サッカーチームの【運営】という仕事
前回の記事でサッカーチームの裏方について書き、
新卒選手のインターンの重要性を書きました。
今回は前回の続きで、
サッカーチームの【運営】の部分について
書こうと思います。
とにかく、具体的に書いていきます。
今回書くのは、
私がスタッフをやっていた
2019シーズンの鈴鹿アンリミテッドでの
試合運営の流れになります。
Jリーグとかになるとまた変わると思いますし、
他のチーム、学生チームなどでも変わってくると思います。
あくまで一例としてみてください。
選手は自分たちが試合するにあたって、
どれだけ多くの人が協力してくれているのかということを
理解すべきです。
ぜひみてください。
1、試合運営の1週間の流れ
基本的にサッカーの試合は1週間に1回
土曜日か日曜日に開催されます。
Jリーグでは水曜日開催もよく行われますが、
鈴鹿が所属していたJFLは
仕事をしながら選手をしている人が多いので、
平日の試合開催はほとんどありませんでした。
そのため、前週の試合が終わりあとに、
翌週の試合の準備が始まるという流れでした。
基本的に運営のスタッフは
相手チームの運営スタッフの方と
密にやり取りをします。
例えを挙げると
・ユニフォームの確認
・スタジアム(アクセス、ロッカールーム、アップ場や時間など)の確認
・宿泊ホテルの確認
・ダービー等のイベント開催時の確認
・招待チケットの確認 etc...
ざっとこんな感じです。
それ以外にも、
自チームのスポンサー関連の準備等もたくさんあります。
特定の試合にスポンサーをする
マッチデーと呼ばれる試合を行う場合は
その週だけではなく、
前々から何度も打ち合わせをして開催をしています。
そして前日には、
設営という力仕事があります。
ここが、僕の想像をはるかに超えて
「ここまでやってくれていたんだ」
と特に感謝した部分でした。
なので、次の章では
【運営】の中の【設営】に
フォーカスをあてて書きたいと思います。
2、試合設営
この設営が最も大変な部分でした。
・ロッカールーム
・スポンサーバナー
・選手弾幕
・ベンチ
などの選手のときには会場で
何気なく見ていたものの設営に加え、
・入場ゲート
・チケット売り場
・グッズ売り場
・スタグル
・飲食、休憩場
・審判部屋
・スポンサーシート(VIP)
・関係者席
・イベント準備
・マッチミーティング資料、部屋準備
・カメラ準備
・導線確保
・駐車場
などサポーターの方や関係者向けの設営も多くあります。
これはあくまで一部です。
他にも準備するものはいろいろありますし、
チームによってスタジアムの準備等は異なります。
ただ、これだけのことをやっている
スタッフとボランティアの方々がいることを選手には
理解してほしいです。
もちろん、試合に出場する選手が設営をする必要はありません。
目的としては選手に頑張ってもらい、
試合に勝つこと。
そして、見ている人が楽しめること。
そこに気持ちよく望んでもらいたいから、
設営しているのであって、
肉体疲労が溜まるような行為を
選手は行うべきではありません。
ただ、自分たちのために
たくさんの人が協力してくれているんだということを
理解するだけで、
感謝の気持ちが芽生え、行動、言動が変わるんです。
それは見ている人に伝わります。
だから、大事なんです。
自分たちがサッカーをできているのは、
チームがあって、
ファン、サポーターがいて、
スポンサーがいて、
スタッフがいるからです。
試合の前の日に
「今頃設営頑張ってくれているんだろうな」
と思える人は、
試合の日に、「ありがとう」と言える人です。
その一言が、
スタッフ、ボランティアの
活力にも繋がります。
試合後の片づけも
良い気分で行えます。
もし可能であれば、
実際に設営中の様子を見てみたら
いいかもしれないですね。
3、ファン、サポーターが行うボランティア
私がスタッフとして勤務していた鈴鹿では、
ボランティアの方不足が大きな問題でした。
スタッフが少ないため
親会社の社員の方が、
ホームゲームのときに
わざわざ東京からきてくれていました。
本当にありがたかったです。
ただ、それでも人手が足りなかったので、
試合前の設営と試合後の片づけは
鈴鹿のファン、サポーターの方々が
毎試合手伝ってくれていました。
そのおかげで、
なんとか試合前までに設営ができていました。
それで、試合中は大声を出して応援してくれている。
その光景を見たときに、
選手は多くの人の思いも背負って戦うことのできる
素晴らしい仕事だと改めて思いました。
僕は選手をしながら、
通信課程で大学にも通っていたのですが、
その卒論でサッカーの試合を見に来た人向けに
インタビューをしなければいけない時がありました。
その際にも鈴鹿のファン、サポーターの方々は
嫌な顔を一切せずに協力してくれました。
さらに、JFLに昇格したときは、
鈴鹿から試合会場の千葉までたくさんの方が来てくれて、
一緒に喜び、嬉し涙を流してくれました。
あの光景も一生忘れることはないでしょう。
試合後のお嬢様聖水かけも最高の思い出です。
その時の投稿です。
みんな嬉しそう。
スポーツは
感動を与えられる。
私も選手をやれていることを誇りに思いながら、
謙虚に、感謝の気持ちを持ってプレーしていこうと思います。
前回と今回書いたのは、
本当に一部です。
営業と、運営にフォーカスをあてた内容でしたので、
それ以外の役職の人は、他にも行うことは多くありますし、
営業、運営の中でもまだまだ行うことはあります。
特にシーズン前の時期は、
・ユニフォーム、ウェア作成(前シーズン中から動く)
・新ポスター作成
・グッズ作成
・試合時のボランティア募集
・選手、スタッフ契約
・スポンサー契約
・シーズン後に行うイベント対応
・年間試合日程に基づくスケジュール調整
(キャンプ、遠征ホテル調整、スタジアム調整、練習場調整など)
など、変化が多く起こる時期で、
1年間で最も多忙な時期になります。
これも一部です。
ぱっと思いつくのがこんな感じでした。
この時期にインターンをするのも
チームのことを知れていいかもしれないですね。
シーズン中でも、申請事なども多くあり、
そのあたりも非常に労力を使うところです。
現在私が所属している品川CCは
カテゴリーとしては神奈川県1部と
決して高くはないところに属していますが、
マネージャーや広報の方の業務を見たり
実際になにをやっているのか聞いたりすると、
チームために動いてくれているんだなと
常々感じます。
そういったところを理解しているから、
練習前後の自分の準備やケアが終わった際には
マネージャー業務で手伝えることがあれば手伝うし
広報活動には積極的に参加しています。
このような細かいところから
チームの戦力面や経済面に影響があると思うので、
継続的にやっていこうと思います。
またサッカーについて書いていきます。
長くなりましたが、
最後まで読んでいただきありがとうございました。
品川CC
岡田明久