[TRPG]ドリームランドの神様ナス＝ホルタース、ライオンのシナリオフック
本日もクトゥルフ神話TRPGシナリオフックを考える。
本日はドリームランドの神話生物を紹介したい。
ナス＝ホルタースの紹介
ナス＝ホルタースはブロンドの髪と瞳の無い銀の目を持つ、漆黒の肌の人間の姿をしている。彼は馬に乗り、いつもライオンを連れている。
彼は崇拝者に対しては忍耐強いが、すぐ腹をたてる。彼は仲間の神とすら時折口論する。
ドリームランドのセレファイスという地域にいる神様だ。
セレファイスとはドリームランドの東部に位置するオオス＝ナルガイという渓谷地の端にある都市だ。この場所は時間という概念が無く何も変わらない。探索者が足を踏み入れて何年過ごそうと、他の場所から昨日来たかのように感じる。
公式で「すぐ腹をたてる」という設定なのが面白い。神様同士で喧嘩をして周囲に被害をまき散らすのは、迷い込んだ探索者にとってはいい迷惑だろう。
シナリオをギャグテイストに振り切るのもいいかもしれない。
シナリオフック
探索者たちは動物園を訪れる。楽しく動物をみていたが、猛獣コーナーに差し掛かったところで他の客の悲鳴が聞こえる。
振り向くと、なんと檻が高熱で溶かされたように溶け始め、中のライオンが解き放たれた。ライオンは周囲の人に襲い掛かり始め、探索者にもその牙を向ける。
今にも鋭い牙に引き裂かれそうになった瞬間、探索者の視界は暗転する。
目を覚ますとやや硬いベッドの上だった。見渡すと大理石の立派な神殿だった。しかしどこか気味が悪く、この場所だけ空気が停滞している気がしてならない。扉から黒いローブの人間が中へはいってくる。一見人間のようだが、近くで見てもその顔がはっきり認識できない。
「すまない、まさか覚醒の世界ではライオンが見世物になっているとは知らなかったのだ。」
1人が探索者に話しかける。
事情を聞くと、ここは現実とはまた別の夢の世界でセレファイスと言うらしい。ここに居る神様が大層ライオン好きなのだが、彼のライオンが何者かによって連れ去られて消息不明となったらしい。それに腹を立てた神様は近くの神様に当たり散らし、周囲で大きな被害が出ているという。
頭を悩ませた崇拝者たちは、偶然覚醒の世界で複数匹のライオンがいる場所を見つけたので連れてこようとしたらしい。
そして動物園の事件に繋がったとか…。ライオンを夢の世界へ送る時に探索者も巻き添えになったらしい。
神様はいまのところ動物園から連れ去ったライオンたちに満足して落ち着いているようだ。元の世界へ戻して欲しいと言うが、黒い男たちは顔を見合わせて探索者にこんなことを告げる。
「すまないが覚醒の世界からこちらへ移動した事で力を使い果たした」
「戻りたければナス＝ホルタース様に頼むしかない」
「連れ去られたライオンを見つければ全て丸く収まる」
「ライオンを見つけてくれないか」
「動物園のライオンと君たちを元の世界へ戻そう」
探索者は理不尽な理由からドリームランドのライオン探しが始まる。