ケアコラボ社のCHASE対応方針の発表と裏側の苦悩
こんにちは。
先ほど会社として、厚労省が運用する科学的介護のデータベース、CHASE(LIFE)についての対応方針を発表しました。
結論から言うと、
・現状CHASEに必要なデータが未定なので判断できない
・CHASEに完全対応はむずかしいと思われる、またそのための開発はしない
・ケアコラボ上のデータが活用できそうならエクスポートする
ということなんですが、発表にあたってかなり苦悩しました。
めづらしく眠りが浅くなっちゃうくらい。(基本的にあんま悩まないし、気は強い方です)
気持ちの整理も込めて、今回は発表の裏側を記事にしてみます。
(納税者として、CHASE開発における税金の使い方に物申したいという思いは、また別の記事で・・・)
CHASEに対応しないと売上が下がるかもしれない
今回の介護報酬の改定で、CHASEへのデータ提出が前提となる加算が発表されました。
加算の金額が大きいこともあって、めちゃくちゃ問い合わせが多いです。
CHASEに対応しないことで、新規のお客さんは確実に減ります。(実際にそういうケースに遭遇している)
競合他社は軒並みCHASE対応を明言している分、なおさら対応しないのは不利です。
むしろテキトーにCHASE対応のシステム作ってガッツリマーケしたら売れるくらいの気配があります。
ケアコラボ社は目先の売上を目標としていないので、例え新規の売上が増えなくなることは全くもって何とも思いません。
ただし今回悩んだのが、今使ってくれてるユーザーさんから質問が多かったこと。
「もしCHASE対応しないなら解約になるのではないか?」
「今までいいと思ってもらってたケアコラボを使ってもらえなくなるのではないか?」
こういった疑問がずっとアタマから離れませんでした。
今までケアコラボは請求や加算と、ご利用者さんの日常の記録を完全に切り分けて開発していました。
今回のCHASE対応は、らーめん屋さんで例えるとこんなカンジでしょうか。
国「豚骨らーめん食べる人にはクーポン配ります!」
お客さん「ケアコラボさんは豚骨らーめんをメニューに入れるんですか?」
ケアコラボ「今まで無化調の塩一筋でやってきたけど、どうしよ…常連さんからも問い合わせ来てる…」
CHASE対応について前向きではない人の声を聞けた
いつもお客さんに助けてもらってますが、今回もめっちゃ助けてもらいました。
昔からケアコラボを使ってくれてる方に、CHASE対応しようか迷ってたことを相談すると、お答えしてくれたことがホントにありがたかった。
「CHASE対応することでケアコラボが大事にしていたことが失われるかも知れない。でも対応しないと解約が増えるかも知れない…」
悩んだ上で相談すると、「対応しない方がいいと思う。大切にしてきたコンセプトを貫いた方がいい」という一言がいただけて、とても心がラクになりました。
CHASEの設計が今どきすぎずにおかげで助かった
CHASEへのデータの連携方法は、CSVでのアップロードです。
「APIで完全に連携すべし!」とかでないことが、かえって救いになりました。
CHASEへ提出が必要なデータのうち、いくつかはケアコラボが持っていることが想定されます。
なので、提出用のCSVと同じ形式に出来る限りエクスポートして、足りない部分だけをお客さん側で埋めてもらうという選択肢が取れました。
手間に見えてしまうけど、実際は入力する場所が違うだけなので、工数は変わらない可能性もあります。
開発リソースは無限じゃないので、CHASE対応することで他の開発が遅れることにもなります。
(このあたりかんたんに伝えれないからキツいとこでもある)
ただ厚労省からは提出が必要となるデータなどは未定とのことなので、開発ベンダーとしては、「現状では対応できるか分かりません」というのが本音です。
そしてまたしてもお客さんの声に救われた
今までケアコラボ社の広報業務で炎上とか批判を気にしたことなかったんですが、正直今回は悩みました。
そして悩みまくった末に方針をFacebookで発表すると…
共感のメッセージをいただけました!
マジで、ホンマにありがとうございます!本当に救われました。
もしこれで残念ながら解約が発生したとしても、やっぱり理念に共感してくれる人のために開発を続けたいと思いました。
ずっと言ってることなんですが、今使ってくれてるユーザーのために注力しています。
だからマーケや営業をほぼしないし、売上の大半を機能改善の開発のためや、ユーザーサポートのために使っています。
(おかけで満足度が上がり、紹介いただくことが増えて結果的にマーケせずとも売上が上がるという構造になっています)
ちょっとまとまりがなくなってしまいましたが…
悩んだ末に発表したけど、結果的にめっちゃ良かったということ、共感してくださった方に感謝を伝えたくて書きました。
自分たちがこだわっていることに共感してくれる方がいるだけで、本当に仕事しててよかったなーと思うし、まだまだガンバろうと思えます。
CHASEに対応しないことで、この先の売上を放棄したことは間違いありません。
ただやっぱり一緒にしごとしていて楽しい人たちとずっと続けたいので、またいつでもケアコラボのことは褒めてくださいね!笑
これからもケアコラボをよろしくお願いいたします。