#9 障がい者と高齢者、どちらの「自立支援」も大事。
自分はこれまで、「高齢者」の自立支援ばかり考えてきた人間です。
病院勤務時代は、入院患者様の退院後の生活をいかに「自立」させるか。
特に障がいの予後予測、生活能力の評価、関係機関への調整連絡。この辺りはプライドを持ってやってきたし、悔しい想いもたくさんしたところ。
入院されている期間は短いので、その期間でいかに能力を伸ばせるのか。伸び代があるなら、退院後どのように伸ばしていくか。たくさんの人を見たけど、大成功した例なんか数えるほどで、上手く行かないことがほとんど。
自己の能力が低いことで患者様へ不利益が被ることはめちゃくちゃ嫌だったので、たくさん研修に参加したし、遅くまで病院に残ってカルテと文献を眺めてました。
その後訪問看護ステーションで、在宅でのサポートが中心になってからは、やり方は違えど利用者様の「自立」を中心に考えました。
もちろん、「自立」を望んでいない方々もいらっしゃいます。よりニーズに合わせて柔軟に立ち振るわなければいけない点は、今も非常に人間性を磨く上で勉強になっています。
でも、サポートを続けるうちに、「自立」を指しているイメージ像がいくつかあるなーと感じるようになったんです。
「自立」って言って思いつくのは
”身の回りのことが自分でできる”とか、”健康意識を持って自己管理ができる”とかですよね。
障がい児の子たちや、若い障がいを持った方々を見ていると、
”どう生きがいを持って主体的に生きられるか”とか、”依存先を作りながらどう生計を立てるか”というところが一番大事ですよね。
障がい児をみるようになってから、めちゃくちゃここ、悩ましいんです。
私自身、この子達が18歳を迎えた時、どのように主体的に生きるか?福祉施設への入所、一般企業への雇用、、正直担当者である私がイメージついてない現状に、非常に悔しく想っています。
母親と一緒にどんどん見学に行って、楽しく過ごせそうな施設を探していたりするお宅もあります。そこは就労継続支援B型で、工賃は1日50円くらいだと言っていました。2−3日頑張れば、自分の働いたお金でプリンが買えて、働く意味を見出すことができると張り切っています。
ものすごく大事なことだと思います。付き合いが長いだけに話聞いただけで涙出ました。
本当に「自立支援」というのは対象者ごとに目指す形が全然違うな、、と思った今日でした。
なんでも一括りにすると、大事なことを見落とす危険が潜んでいますよね。
それではまた明日。
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