岡安 賢一

(合)岡安映像デザイン代表。群馬県中之条町を拠点に映像やデザインをしています。日本映画学校15期。伊参スタジオ映画祭実行委員長。

岡安 賢一

(合)岡安映像デザイン代表。群馬県中之条町を拠点に映像やデザインをしています。日本映画学校15期。伊参スタジオ映画祭実行委員長。

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岡安映像デザインの仕事

合同会社岡安映像デザイン代表の岡安賢一です。群馬県中之条町に生まれ育ち、日本映画学校15期映像ジャーナルゼミ卒。映像・デザイン・文章を仕事としています。仕事をする上で大切に思うことをここに書きます。 1)内的必然性を共に探す、表現する 人や物事の内には、直観的に感動ができること、他では替えが効かないこと、つまりは内的必然性がある。それを共に探し、人の目に触れられるようにすることが、岡安映像デザインの仕事である。 2)映像・デザイン・文章を一貫して用いる 映像はその場の

    • 触ることの重要性。アートも器も、そして人も/秋、酒蔵にて2024

      「中之条ビエンナーレ」も「伊参スタジオ映画祭」も、群馬県中之条町内のいちイベントという枠をとうに越えて、県内でも稀な、全国でも稀な育ち方をしたイベントだと思っている。そして、群馬県内のものづくり作家が集いそれに共感する料理人が県外からも集まり本格料理を提供する「秋、酒蔵にて」もまた、中之条町で開催される全国でも稀なイベントに違いない。全てに関わらせていただいているから特別視しているということは否めないが、アキサカ(「秋、酒蔵にて」の通称)に訪れたことのある人であれば、頷いてく

      • 言葉に置き換えらない写真、を掴むための途方もない年月のごくわずかな一片/吉江淳「出口の町」

        太田市を拠点に制作を続ける写真家・吉江淳さんの新たな写真集『出口の町』(ふげん社)が2024年9月6日に発刊される。それに合わせて東京都荒川区の「OGU MAG+」では9月5日~15日まで(オープンは木金土日)写真展「出口の町」が開催される。それに合わせて、吉江さんの撮影に僕が同行し、その1日の様子をドキュメンタリーにした「出口の町 吉江淳」がyoutubeにて公開された。 ◆ 吉江さんは太田市美術館・図書館の美術館の展示作品のスチール撮影を担当することが多く、同美術館の

        • 心の中に誰しもが<不在>を抱えている/演劇/微熱少年『めいく みぃ すまいる、あげいん』

          演劇とは何か?を語るほど舞台を見てはいないが、群馬県太田市を中心に活動する演劇/微熱少年の舞台の映像記録をずっと続けている。 舞台は、幕が上がり、役者が登場し(幕が開いた時すでに役者が所定位置にいることもある=板付き)、演技をし、幕が下りる。けれど、役者として登場した人々だけが作中人物とは限らない。役者として存在しないけれど、役者たちの語りによってその存在が浮かぶ人物。<不在>の人物というものがある。 最新作『めいく みぃ すまいる、あげいん』はまさに<不在>を描いた演劇

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        岡安映像デザインの仕事

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          (純粋に)映画化されたものが観たい、と選ばれたシナリオが映画化されたものは、何年経っても強い/出張!伊参スタジオ映画祭 in 群馬県庁

          映画祭開催当初から共催に入ってくださっている上毛新聞社様からご縁をいただき、7/20(土)に群馬県庁31階GINGHAMにて「出張!伊参スタジオ映画祭」を行える運びになった。中之条町で2001年から続いている「伊参スタジオ映画祭」の柱となっているシナリオ大賞(全国から短編、中編の映画シナリオを公募しその大賞作品を映画化させる試みで、現在までに35作品が映画化)の作品の中から、僕を含む映画祭スタッフが「今回の機会であればこれを上映したい!」と推薦した4作品が上映される。 まず

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          その歌は、直面する現実を包み、それがただあるということを肯定してくれる/寺尾紗穂LIVE 「百年ピアノと、山の音楽堂にて」に向けて

