おじょーと白いうさぎのようなもの

おじょーは白いうさぎのようなものが大好きだ。
白いうさぎのようなものと表現しているが、その姿は誰しもが知るオランダ産まれのキャラクターで、あの姿を見て不快に思う人は、この世にいないのではないか、と感じるくらい洗練された、線と点と×で出来たうさぎである。
おじょーを語る上でかかすことのできない、重要な位置にいるキャラクターである。

もうトレードマークと言っていいほど好きなことが伝わるし、これは友人にも共通認識らしく、おじょーへのプレゼントで初めに思いつくのは、この白いうさぎのようなもののグッズになるに違いない。
確かに部屋を探せば、いたるところに片鱗があるし、おじょー自身も自覚があるらしく、グッズの多さにひかないでくれと説明されたほどだ。

白いうさぎのようなものと表現しているのは、あまり意味のないことかもしれないが、プライバシーに配慮してのことだ。
そのくらいおじょーとは密接に結びついている気がする。

ただ、おじょーはメルヘンとは程遠い。
キャラクターよりも、洋書や植物のが良く似合う。
そもそも国民的なねずみのやつや、今をときめくナガノ画のキャラクターも好きではないみたいだ。
いくばくかLINEのスタンプとして登場するのは、私には可愛いとは思えないが、シュールなくまのスタンプを多用している。
シュール系のスタンプは他にも数種所持しているとのこと。
この趣味について私は何も言いますまい。

おじょーが白いうさぎのようなものに目覚めたのは、中学生時代のことだという。
何年ものあいだ、好きなものを好きでいることができるおじょーが、とてもおじょーらしいと思う。
おじょーのまっすぐな部分は大好きだ。

私はこの先も、この白いうさぎのようなものを街中で見かける度、おじょーを思い出すことになるのだろう。なんて幸せなことか。