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覚醒剤の話かと思ったら、まさかの殺人未遂!?実刑不可避でももっと向き合って欲しかった裁判 #137(覚醒剤取締法違反)

最近、覚醒剤にはまっていまして。
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もちろん、覚醒剤の裁判の話ですよ。

それまでやや敬遠しがちだったのは、使用した経緯や、今後の対策など、多くの人が同じようなことを言っている気がしていて。
でも、やはり全くの同じ人がいないように、言い分や環境もしっかり聞いてみると、人それぞれで興味深いと感じる機会が増えてきたのです。そういうのをしみじみ感じ取れる歳になってきたということなんですかね。

まぁ、あとそういう真面目な話でなく、やっぱりぶっ飛んでいる方もいるわけであって。

はじめに

罪名 :覚醒剤取締法違反
被告人:40代の男性
傍聴席:平均4人(全3回)

被告人は僕より年上だったのですが、てっきり30代半ばくらいかなと感じた方。若々しいとも、幼いとも違うのですが、40年生きている人生の苦労感を外から感じさせないというか。
そんな外見評価が覆るので、見た目の印象なんていい加減なものです。


事件の概要(起訴状の要約)

被告人は国内の場所不詳において、覚醒剤を身体に摂取し、被告人宅において覚醒剤0.733gを所持していた。

営利目的でない所持と、自己使用という事案です。
ここまではよくある話。問題はここから。


採用された証拠類 ~覚醒剤の影響で錯乱して…~

検察官証拠
被告人は同種2犯を含む前科3犯。前刑の執行猶予判決から約半年での犯行。
仕事はしていないが、普段は街宣活動を行っており、関西を転々としている。

事件発覚の経緯は、殺人未遂の疑いで被告人が取り調べられ、その際の任意採尿で覚醒剤使用が発覚した。

殺人未遂!?
これは後の被告人質問でわかるのですが、薬物使用の影響で錯乱してしまい、友人を車で轢きかけたとのこと。

ただ、殺人未遂の嫌疑までは珍しいですが、錯乱や薬物効果により発覚するというのは一定数あります。
例えば、体調異常をきたして路上で倒れてしまう、幻聴が聞こえたり、幻覚で普通見えないものが見えたりして発狂してしまう、なにかしらの体調異常が出て自ら出頭するなどなど。

この方も、その類かと思ったのですが、街宣活動と相まって、面倒な方に話は進んでしまい
街宣活動ってのは、町中でいろいろ演説や、ご主張などをされる活動のことですね。世間一般的に見て、真っ当と思われるものもあれば、独特な主張と思われるものなど様々あるわけでして…。


被告人質問 ~最近、話題に出やすい「集団ストーカー」~

全体を通して、弁護人の苦労が伝わってくる被告人質問でした。
まず、前科関係の確認をしたのち、質問としては3つめくらいですかね

弁「どうして、また使用してしまったのですか」
被「警察による集団ストーカーのターゲットになるためです」

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