          今年も北軽井沢ミュージックホールで寺尾紗穂さんのライブを行える運びになった。昨年は「歌の生まれる場所」と題して、「寺尾さんのライブを群馬でやりたい!」という動機だけで集まった有志により、色々な人の協力も経てフリッツアートセンターと北軽井沢で2日間に渡るライブを行った。長年寺尾さんのファンを口外している僕にとっては、特別な2日間だった。 今年は6/29にアーツ前橋において行われる「new born 荒井良二 いつも しらないところへ たびするきぶんだった」展のオープニングトー

          その歌は、直面する現実を包み、それがただあるということを肯定してくれる/寺尾紗穂LIVE 「百年ピアノと、山の音楽堂にて」に向けて

          映画でしか語れないもの/伊参スタジオ映画祭 第20回シナリオ大賞募集開始

          実行委員長を務める群馬県中之条町で開催の「伊参スタジオ映画祭」で、「第20回シナリオ大賞」の募集が始まった。これは、全国から映画の中編・短編シナリオを募集し、その大賞作品に対し制作補助金の贈呈等を行い映画化させる取り組み。映画化された作品は、当映画祭での上映を経た後に広く認められる作品も多く、近年のものでは「大阪アジアン映画祭」で「JAPAN CUTS Award」を受賞しニューヨークでも上映された笹谷遼平監督『山歌』や、今月末フランクフルトで開催される世界最大級の日本映画祭

          映画でしか語れないもの/伊参スタジオ映画祭 第20回シナリオ大賞募集開始

          土地の人のにおい/北軽井沢と谷川俊太郎ー写真と詩展ー&谷川俊太郎の詩を歌う

          詩人・谷川俊太郎さんは、幼少期の夏の間、群馬県長野原町北軽井沢の別荘で過ごした。物心つき、詩人となってからもその別荘に滞在し、第一詩集「二十億光年の孤独」に続く詩集「62のソネット」は北軽井沢で綴った詩集だという。けれど谷川さんと北軽井沢が親密な関係にあるということは、まだそれほど知られていないのではないかと思う。 1963年、谷川さんは北軽井沢小学校の校歌を作詞した(作曲は、当時谷川さんと共に他の学校含め校歌を作っていた寺島尚彦さん)。今年、学校合併が行われたが、「浅間っ

          土地の人のにおい/北軽井沢と谷川俊太郎ー写真と詩展ー&谷川俊太郎の詩を歌う

          あなたが見慣れたものは、誰かの新しいもの/GWマルシェ&ガレージセール in Serenite

          たった1件のカフェが、その土地の人の流れを変えることがある。群馬県東吾妻町の山間にある「Serenite」がそうである、ということを、もう言ってよいように思う。 店主の安田恵久さんとは、彼女が前橋で「Mom's cake」という店をやっていた時には接点がなかったのだが、何かの縁か「Serenite」をはじめるというタイミングで知り合い、店のリーフレットを作ったり、高崎まで一緒にビール調査に出たり、今年のGWに行われるイベントのフライヤーを作ったりと、半仕事のお付き合いをさせ

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          山里とふれあうことは、未来とふれあうこと。/なかのじょう山里テーマパーク

          群馬県中之条町にはまだ、イナゴが飛び交う田んぼがある。「イナゴンピック」当日、田んぼには町外からの参加者も含む子どもたちと大人でいっぱいになる。笛の合図とともにイナゴ取りを開始。わしわしと畔を歩けばぴょんぴょんとイナゴは飛ぶので見つけはできるのだが、つまんで取るには技術がいる。逃げられて、ブーンと飛んでいくイナゴ。制限時間内に手にもったビニール袋いっぱいにイナゴを集める猛者もいる。また別競技では、開始位置に選りすぐりのイナゴをピットインさせ、その飛距離を競う競技も行われる。昔

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          優れた農家も、ワイルドである/スギちゃんの群馬りんご旅・うめ旅

