3月15日㈮
・明日の消防点検に向け、母が有給をとって1日かけて家の中を片付けようとする、いつものやつ。
消防点検の人への見栄とか羞恥心を別のところに向ければもっと生きやすくなるだろうに、と思うも、それはそっくりそのまま自分に返ってくる指摘。
DNAは侮れないなあ、と親子の遺伝の話にして一件落着させてしまうと、私はもう一生生き方を改められない。
・ホテルの部屋に人間がいた痕跡を消す仕事。
あまり体調が良くなかったことと、今日は12部屋のうち2つもツインベッドの部屋があって単純に労働量がいつもより多かったことと、ロング白髪熟女同僚のAさんと同じフロアの担当だと未だにいつなんどき怒られるかビビッてしまって緊張してうまく動けなくなるのと、そんなときに限って部屋の時計の電池がお客さんに勝手にテイクアウトされてるレア事例が発生し一旦事務室まで新しい電池を取りに行ったりしたりで、清掃が終わったのが15時ギリギリになってしまった。無念。
心身ともに余裕がないとイライラしてしまう、ということに気付く。
人体を携えて生まれてきて31年間も生きてきて今気づくことではないが、自分がイライラしちゃってるときは心か身体かどっちかを休ませてあげればだいぶイライラは霧消していく。
他人がイライラしてるときは、その人の性格とか人格の問題とかではなく、心にも身体にも余裕が持てないような大変な状況に置かれてしまっているという可能性もあるから、「うわ、あいつあんなことですぐイライラしちゃってるよ、ヒステリックだな、」と安直に蔑むのは良くないな、と気づく。
僕は「優しいね」「温厚だね」と褒めてもらうことが多いが、それは単に一日中家にいることがあったり、一般的な方々と比べて労働時間が著しく少なかった時期があったから心身ともにバリバリ余裕があったからってだけで、俺みたいな怠惰な暮らしをしていたら誰だって優しくも温厚にもなるわ、って感じだっただけで、すぐイライラする人よりも温厚な僕の方が優れているというわけではない。
今イライラしている人も、よく眠ったりして心と身どちらかに余裕を持てれば穏やかになれるわけで、イライラしている人よりも僕の方が人間として上、だというわけがない。
逆に、自分がイライラしているときは、そのイライラしている対象にはさほど落ち度がなかったりすることが多くて、単にこっちのコンディションが悪いから他人に責任転嫁してイライラしてしまうんだってことを自覚しておくだけで私の今後の人生が全然違ってくる気がする。
・20代美術系大学生のAさんが帰り際にまっすぐ出口へ向かわずわざわざ僕のところまで来て、教習所は高速教習があるところとないところがあるから事前に調べておくといいですよ、っていう情報を教えてくれた。めちゃ良い人。善人。神の子。紫綬褒章をあげたい。
・人妻の家に行ってその家に住んでいる子供に知恵を授ける仕事。
13年近く講師をやってきて思ったんだけど、この仕事って勉強を教えるとか志望校に入れるとかそういうことじゃなくて、子供が見せてくる手品に本気で驚いてあげるっていう仕事がメインかもしれない。
・落研の先輩とやっている毎週新作落語を作るPodcastの収録。
今日は、アメリカ在住の人と喋った。
アメリカ在住の人とお互いに家にいながらにして会話出来て、それを録音して世界に発信できるって、よくよく考えたら今って超未来。文明。発展。脳を機械に埋め込んだサイボーグ人間が培養液の中に浸かっていて電極でつながれ無数のコードが出ている巨大な脳の指令によってなんやかやする、ってくらいの未来!って感じの出来事。それが、アメリカ在住の人とのコラボ収録。