600万円も盗んでたことついつい忘れちゃいました〜///（業務上横領、詐欺）　傍聴小景#44

人の好奇心というのはなんとも不思議なもので、「表現の一種」、「人として生きることとは」みたいな観点であれば法律を学んでいない私でも裁判にどっぷり浸かることができます。
とは言え、最初はノー知識だったので苦労しました。裁判は公開されていますけど、別に「わざわざ見せる（魅せる？）」ものでもないので、やはり初見には難しいです。でも、関係者の方に質問すると分かりやすく教えてもらえることが多いので助けられました。

僕は業界に精通している人が、その業界のことをわかりやすく説明してくれるのを聞くのが視野が広がる感じで好きなんですよねぇ。
なので僕も、「なんでそんなに裁判に興味あるの？」と聞かれたときに、「面白いから！」とのみ答えるのから脱却せねばと思ってはいるのです。

はじめに

罪名　：業務上横領
　　　　詐欺
　　　　偽造有印私文書行使
被告人：50代の女性
傍聴席：15人（1回）

今回の業務上横領の事件、とある業界の話なんですけど、「こんなの、あったよー」って意気揚々とその業界の方に話したら、「あー、よく聞きますね、そういうの」とあっさりした反応でちょっと残念でした。
業界の人にとってはあるあるだけど、どう裁かれるかまではそんな知らないはず！業界以外の人にとってはこんなこともあるんだ！という気付きになるはずというのをモチベーションも今日もやっていきます。

事件の概要（起訴状の要約）　〜ホントによくあるの…？〜

被告人は障害者支援施設にて勤務していたが、
・利用者Aさんの許可など一切得ず、定額預金の解約の委任状を偽造して、預金口座から400万円を引き出して自己のために使用した
・利用者Bさんの許可など一切得ず、管理を任されている通帳から200万円を引き出して自己のために使用した