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読書のためのラーニング・ログ

コクヨの野帳は便利なアナログ・ツールだ。コクヨのサイトをみるといろいろな使い方がされていることがわかる。

https://www.kokuyo-shop.jp/sc/u_page/Promotion_yacho.aspx

私の場合は『独学大全』で提案されていた《技法12:ラーニング・ログ》に使っている。要は読書の進捗表だ。

下記の写真は、最近読み始めたモンテーニュの『エセー』に関するもの。ひとつの章を読み終えるごとにチェックを入れていく。

単純なことだが、『エセー』は文庫で7冊、全部で107章あるため、こういう記録はモチベーションの維持に必須なのだ。『旧約聖書・新約聖書』もこの方法で読み切ることが出来た。

記入の方法としては、方眼の使い方などを自分なりに規格化しており、あまり考えずにササッと新しい本についてもログが作れる。この写真を撮った後にも『カラマーゾフの兄弟』(文庫で5冊分)を追加している。

読書記録としての《ラーニング・ログ》の最初の記録は、猫町倶楽部の長編読書会で『アンナ・カレーニナ』を読んだときのものだ。そのときは書き方が定まっておらず、規格化されていない記法で書いたが、次の本から書式が決まってきて、その次の長編読書会『平家物語』のあたりからは安定して今に至る。

コクヨの野帳を《ラーニング・ログ》に使うようになったのは、猫町倶楽部の長編読書会『独学大全』と同じ時期に行われた出版元の企画に応募して、表紙に『独学大全』と記載された野帳を貰ったからだ。使いやすいのは当然なのだ。

下記の写真の左が長編読書会『独学大全』の頃から使っている使用中のもので、2年半使っている。かなり年季が入ってきた。右は未だに使われていない新品。《ラーニング・ログ》を始めたときに勢いで予備の野帳を買った。そして、いまだに最初に貰った一冊目が終わっていない。一冊で相当な数の本が書けることは間違いない。価格の点からのコスト・パフォーマンスも非常に高い。

《ラーニング・ログ》への記入の仕方は、空いているところに書くという極めて雑な方法にしている。分野とか分類とかも一切気にしていない。だから、『源氏物語』のとなりに『圏論』があったりする。

続けるという行為にはコストがかかる。だから、途中で読むのを止めてしまたってもあまり気にしないことにしている。チェックが進まない本がある心のコストよりも、どんどんと読みすすめられている本がある満足感が上回っていれば、収支はプラスになり、続けられる。

続けるための心のコストを下げるという点では、《ラーニング・ログ》に日付や読後感などの付加情報を一切付けていないところもポイントだ。人にもよるだろうが少なくとも私の場合は日付等の付加情報をいろいろ書こうとすると、その行為の心の負担(コスト)が増え、収支がマイナスに転じてしまって、最終的に続けられなくなってしまう。そういう自分がよくわかっている。だから最小限でないとダメなのだ。

もちろん《ラーニング・ログ》にちょこっと感想を書くのはよいことだと思う。人それぞれだろう。私の場合は、感想が空白のままになっている本への罪悪感のコストを増やしてしまうような気がして、感想は書かないことにした。読書に関する《ラーニング・ログ》のコストは最小限にしているのだ。

ちなみに、読んだ本の感想などは他のツール上で行っている。ツールの数が増えることを嫌う人もいるが、ある程度、目的別にツールを分ける方が、私には合っているようだ。

訪問していただきありがとうございます。これからもどうかよろしくお願い申し上げます。