確信とともに、改めて僕はどんなリーダーでいたいだろうと考えを巡らせてきました。そこで見えてきたのは、THE COACHという生命体の声を一番近くで聞いて、それを体現していく存在でありたいという想いです。
THE COACHは、僕のものでも経営者のものでも、創設者のこばかなのものでも、誰のものでもなく、THE COACHという一つの生命体であると僕は思っています。そこには一つの魂が宿っていて、その魂の願いが聞こえてくる場所に根を張り、どんな突風が吹いても誰がどう評価してこようとも、その願いを体現しつづけることが、リーダーのあるべき姿なのではないかと。
僕はTHE COACHという生命体がこの世に生まれてきた意味を存分に成し遂げられるように、選ばれた役者のひとりに過ぎないと考えています。これからいろんな変化が訪れたとしても、THE COACHの物語はずっとつづいていきます。その物語を体現しつづける存在が僕や組織のメンバーであり、もっとも純度が高いままTHE COACHという生命体の声を聞いている状態が、僕なりの経営者のあり方なのではないかと思っています。
ただ、経営者、リーダーという立場になって、改めて自分の足りない部分も痛感しています。
僕は、思想や美意識のようなものをぐっと深めていくことは好きなのですが、一方で、外に広げていく力に課題があります。世の中にコーチングマインドを広げていくためには、自分が美しいと思う哲学をそのまま表現しただけでは届かない。しっかり届けたい人に届く形に翻訳することの重要性を痛感していて、経営陣やPRチームの力を借りながら、育んでいく必要があると感じています。
THE COACHという生命体の声をもっとも純度が高いまま聞き入れ、それを世に届くかたちで広めていく。それが目指したいリーダーのあり方です。
2023年は、セッションするような経営を
今年の抱負は2つあります。1つ目は「セッションするような経営」、2つ目は「インテグレーション・コーチングを確立させること」です。
1つ目の「セッションするような経営」とは、ひとみんもnoteで書いてくれたように、共同代表というワントップではなく、ツートップ、そしてそちゃん(吉村創一朗)が加わった3人で経営を担うからこそできる「自律共創型組織」の探究に通ずるものがあります。
音のセッションは、自分が奏でたものに誰かが呼応することでひとつの音楽が生まれていきます。AとBを掛け合わせたら、「A+B」ができるのではなく「C」という統合されて調和した新しい音楽が生まれる。そんな経営のあり方ができたらいいなと思っています。
周りの音を聞かずに1人が暴走しはじめたら音楽にはならないし、周りの音を聞きすぎて誰かの音が弱過ぎても音楽にはならない。自分は自分なりの音を全力で鳴らしながら、隣の人の音にもしっかりと耳を傾ける。3人が同時にそうできたとき、結果としてパーフェクトなハーモニーが生まれていくものだと思っています。
「自律共創型組織」とは、意図してつくりだせるものではなく、結果として出現してくるもの。探究の道半ばではありますが、僕とひとみんのセッション、そちゃんを入れた3人のセッション、そしてメンバーみんなともセッションすることで、どんなハーモニーが世に生まれていくのか、いまからとても楽しみにしています。
統合の旅をともにする「インテグレーション・コーチング」
また、2つ目の抱負「インテグレーション・コーチングを確立させること」についても少しだけ触れさせてください。
この1年は、前述した通り「自分が何のために生きているのか」といった、自分の根っこに気づいた1年でした。僕自身が大きな変化を目の当たりにするなかで、自分のビジョンに気づいていることは、精神的な安定と自由をもたらしてくれるものだと、改めてコーチングの力を感じた1年でもあります。
現在は、複雑性が高まる「VUCA時代」、選択肢が多様になるのは良いことでもありますが、そのぶんキャリアや生き方に迷う人が増えているのも事実だと思います。昔の人たちが自分の生きる道に迷ったときにお寺に駆け込んでいたように、コーチングは今の時代の「心のよりどころ」に気づく機会になるのではないか。
そこで重要になるのが、THE COACHの提供する「インテグレーション・コーチング」です。
インテグレーション、つまり統合されるとはどういうことか?この問いに対する仮説と意見については、また他のnoteで書いていきます。乞うご期待。
自分とは何者なのかに気づき、そこに根ざしながら本来の自分を生きていくこと。そんな自分として他者や自然とともに共生していくこと。
そのプロセスを健やかに歩んでいく鍵として、コーチの存在はますます重要になると考えています。それがいまの時代に求められていて、THE COACHの存在意義の一つであると感じています。
2023年は「インテグレーション・コーチング」とは一体何なのかを確立させ、THE COACHが体現していく。そんな1年にしていきたいと思っています。
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次は、新取締役の吉村創一朗(そちゃん)にバトンを引き継ぎたいと思います。1月中頃の公開予定ですので、ぜひそちらもチェックいただけるとうれしいです。
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