          自分の仕事の種類としては珍しく、有名な方にレポーターになってもらい群馬の名産を巡る映像を、2年に渡り制作した。群馬県の農畜産物プロモーションの一環で、情報発信をTOKYO FMが担う。群馬での撮影ということでTOKYO FMの大畠順子さんに声かけしていいただき、僕が演出・編集を行い、撮影と録音は普段は映画制作をしている角洋介くん、渡邉玲さんに声かけをした。 昨年は、インフルエンサーである高山都さんをレポーターに、群馬の特産である「やよいひめ(いちご)」「ギンヒカリ(ニジマス

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          もつけとして生きられるか、否か/2024年1月、青森。

          仕事も心も体も落ち着いていない1月半ば、青森を旅した。きっかけは、福嶋悠貴さんが親しくしている青森在住の木版画家・ふるさかはるかさんに会いに行くというので同行したというもの。ふるさかさんだけではなく、ふるさかさんが昨年出版した素晴らしい書籍「ことづての声/ソマの舟」(信陽堂)にも登場する山中泰彦さんにお会いするということも大きな目的だった。山中さんはたぶん自他共に認める“もつけ(津軽弁で、熱中する人の意)”であったのだが・・その話はもう少し後に。 比較的暖冬続く高崎駅を出て

          もつけとして生きられるか、否か/2024年1月、青森。

          富士山・・親しみの距離とサイズ/これは富士山である:登拝篇・遥拝篇

          日本画家を中心とし結成され、絵を描くことに縛られず美術に関するアクションを行っているパラレルモダンワークショップ(以下P.M.W.)。2021年には上野公園にて参加作家が各々にアクションを起こす(絵を描く作家もいれば、歌を詠む日本画家(!)や野球をするグループ(!)もいた)「たえて日本画のなかりせば:上野恩賜公園篇」を開催。主要メンバーである小金沢智さん(東北芸術工科大学専任講師)に声掛けいただき、僕はその様子を映画作家の仲間たち(國友勇吾さん、笹谷遼平さん、島田隆一くん)と

          富士山・・親しみの距離とサイズ/これは富士山である:登拝篇・遥拝篇

          4年後を、20年後を視野に入れる/広瀬智央 みかんの旅&タイムカプセルプロジェクト

          2024年の美術館初めは、長野県立美術館へ行った。北軽井沢へ通うようになってから群馬のお隣の長野県が身近になったということもあるし、何よりアーツ前橋の仕事で知り合った廣瀬智央さんの展示を今見てみたい気分だった(アーツ前橋の床一面がレモンの黄色で埋め尽くされた「地球はレモンのように青い」展を覚えている人は多いだろう)。 長野県立美術館は、初めての訪問だったがぴかぴかしていた。3年前にリニューアルされた建物は窓が大きく直線的で、常設作品の「霧の彫刻」は残念ながらメンテナンス中だ

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          ただいまぁ!いさまぁ!/第22回伊参スタジオ映画祭

          明日明後日、11/18(土)19(日)に、群馬県中之条町で「第22回伊参スタジオ映画祭」が開催される。1996年に伊参スタジオ(当時は廃校)を拠点に作られた映画『眠る男』(小栗康平監督)、『月とキャベツ』(篠原哲雄監督)を発端に始まった映画祭も22回開催という息の長い映画祭になった。近年はコロナ禍に対応するため町内の文化ホールでの開催が続いたが、今年<4年ぶりに>映画祭の原点である伊参スタジオでの開催となる。 2001年に開催された年はまだ日本映画学校の学生でいち観客に過ぎ

          ただいまぁ!いさまぁ!/第22回伊参スタジオ映画祭

          喰む(はむ)/秋、酒蔵にて2023

          今年も中之条町・旧廣盛酒造にて、県内モノづくり作家と料理人たちの共演「秋、酒蔵にて」が始まった(11/5まで)。今年もポスターやフライヤーのデザインを担当し、蔵一階の片隅では僕も六箇山工房の佐藤遥果さんの花器とコラボした映像を放映させていただいている。 「秋、酒蔵にて」通称アキサカは、2009年の開始以降、沼田の吉澤指物店の吉澤良一氏を代表にモノづくりたちが「ただ物を作って終わり、あとは問屋や店やお客さんにゆだねる」という受け身から攻めに転じ「作る人と使う人、まずは直接顔の

          喰む(はむ)/秋、酒蔵にて2023