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リーダーの勘違い

今回は人材育成に関してです。

もくじ
1 一生懸命に
2 自信がない人ほど…
3 もっと助けてもらおう

1 一生懸命に

年度が変わり年号も変わり、新しい環境でリーダー業務を任されている方も多いと思います。

そんなみなさんに少しリーダーとしてのヒントになればありがたいです。

学生の頃、部活でリーダー的位置に立っていた人やキャプテンだった人は、職場でのリーダー業務も抵抗なく受け入れられ、良いパフォーマンスを出せると思います。

任務についた人は、チームのために一生懸命に自分のできることを探し、声かけしたり、率先して何かをしたり、誰かにお願いして問題を解決しようとしてきたと思います。

リーダーシップを発揮することは非常に勇気のいることです。

部活動でこのような経験がなくても、学校の授業では何らかの体験学習を通じ、1回くらいはリーダー体験をしていると思いますが、それでもやはり仕事上のリーダーシップと言えばかなりハードルが上がると思います。

この春に初めてリーダー業務を任された皆さんは、この1ケ月半どのように過ごしてきたでしょうか?

おそらく、相当真剣に、相当一生懸命に、その任務を遂行していると思います。

仕方なく頑張っている皆さんもひょっとしたらいるかもしれませんね。

一生懸命に取り組むことは非常に良いことです。
しかし、真面目過ぎてしまうと、見えるものも見えなくなってしまい、リーダーとして余計な誤解を招いたり、返ってリーダーらしからぬ言動や行動と捉えられてしまうこともあるので要注意です。


2 自信がない人ほど…

自分がリーダーになりたての頃、自分では気がつきませんでしたが、相当な気負いがあったと思います。
しかしリーダーとしての適度な緊張感も楽しかったのを覚えています。

なぜかと言うと、急に人より偉くなった気がしたからです。

色んなことをまとめたり、提案したり、決定したり。
最終的には自分の決断が周囲の求めになっていたりするので、勘違いを生みやすいです。

周囲からの求めになると言うことは、それだけ何かをしてあげたいと言う欲求につながります。

まさに、母親が自身の子供に何かをしてあげるのと同じ感覚です。

尽くす喜び、誰かのためになっているという実感。すれば喜ばれる。喜ぶ顔が見たい。尽くしたい、尽くしたい。尽くすことができるのはここにいる自分だという感覚です。

しかしこれが落とし穴だと理解する必要があります。

メンタリストDaiGo 著 なぜかまわりに助けられる人の心理術 宝島社新書 2019

この本によれば

「尽くすことは、度を超すと強烈な干渉になります。…過保護に育てたせいで子供の未来も親子関係もダメにしてしまう…すべての悩みは人間関係にあるとしたアドラー心理学でも言われていることです」

と示しています。

親が子供の面倒を見るのは当たり前です。
上司が部下の面倒を見るのも当たり前。

やってあげれば喜ばれ、感謝されれば、またやってあげたいと思ってしまうもの。これが悪循環の始まりです。

また、同書にはこのようにも示されています。

「過保護な親の姿からは…自分に自信がないので、尽くして、干渉していないと他人から必要とされていることを実感できないのです」

皆さんの周りにお節介すぎる母ちゃんや、口うるさい上司…いませんか?
必要以上に干渉してくるすべての人たちのことを、このように解釈すると、妙に納得できませんか?

恥ずかしながら、かつての自分がまさにこの通りでした。だから多くの失敗をしてきました。気がつくのには相当な時間を要しました。上司(自分の場合は上司といえば事務長・院長・看護部長でしたが…)も後輩もその他の誰も教えてはくれません。

だから僕はこの問題を抱えている人に伝えたいのです。

リーダーを任され、自信がないと思う皆さん。

本当に注意が必要です…


3 もっと助けてもらおう

本書にはこのようにも述べられています。

「みなさんが頑張るのをやめることが、まわりの人も幸せにするのです」

これはどういうことでしょうか?
リーダーの皆さんは、スタッフの皆さんより率先して何かを頑張ります。
そうやって思うのは間違いではありませんよね。
新人スタッフは色んな経験に乏しいですから気づきも足りないかもしれません。
だからリーダーは人より先に気づいて動いて気を使い、内部を統制しようと努めます。

一方でリーダーは、スタッフから好かれたいと自然に思うもの。
嫌われたいリーダーなんていないですよね 笑
好かれるためにはどうしたら良いのでしょうか?
困っているスタッフのために何かをしてあげたいですよね。

しかし本書にはこのように示されています。

「あなたが好かれたい一心で相手に何かをしてあげ続けたとしたらどうでしょう。相手は お返しをしなくてはいけない というプレッシャーにいつか耐えられなくなります」

いかがですか?管理職やリーダーの皆さん、こんなこと考えたことありますか?

そして以下のようにも示されています。

「自分のためにこんなにしてくれるのに、自分は何もお返しができていないし、返せるものがない」

このように感じた人は、罪悪感と良心の呵責に苛まれた結果、

「絶対に親切を受け取らないように、もう会うのはやめよう。接点を持ってはいけない」

こうして「やってもらう」プレッシャーに耐えかねてあなたから逃げ出してしまうと解説しています。

いかがでしょう?過去にこのような経験したこと聞いたことありませんか?

繰り返しになりますが、リーダーの皆さん、本当に注意が必要です。

本書からガツーンと衝撃を受けた言葉を以下に示します。そして本書が大好きな理由ですが、私の愛するアドラー心理学の引用があることです。

「みなさんが頑張るのをやめることが、まわりの人も幸せにするのです」
「やってあげるのをやめることで、職場は居心地のいい場所になり、友達や恋人、家族との関係もどんどんよくなっていきます」
「アドラー博士は、人間が幸せになる唯一の方法は他者に貢献することだ。と述べている」

つまりリーダーになった皆さんは、これまで誰かに何かをしてあげること、そのことが自分の幸せでした。他者に対する貢献です。しているときは実に幸せなものです。

これからのリーダーはそうではなく、スタッフにしてもらうことを促し、リーダーの手助けを自然にできる仕掛け作りが必要なんです。

リーダー業に悩んでいる皆さん。
管理職で上手に部下をまとめられていないなと嘆いている皆さん。
ついにパラダイムシフトの時がきました。

自分の弱みを見せれる人ほど他人から愛されます。

尽くさない・強がらない・頼まない

これからのリーダーにとって上記3つは必須のワードになるでしょう。
詳しくはどうぞ本書を手にとってみてください。
リーダーの勘違いをしないように…

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