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100人いたら100通りの子育て   №.22田中 洋美さん

今年は例年より早めに桜が一気に咲いて、あっという間に桜が散り、新緑がどんどん美しくなった北海道の5月。今回、取材させて頂いたのは田中洋美さんです。
洋美さんはおかあさんのがっこうスタッフでもあり、自分の得意を活かしてフライヤーや名刺、ロゴをデザインするクリエイティブなお仕事を始められました。

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この企画は北海道の帯広市を中心に足寄町、横浜で活動するおかあさんのがっこうの『魅力プロジェクト』と題し、100人のお母さんに子育てについて取材させて頂く企画です。おかあさんのがっこうの詳しい活動につきましては以下をご覧ください。


洋美さんは以前からアロマを生活の中で活かし、その良さを伝える活動をされてきました。取材させていただいたこの日も、取材の前に子育て支援センターでお母さん達にエッセンシャルオイルの効能や身体のケアが出来る事をお伝えし、実際に香りを使って触れる事をお伝えしてきたということでした。

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最後にお母さん達のハンドマッサージをして、「こんなふうにしてもらうことってないですよね」とハンドマッサージを通してお母さん達を労って癒しを届ける活動は今年でまる二年になるそうです。
一滴のエッセンシャルオイルが人を笑顔にしてしまう感覚がとても好きなのですと洋美さんは言います。
自身の子育てにもそれは大いに活かされています。

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洋美さんには高校生になる娘さん、中学生の娘さん、小学6年生の息子さんの3人のお子さんがいらっしゃいます。
子どもが大きくなると、部活や習い事、土日の試合など、それぞれの子どもの活動に合わせての送迎にお母さん達はとても忙しくなります。
洋美さんも娘さんの高校入学を機会に朝夕の送迎や土日の部活の練習や試合の送迎などがあり、その上、お仕事と家事で自分の時間が取れなくなるほど忙しくなったと言います。

子どもが成長し、身体が大きくなって、触れ合う機会が減ってしまう中でも香りを通して親子のスキンシップをはかり、良い親子関係を保っているとお聞きしました。


息子さんが小学3年生の頃、頭部に円形脱毛が見つかり、皮膚科を受診しました。
ステロイド軟膏での治療に疑問を持ち、帯広からは少し遠い東洋医学を主体とする病院へ通います。近しい家族からは普通に皮膚科で軟膏治療をした方がいいのではないか?と言われても、母の感と息子さんのことを本当に想って東洋医学で治すと心に決めて治療しました。

「一年で治るからね」と心に決めて、息子さんに伝え、母と子で信じて治療した結果、一年後には髪が生えてきたそうです。
その当時のことを思い出すと涙が出ますと洋美さんが言います。
不安な気持ちと絶対治ると心に強く想い信じる気持ちを保つことは、お母さんとして辛い時もいっぱいあったことと思います。

コロナが世界中に蔓延し、昨年の春は新学期が始まっても学校が休校となり二カ月近く、子ども達は学校に通えない時期を過ごしました。
今までに誰も経験したことのない様々な変化の中、それを敏感に感じとり、不安を抱いたり、突然学校に通えなくなる子どももいます。


洋美さんの息子さんもその一人でした。休校措置が解除されて学校が再開されたものの、突然、学校に通えなくなりました。始めは洋美さんも状況を理解できず、経験のある人に聞いて、何か答えを探そうとしました。友達に何か嫌なことを言われたり、されたわけではなく、友だちと時には遊ぶこともある息子さんですが、夜になると「辛い」と心を打ち明けるのだそうです。


そんな時に、話を聴きながら、息子さんをマッサージしてスキンシップをはかり息子さんの心を受け止めていると言います。
洋美さんは本人を受け入れていくしかないと言います。
息子さんのことも、家族のことも、ただ黙っていても分からない心の中をどんなふうに感じ、何を考えているのかを伝えあい、受け入れていく。
お互いの気持ちや想いを大切にしたいのだと言います。
「あなたはあなたのままでいいし、私は私のままでいいのだから」

この春に高校生になった娘さんからもらった中学の卒業式での手紙には
家庭の中のことを娘さんなりに感じていることを綴り、娘さんから見た両親のことも書かれていて、様々なことが起こっていても受け止めて受け入れてくれていたと言います。
「子どもは親を選んで生まれてくると聞くけれど、本当だと思います。様々なことを子どもが気付かせてくれる。気付かせるために、私をお母さんに選んだのだろうと思いました。」

子育てをしていると、子ども達の成長に伴って様々なことが起こり、時には親子や夫婦間で真剣に向き合わなければいけないことが起こります。
長い間一緒にいると、言葉に表さずに済んでいたことでも、お互いの想いを言葉にして丁寧に伝えあうことが大切な時もあります。
親子や夫婦であっても、自分とは全くの別人ですから、考え方が違っても、相手の全ては理解できなくても、「あなたはあなたのままでいい」と受け止めてくれることがお互いの個性を尊重し、良い親子関係、良い家族関係を保つ秘訣なのでしょう。


洋美さんの温かな眼差しと、様々なことを一つ一つ受け入れていく広い心が家族をあたたかく包んでいると感じました。
洋美さん、お忙しい中、貴重なお話をしてくださりありがとうございました。

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田中 洋美さんプロフィール
北海道帯広市在住
アロマセラピスト、おかあさんクリエイターとして活躍中。一男二女のお母さん。



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