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【詩】大病院は一つの村である
自分自身が利用したことは今まで無かったが、大病院というのは利用したものだけにわかるスタンプラリー的要素と、小さい社会形成された集落という感じがする。
ここは、村だったのか。
まず最初に入った時にどうしたらいいのかわからない。
これは結構驚かされた。まずどこで何をしないといけないのか聞かないとわからない。商業施設と同じだ。
普通の小さい病院であれば受付に全てをぶつければ完了なのだが、その受付機能もものの見事に細分化されている。新規なのか再診なのか。
他にも何かで分かれていたような気がしたが忘れた。
ちなみに昨日は人生初のMRI検査を受けた。
脳自体に異常はないらしい。だが、頭部の血管に詰まっているように見えるものがあるので大病院で再検査するように言われたのだ。
現在仕事がない状態であるのをいいことに連日病院に通うことが可能だったわけだ。9:00に入って終了したのが15:30だった。しかも室内が寒くて13時越えたあたりから口がガチガチ言い始めた。別の意味で体調不良になりそうだ。
患者さんが数字の書かれた扉の前で座っている。
この患者さんも看護師さんと話をしている。聞いてみると雑談をしているようだった。このときに口頭で雑談できるなんてちょっと良いじゃないか、と思ってしまった。なんて贅沢をしているのだと。
そして、一人暮らしで一人でしかいない空間というのはひょっとして自罰的な環境だったんじゃないかと思い始めた。
そしてかなり美人さんに感じる女医さんが手術後の様相で通り過ぎた。院内販売店でコーヒーを頼んだときにも長身で美人の看護師さんを見かけてしまった。入院中に医療関係者を好きになるという人がいることは聞いたことがあるが、そういうことか、となんとなく理解してしまった。
肝心の検査の結果だが、目の異常についてはわからないものの、頭の血流について詰まっていることは事実であるので脳梗塞じゃないけど、いつそうなってもおかしくない状態であるとは言われた。
「今の状態だと、一人暮らしというのはかなりリスキーな状態。医者の立場からすると入院してもらった方がいいが、所見では普通に健康そうではあるのでおまかせする」
旨言われたので、通院のみで対応してもらうことにした。
「手があがらなくなったり、視界不良がまた酷くなったらすぐに救急車をためらいなく呼んでください」
と言われ、これはビジネスどころじゃなさそうな状況だとリアリティを持ってしまった。
今月実家に戻るのだが、かなりタイミングが良かったのかもしれない…。