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寝た子は起こしたくない

KDM、神田明神の略称なのだそうだ。タレントのDAIGOじゃない、「東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング検査」のテント張りの採取会場のことだ。そう、PCR検査を無料でやっていた。

大腸ポリープ切除の生検結果を病院に確認に行った帰りのこと。結果は良性、明神さんの近くを通ったので安堵のお参りをした。門の脇にテントと看板があった。係りの人が呼び込みをしている。が、閑散としていた。

この3年間、濃厚接触らしき時もあったが、なんとかすり抜けられた。直近はポリープ切除で禁酒、食事制限中なので外食からは遠ざかっていた。熱もないし不安はないけれど、せっかくだからと検査してもらうことにした。

アンケートがあった。
「検査の動機は?」
「神様のお告げでしょう」と書こうとしたが回答欄に選択肢がなかった。
お昼どきの境内は20人ほど、すいていた。それ以上に、テント内には係の人以外はだれもいない。検査済みの記録帳を覗き見ると、わたしが最初だった。関心がないのだろうか。

一日に5万人を超える時もあった。コロナには感染したくないが、いつなっても不思議はないという時が過ぎて、東京都のここ1週間の新規感染者数は1400人/日前後、1/30まで減少した。感染者全数報告は解除されたから、本当のところはわからない。無症状の人も多いだろう。

5月からは感染症分類の2類から5類へ引き下げられる。マスクは個人判断、名前も「コロナ2019」に変える方向だという。コロナそのものは何も変わっていないし変異も続くだろう。とりまく周りが変化して、コロナに対する感覚が明らかに違ってきた。

帰って家人にKDMモニタリング会場の閑散さを話したら、

「寝た子は起こしたくないからでしょ」

そうなんだ。
ちなみに、わたしは、起こしてみたけれど起きなかった(陰性)。