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#4 プロティアンキャリアについて考えてみた(後編)


前編に引き続き、プロティアンキャリアについて私見を述べたいと思います。

前の記事では、

「プロティアンキャリアとは何か」について前提を揃えさせて頂き、なんとなーく私の理解を述べさせて頂きました。


前編では、プロティアンキャリアモデルとして6つのパターンをご紹介しています。

✅トランスファー型

企業で働きながら、あるタイミングで転職しビジネス資本を積み上げ、社会関係資本を増やす

✅ハイブリッド型

企業で働きながら、複数のビジネス資本を蓄積する

✅プロフェッショナル型

一つの専門性を深めてビジネス資本を形成する

✅イントラプレナー型

社内資源を利用してビジネス資本を更新し、外部交流等で社会関係資本を増やす

✅セルフエンプロイ型

組織で蓄積したビジネス資本・社会関係資本を元手に独立する

✅コネクター型

社会関係資本を大切にして、コミュニティを作ったり、人と人を繋ぐ



そして、どのような型でも自分に合う形を見つけて、行動を起こすこと。

これが一番重要ですと言いました。




私は病院時代は「プロフェッショナル型」を目指しました。

急性期内科病棟でバリバリやってましたし、何よりエビデンスを調べリスク管理を行い、病棟やDrと連携をとって早期退院へ繋げるサイクルは非常にやりがいがありましたし、私にとっても意味のあることだったと思っています。

しかし、ある学会発表をした際に、周りの取り組んでいるケース発表や研究発表を見ていて思います。

「私の経験している患者様像と全然違うな、、」

使用している機械の違いもある。そもそも運ばれてくる患者様の病態の違いもある。データとして使用している指標の違いもある。



なるほど、こういった部分に施設ごとのやれる範囲の限界があるのか。

そう思いました。



じゃあ、私の所属している施設でしかできない強みはなんだろうかと考えました。

私が所属していた病院は総合病院で、いわゆるケアミックスを謳っていました。つまり、急性期から在宅まで、シームレスにしっかり面倒みます!といったようなことです。



なら私は、在宅分野の知識を蓄えており、尚且つ急性期の現場にいるという強みを発揮しようと、スキルを磨いていたつもりです。



そして、その中でまたふと考え方が変わっていきました。

「なんでこの患者様たちは何度も病気を繰り返してしまうのか?」



人生は線でできています。

その患者様にとって、病院へ入院することはほんの人生の一部分のはずです。

じゃあ、その障がいを持つに至ってしまった原因はどこにあるのか。

私が解決しなくてはいけないのは、いかにこの負のサイクルを「予防」するのか。

そう考えるようになりました。



そうしたらいてもたってもいられなくて、

病院の主任と掛け合って、地域のリハビリネットワークの会議に出席させて頂くように交渉しました。そして、地域の通いの場への派遣に同席し、さらにアピールして一地区を担当させて頂きました。生の地域の現場の声を聞こうと病院外へ飛び出したのです。


この動きは、振り返ってみれば「イントラプレナー型」的な動きだったと思います。最大限の社内資源を用いて、外部との交流を図り、社会関係資本を構築しました。

そして学びを得ました。

介護予防の現場はこんな感じか。必要なスキルはこんなものか。現場はこんなことを不安に思っているのか。こんな人が参加して、逆に参加していない人はこんな人か。


参加している人たちはまだまだ元気で、あと10年はこのままシャッキシャキピンピンのままだろうな、というような方々ばかりで、ほとんどが女性でした。

しかし、私が訪問リハビリ等で見かける利用者様たちは、男性も多くいます。

ということは、本当に来て欲しい、虚弱で引きこもりがちな人たちはこういった場所にはきてはいません。



なので、「予防」といった観点とともに、地域に密着した「支える」アプローチも合わせて必要なんだと理解しました。



なので、この2つに対してアプローチが容易なのは、訪問看護ステーションだと当時思いました。



この病院で得たプロフェッションと、社外活動で得た社会関係資本を蓄えながら、

私は訪問看護ステーションへ転職しました。



振り返れば「トランスファー型」にキャリアを舵取りし、資本の積み上げに取り組んだということです。




今振り返ってみても、様々なパターンで資本を積み上げていることがわかりました。




最後に、この書籍に書かれていたことを一つご紹介します。

「心に沿った道を行くには、まず不満という自分の心の声に正直になる必要がある」

と述べられています。



本当にその通りだと思います。



「不満」を放っておくと、後になってその思いが大きくなり、目の前のことに集中できなくなったり、つまらないと感じてしまうこともあります。

そうなっては、自分をフロー状態に維持することができません。



たまらなく好きなことを早めに見つけて、それに没頭できるように、自分の中の不満にはとことん向き合うべきです。



スティーブ・ジョブズの言葉にこんな言葉があります。

「You've got to find what you love.If you haven't found it yet,keep looking.Don't settle」

「たまらなく好きなことを見つけなければならない。まだ見つけていないならば探し続けてください。妥協は禁物です」



この言葉を胸に、変化し続ける自分でありたいと心から思っています。

それでは今日はこれくらいにさせて頂きます。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。


岡田 壮司

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