おじじの書棚

読書の記録。 絵と料理→https://www.instagram.com/kawab…

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最近の記事

最近の読書。スピ系、オカルト系が多い。#225~245

最近、読書感想文をさぼっていました。 まとめて一挙に。 #225『シルバー・バーチの霊訓5』 #226『シルバー・バーチのスピリチュアルな法則』 #227『シルバー・バーチの新たなる啓示』 #228『シルバー・バーチの最後の啓示』  私にとって魂の師であるシルバー・バーチの本の、なんとその後のシリーズがあったと知り、読む。#226は充実。227,228の内容は薄め。『5』は旧シリーズ。とても素晴らしい内容。 #229『アレックスと私』アイリーン・ペパーバーグ  オウムには

    • #224『マスターの教え』ジョン・マクドナルド

       翻訳者が山川夫妻で、「マスター」とくれば、なるほどそういう意味のマスターね、ということで読んでみた。まあ、要するに山川夫妻が紹介するような本というだけで、この本の説明は足りると思う。無名の人が100年ほども前に書いた本なのだそうだ。その内容があまりにも素晴らしいので復刻されたという。  で、読んでみると、んー、それほどかな。と思ってしまうけれど。自己啓発・引き寄せ・スピリチュアルというジャンルにおいて類書は五万と出ているし、別に目新しいものはない。というか100年前の本なの

      • #223『かんがえる子ども』安野光雅

         絵本画家の安野さん。この本は、エッセイ集である。  常々その絵本を、子供の心に寄り添った素晴らしいものと感じているが、この本を読んで「やっぱり」と思った。  絵本には割と子供をこう思考誘導したいという意図が見え透いているものがあり、僕はあんまりそういうものに感心しない。まあ、映画でも小説でも、だいたい何でもそうだと思うが。心を「操作できるもの」と考えるか「ただそこにあるもの」と考えるか、これはほとんど先天的なセンスの問題だと思う。前者にとっては心というものは多分、社会生活上

        • #222『みんなとちがっていいんだよ』ROLLY

           ローリー寺西の本。とてもコンパクトで、1時間もかからずに読み終われるほどのものなのだが、非常にためになり、かつ心に大きな、そしてゆったりとした励ましをもらえる素晴らしい本である。  何というか、この人の語る言葉を聞いていると、「自分って小さいことにこだわっているなあ」と思う。空の広さみたいなのが、伝わってくるのである。本当の賢者というか、幸せの秘訣を知っている人である。  そしてとても面白い。軽い。  お勧めです。 「死ぬ間際に見る「人生の走馬灯」とをても楽しみにしている

        最近の読書。スピ系、オカルト系が多い。#225~245

          #221『悪魔を出し抜け!』ナポレオン・ヒル

           自己啓発の本である。これはかなりためになるというか、単なる情報・知識を超えて、何か深いところが揺さぶり起こされる、そんな作用を持っている。成功者は必ず失敗をバネにして新たな、よりレベルの高い生き方を発見している。「成功者=大金持ち」に断定されているところは文化的価値観の差を感じるが、広く言えば「人生に対して無気力・受動的にならず、自分の意志と積極的働きかけによって望む成果を得る能力を持っている」という意味での成功者である。  で、その方法なのだが、本書では著者が内的対話によ

          #221『悪魔を出し抜け!』ナポレオン・ヒル

          #220『「死ぬ瞬間」と死後の生』エリザベス・キューブラー・ロス

           久しぶりの再読。このヒーラーという仕事、年を経れば経るほどに、著者から学ぶことの多さを認識する。自分の人生にもこの仕事にも依然として迷いというか謎が多いが「やはりこういうふうにしかなりようがないんだよな」ということを改めて今回確認させられた。  いくつか引用する。 「私たちが悲劇と思っているものも、私たちがそれを悲劇にするから悲劇なのであって、成長のための好機と見なすことだってできる」 「人を愛し人に奉仕する人間になれるかどうかは、自分自身の悪い面、悪い方へ向かう可能性

          #220『「死ぬ瞬間」と死後の生』エリザベス・キューブラー・ロス

          #219『我が家のヒミツ』奥田英朗

           近年僕の中で「好きな小説家は」というと、奥田英朗である。それほど読んでいる訳ではないのだが、「あ、また読もう」と自然と思う。つまり好きなんだと思う。ただしこの人が書く(誰が書いても、だが)悪漢ものは、読めない。ネガティブなものに当たると3頁くらいで具合が悪くなってしまうので。僕は。  本書は明るさと優しさと、俗世の暮らしの騒がしさと心の内面の静けさが良い感じに混ざり合った趣の短編小説集である。どの作品も寂しさ、無力感、倦怠感などからスタートする。どれも軸になるのは二人から四

          #219『我が家のヒミツ』奥田英朗

          #218『ダギーへの手紙』エリザベス・キューブラー・ロス

           死の床にある子供からの問いかけに、著者が答えた手紙が本になったもの。生きるとは何か、死ぬとは何か。子供は素朴な言葉で簡潔に尋ねる。答える著者の返信は後にこの絵本となった。何度読んでも感動があり、また発見と学びがある。あの時には分からなかったことが今回は分かった、というような。  人生は複雑さに満ちている。複雑すぎて、単純なことが分からなくなる。というか実は人生は単純な原子(みたいなもの)から成り立っていることを忘れてしまう。それで必要以上に自分を嫌いになったりダメ出ししたり

