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チラシ(ポリ袋入り)放置事件 《Can you celebrate?な夜》外伝

 とある新聞社が月2回、チラシや子会社が発行しているタウン情報誌
などを、ポリ袋へ入れて封をして投函していく。これがエントランスの
床に捨てられたり、集合ポストの上に放置されたりすることが、よく
あった。というより、まるで毎月行事のようだった。
 妙だったのは、戸建住宅やピザ屋のチラシの方が投函頻度が高いのに、
捨てられていることがあまりないことだった。どうも新聞社が投函して
いく無料のポリ袋入りチラシを、選択的に捨てているようだった。ポリ  袋を破ったら自動的に新聞購読を契約したことになる、というわけでは  ない。しかし、犯人はそう思い込んでいるのかもしれない。かなり前   から起きているから、それなりに古株の住人が犯人だろう。あとは、   こういうことをやりそうな感じの住人というと・・・・・。
 そういえば、内玄関のポストに『投函ご遠慮願います』の張り紙を
貼ったままの部屋があるではないか。あの男、考え方が変わっていそう
だし。(見た目はごく普通のカップルだが)
 
 チラシが放置されている件を管理会社に連絡してみた。
「内玄関ポストに『投函ご遠慮願います』の張り紙をしたままの部屋が
 ありますが(笑)」
と冗談めかした一文も添えておいた。

 その後、エントランスの掲示板にこのことと、さらに『他人のポスト
のなかにチラシやゴミを入れていく人がいる』という苦情がオマケに
ついていた。そんなことまでするのか。
 隣の部屋と下の階との間で、バトルが繰り広げられている可能性も
ゼロではないな、とか想像してしまった。

 驚いたことにそれ以後、ポリ袋入りのチラシが捨てられることは、
ピタリと止んだ。

注意文書だけだったのか、それとも管理会社が
「つかぬ事をお尋ねいたしますが、・・・・・。」
と直接電話でもしたのだろうか。

 ヘンなことばかり想像していたヘンな私。                ま、犯人はどこの部屋の住人かは分からないということで。
とにかく見苦しいものが床に落ちていることがなくなったので、
気分は良い。

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