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名前がようやくわかった街路樹
樹木や草木の名前を調べるときは、図鑑よりも’Google lens’をつかうことが多い。花がついていれば難なく探してくれる。考えたり、思い出すことよりも引いた方がはやいという'Google'引きの世界がここにもある。
花に特徴のない樹木や花が咲かない季節はやっかいだ。'Google lens' でも、葉と幹だけではなかなか同定ができない。いずれデータが集まって使えるようになるだろうが、今はまだ心もとない。
写真にとったり、葉っぱを持ち帰ったりで図鑑で調べるしかないが、うまくヒットしないものだ。
四ツ谷ちかくのホテルの前にある街路樹、常緑樹でがっしりとした体格、葉っぱは細長くやや肉厚。残念ながら名札がついていない。
シラカシかなとふんで、その名札のついた樹の前で「あの樹」を思案しても、シラカシではなさそうだった。
写真、図鑑ではいまひとつよくわからない。「あの樹」に似た、名札のついている樹がないかといつも気になっていた。
先日、都内の公園を朝散歩しているとき、大きな古樹に出会った。支柱7-8本で横に張った枝をささえ太い幹のまわりを取り囲んでいる。葉はこんもりと繁り、どっしりと構えた姿は貫禄十分だ。まわりにクスノキが何本かあり、この古樹もクスノキかと思ったら、葉がちがった。
「あの樹」と葉のつきかたが同じだった。やっとみつけた。「タブノキ」だった。壮年期の樹と古樹では樹皮がちがうが間違いないだろう。この古樹を目に焼きつけて、また四ツ谷のホテル前に行って確かめないといけない。
'Google lens' は便利だし、まだ進歩するだろうが、'Google 引き'をしないで街路樹の名前を言えるように努力しないと、ますます物忘れが助長されるのではないかと心配しています。