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パタンセオリー翻訳本出版プロジェクト

正直にいうと、キリがないのでクラウド・ファンディングの支援は、基本的にめったにしない。

でも、『パタンセオリー翻訳本出版プロジェクト』は、お世話になった人たち(中埜さん・高柳さん)が進めているプロジェクトだし、パターン・ランゲージ関連ということもあり、支援することにした。

出版プロジェクトというところが面白いと思う。既存の出版事業者の企業論理のフレームには乗らないかもしれないが、こういう出版系の活動には意義があると思うのだ。アニメなどの同人誌よりももう少し学術系の同人誌が、クラウドファンディングにすら頼らずに、もっとたくさん出版されたらと思っている。

インターネットは放送のフレームワークをある意味、破壊した。電波という既得権益が無効化されたという風にもいえる。新聞も同じだ。配達という仕組みによって囲い込んでいた読者層はインターネットの普及で離れていってしまった。

出版も同じだと思う。流通だけではない。本を作るというノウハウも、InDesignなどのツールの普及で、いや、なんだったらワードやパワポでさえ入稿できてしまうことによって、出版のかなりの部分がコモディティ化してしまったのだ。

そんなことをいうと、「いやいや、出版のノウハウは結構いろいろあって、そんなに簡単じゃないんだ」と言われてしまうと思う。編集とかは確かにそうかもしれない。でも、それ以外は、本当にコモディティ化の波に勝てるのだろうか。その手の話は、放送業界でも新聞業界でも散々聞かされたいつか来た道ではないのか。

いずれにせよ、中埜さん・高柳さんが進めている『パタンセオリー翻訳本出版プロジェクト』には期待している。翻訳された本も読みたいし、中埜さんと井庭さんの対談も聞きたいしね。

そんなことを考えていたら、このクラウドファンディングを進めている高柳さんからと「インタビューさせてもらっていい。動画にしたいので」と頼まれて、「この本で読書会やりたいよねぇ」というような話をした。

アレグザンダーの『ザ・ネイチャー・オブ・オーダー 建築の美学と世界の本質 生命の現象』って《15の幾何学的特性》とかすごく面白いのに、本の値段が1万円もするし、 『パタン・ランゲージ [環境設計の手引き]』も読書会向きだと思うけれど、こっちも1万円するので、気楽に読書会をしようと知らない人を誘う訳にもいかないのだ。

一方で、《15の幾何学的特性》とかの話は、ジョーゼフ・キャンベルの『千の顔をもつ英雄』のような《物語の構造》とか、あるいは《音楽の構造》のような話にメタにつなげられて、読書会で話したら面白いんじゃないかと思う。

クラウドファンディングは、既に200人ほど人が支援しているから、クラファン本で読書会、結構、リアリティがあるんじゃないのかなぁ。

クラウドファンディングのサイトと、インタビューで話した内容は下記。既に最初の目標金額は達成したみたいで良かった!

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