          #218『ダギーへの手紙』エリザベス・キューブラー・ロス

          #217『雨の日も、晴れ男』水野敬也

           ガネーシャの水野敬也さん。本書もいつもの水野さん流で、「より良い心の持ち方」を物語調で語っている。しかしかなりの駆け足、舞台設定や小ネタの恣意性、何より著者のデザイン通りに書かれたに違いない、という印象から、3分クッキングの観が否めない。つまり、言わんとしていることはだいたい正しいだろうし同意も出来るし、可能な範囲では自分も取り入れたいものだとは思うものの、読書体験の媒体物としての魅力は著しく弱い。  「人生の学びを、楽しく」ということが水野さんの基本姿勢だと理解している。

          #217『雨の日も、晴れ男』水野敬也

          #216 『明るいほうへ』金子みすゞ

           金子みすゞは彗星のように現れ、彗星のように消え、そして後ほど再発見された。比較的近年のことだった。矢崎節夫さんという方が、それを為さったのだった。初めて金子みすゞの作品を手にした時の興奮、眠れないほどの余韻、知り合いに電話で朗読しては皆が感動したという話…本書の最後に小さな文章が寄せてあり、以上のいきさつがとても温かく、鮮明に伝わってくる。そういう流れで出版されることとなった金子みすゞの作品集の第二集が、本書である。  あくまでも僕的には、だが、作品のアタリ率は#215で紹

          #216 『明るいほうへ』金子みすゞ

          #215『金子みすゞ童話集』

           あんまり嫉妬はしない方だと思う。凄い人、尊敬する人、憧れる人は沢山いる。でも「ああ、こんなふうになりたかった」という人はいない。人は人だし、必ずしも上手い人、有名な人、有力な人だからと言って、自分の前を歩いているとは限らない。精神や理解力ではこっちの方が上だ、と思うことだってある。要するに人は人、である。  しかしそんな僕にも多分一人だけ「こんな心がほしかった」と悔しいような思いになる人がいる。金子みすゞである。その心は余りにも清らかで深く、そして高く遠く深い所を見ている。

          #215『金子みすゞ童話集』

          #214『ティッピ 野生のことば』ティッピ・ドゥグレ

           この本は、実物を取ってもらわないことには魅力が絶対に伝わらない本である。が、一応、感想文を書く習慣として、思ったことを書く。  著者、というか本書の書かれている文章の語り手は白人の少女なのだが、アフリカで生まれ、10歳くらいまでを過ごした。この少女は動物と心を通わせ、会話をすることが出来るのである。それを彼女は特別な才能だと自覚している。  素晴らしい写真の数々の中に、少女と動物が共に遊ぶ姿が写されている。思うのはただ一言「なんて人間は素晴らしいんだろう」。ただし()付きで

          #214『ティッピ 野生のことば』ティッピ・ドゥグレ

          #213『こころ』夏目漱石

           久しぶりにnoteを開いたら結構な数のお知らせが届いていた。離れている間にも色々な人が見てくれているのかなと思い、ちょっと嬉しい。    今の世の中は、悪い方にどんどん向かっている。そんなふうに思える。でもこの本を読むと、いやいや、進歩している、と思える。そこが、新鮮だった。  どうでも良いこと、小さなことで、くよくよ悩んで、自己否定を繰り返し、最愛であるはずの人にも心を明かさず、挙げ句の果てには妻をひとり残して勝手に自殺する。それが本書の「先生」。金があるからと言って仕事

          #213『こころ』夏目漱石

          #212『さんさんさん』佐々木志穂美

           三人産んだ子が三人とも障害児という母親の手になる本。どうあろうと、誰であろうと、「ただ、生きている」ことの素晴らしさがずしんと重たく心に入ってきて、たびたび目頭が熱くなった。  肯定的なメッセージに満ちており、健常者には学びになり、障害者とその家族には大きな励みになると思う。本書に綴られているのは素晴らしい記録である。  で、その上で、なのだが、文章が…という感じである。気にならない人にはならないと思うのだが、かなりの自由型というか、まあブログにありがちな文体で、私は苦手

          #212『さんさんさん』佐々木志穂美

          #211『菊次郎とさき』ビートたけし

           かなり好きな感じの本だった。著者が子供時代を、両親の思い出に寄せて回想する。滅茶苦茶なんだけど、人の絆が感じられる、深い味わいのある本である。  色々、考えさせられる。著者が育った頃に比べて、今は親子間の愛情とか信頼とか、子供を尊重するとか、自由とか選択肢とか、そういうことがはるかにたっぷりと語られている。でもホイップクリームたっぷりのショートケーキより、素朴なわらび餅の方が美味しくないかというとそんなことは決してないように、著者の振り返る子供時代には「かつてあった、決して

          #211『菊次郎とさき』ビートたけし

          #210『海辺のカフカ』村上春樹

           久しぶりの再読シリーズ。この小説が発表されたのは大学一年生の時が気がする。文学のクラスの辛気臭い講師がだらだらと嫌味を言っていたのを思い出す。  私はこの作品までのはほとんどの村上作品を読んだと思う。エッセイや翻訳も含めて。つまりかなり好きだった。まあ当時の大学生で小説を書きたいと思うような者で村上春樹に影響されなかった人なんて、ほとんどいないだろう。それくらい強力なインパクトがあった。  しかしなぜか熱が冷めてしまって、その後はすっかり読まなくなった上に、持っていた氏の著

          #210『海辺のカフカ』村上春樹