「0833731」これが読めるあなたは、もしかしてポケベル世代でしょうか。
今朝、涼しくて目が覚めたオカダですけれども、こんばんは。
エアコンつけずに寝たのに、こんなに涼しいなんて…。
1ヶ月もしたら「毛布毛布」とくるまって寝るのかな。
暑いのも嫌だけど、寒いのも嫌だなあ。
さて、さきほど夜のニュース番組「NEWS ZERO」を見ていたら、こんな内容が放送されていた。
自民党の総裁選に向けて、党員同士が誰に投票するかを隠語的な数字で送り合うとかなんとか。
これを見て思わず「ポケベルのケツ番かよ!」とひとり突っ込んでしまった。
ポケットベル、通称「ポケベル」。
まだ携帯電話が一般的ではなかった時代、ビジネスマンが会社からの連絡のために持たされていたもの。
ポケベルが鳴ったら、公衆電話を探して会社に折り返し電話をする。
元々の使い方はそんな風だったはずだ。
それが誰がはじめたのか、数字を文字に見立ててメッセージを送り合う道具となった。
若者はみんなポケベルで連絡を取り合っていたし、可愛くデコる子なんかもいたりした。
でも、わずか数年で携帯電話(とPHS)が普及しはじめて、ポケベルはそっと姿を消していった。
これを読んでくれている方の中に、そんな短いポケベル時代を生きた方はどれぐらいいるのだろうか。
私は、ポケベル世代ど真ん中だった。
たしか大学1年の時、周りがみんな持っているからという理由で、親に買ってもらった。
ちなみに私の周りはほぼテレメッセージ(通称テレメ)、ドコモユーザーは2人ほどだった。私もテレメ。
これ分かる人いるんかな。
買ったばかりの頃はまだ数字しか入力できず、こんなやりとりだった。
「084ー」は「オハヨー」
「0833」は「オヤスミ」
「1410」は「アシタ」
「8110」は「バイト」
「5110」は「ファイト」
「724106」は「ナニシテル」
「105216」は「ドコニイル」
「106410」は「テル(電話)シテ」
「14106」は「アイシテル」
「39」は「サンキュー」(「スキ」の意もあった気がする)
そして今のスマホみたいに着信者の名前が出ないので、メッセージの最後に自分の名前を数字にしたものを入れる。
それが「ケツ番」だった。
ミワちゃんなら「38」、ナナコちゃんなら「775」、カズヤくんなら「18」など、他の人とかぶらない番号でそれぞれにつけていた。
ちなみに私のケツ番は「27」だった。由来は本名の苗字から。
なので、いまだに「27」という数字を見ると親近感が湧く。
だから「1410 724106(アシタナニシテル) 27」なんて送ったりしていたわけだ。
でも、数字で表せない文字もあったりして(たとえば「マ」とか「ル」とか)、無理矢理な語呂合わせで送られてくると「これはどういう意味だろう…」と必死で解読したりした。
で結局、「106410 27(電話して)」と送って、電話で話すことになる。
今思うと、なんて無意味で愛おしい時間だっただろう。
そこから1年ほどした頃だったか、数字の組み合わせで文字が表示できるようになった。
相手の電話番号を押した後「*2*2」を押してからこの番号表にならって文字を入れていく。
「ア(11)シ(32)タ(41)ナ(51)ン(03)ジ(3204)ニ(52)イ(12)ク(23)?(67) 27」てな感じ。
そして最後は「##」を押して電話を切る。
やばい。
書いててエモすぎて涙出そう。
この変換表を小さい紙にコピーして、ポケベルケースに入れておくんだけど、みんな全部覚えて秒速で電話のダイヤルを押してた。
文字数制限があるから、長い文章だといくつかに分けて送らなきゃいけなくて、一度電話を切ってまたかけ直して…ってのを繰り返す。
みんなそんなことしてるから、大学の公衆電話は長蛇の列だったし、家の電話の請求書にはひたすら「10円」が並んでいた。
電話代が高額になって、親にめちゃくちゃ叱られたっけね。ほんとごめんなさいだよね。
ちなみに、私はいまだにこの番号表が頭に入ってる。
もし今突然時代が逆行してポケベル時代に突入しても、全然いける。
ま、絶対使うことないと思うけど。
でも大学4年の時にはもう携帯電話を持っていたから、ポケベルがメインだった時代は2〜3年だろうか。本当に短かったと思う。
だから同世代でも数年違うだけで「あ〜ポケベルは知らないな〜」とか言われちゃったりする。悲しい。
私は本当に青春真っ只中でポケベル使ってたから、思い出がいっぱいなのよ。
数字だけの訳が分からないメッセージとか、文字入力で数字がひとつ飛んでしまって謎の暗号みたいなのが送られてきたこととか、10個しかメッセージが保存できないから好きな人からの思い出のメッセージがたまってくると「どうしよう、どれを消そう」って悩んだりとか、着信音を自分で作ったりとか。思い出しかない。本当に。
これ共感できる人、誰かいないかな。
あの頃に比べると、今は本当に便利。
好きなだけ文字を送れるし、なんなら画像も動画も送れるし、謎の暗号にならないし、誰から送られてきたのかも分かるし、公衆電話並ばなくていいし。
でも。
あの不便さがちょっと愛おしかったりする。
散々夜中までメッセージを送り合ったあとに「106410(電話して)」と送ったり送られたりして、結局長々と電話する。
しかも家の電話だから、こそこそ電話する。
親に見つかったら「何時だと思ってるんだ!」って怒られて慌てて切ったりして。
今に比べたら信じられないぐらい不便だけど、なんだかんだ、いい時代だったのかもしれないなあ。
なんて思うのは、私がもう若くないからなんだろうなあ。