見出し画像

「歯にまつわる意外な常識・非常識」—歯科医が教える本当の話—



1. はじめに

「歯にいいと思っていた習慣が、実は間違いだった…」そんな経験はありませんか?
歯に関する知識は、昔からの習慣や都市伝説の影響で、一般の人々の間に広まった**“非常識”**も少なくありません。

本記事では、歯科医師の視点から、意外な「歯の常識・非常識」を紹介し、正しい知識を身につけるお手伝いをします。読めば、毎日のケアを見直したくなること間違いなしです!

2. これって本当?歯に関する意外な常識・非常識

①「歯は硬いから、なんでも噛んで大丈夫」 → ❌非常識
✅ 歯は“人体で最も硬い”が、割れやすい!

歯の表面を覆うエナメル質は、体の中で最も硬い組織ですが、金属や氷を噛むと割れるリスクがあります。
特に、歯ぎしりや強い噛み締めの癖がある人は、知らない間に歯をすり減らしている可能性も!
➡ 歯を割らないためには?

氷・アメ・硬いパンなどを噛むのは控える。
就寝時のマウスピース(ナイトガード)で歯を保護する。

②「虫歯になりやすいのは遺伝だから仕方がない」 → ❌非常識
✅ 虫歯のリスクは“環境”の影響が大きい!

確かに、「歯の形」や「唾液の質」など、遺伝的な要因も一部関係します。
しかし、最大の原因は食生活・口腔ケア・生活習慣の影響です。
親が虫歯だと子どもも虫歯になりやすいのは、生活環境(甘いものの摂取量や歯磨き習慣)が似るためとも言われています。
➡ 虫歯予防に大事なのは?

食事の回数と時間をコントロールする(ダラダラ食べない)
フッ素を活用し、正しい歯磨き習慣を身につける

③「歯磨きを頑張れば虫歯にならない」 → ❌非常識
✅ 歯磨きだけでは不十分!食習慣が重要

**「歯磨きさえしっかりしていれば、どれだけ甘いものを食べても大丈夫」**というのは大きな誤解。
実は、糖分を摂取する頻度が高いほど、虫歯リスクは上がります。
例:チョコレートを一気に食べる vs. 1時間ごとに少しずつ食べる → 後者のほうが虫歯リスクが高い!
➡ 歯磨き+食習慣の見直しが大事!

**「食後30分以内に歯を磨く」「間食の回数を減らす」**ことで、虫歯リスクを低減できる。

④「ホワイトニングをすると歯がボロボロになる」 → ❌非常識
✅ 正しい方法ならホワイトニングは安全!

**「ホワイトニングをすると歯が削れて弱くなる」**と誤解されがちですが、これは間違い。
歯科医院で行うホワイトニングは、歯の構造を壊すことなく、着色を分解して白くするものです。
ただし、市販のホワイトニンググッズを乱用すると、エナメル質がダメージを受ける可能性も。
➡ ホワイトニングを安全に行うポイント

歯科医院での施術を優先する(適切な濃度で管理)
市販のホワイトニンググッズは、使用方法を守る

⑤「年を取ると歯が抜けるのは当たり前」 → ❌非常識
✅ 正しいケアをすれば一生自分の歯を維持できる

**「年齢とともに歯が抜けるのは仕方ない」**と思われがちですが、本来、年齢だけが原因ではありません。
歯を失う最大の原因は、歯周病と虫歯の放置!
80歳でも20本以上の歯を維持できる「8020運動」の達成者が増えていることが、その証拠です。
➡ 歯を長持ちさせるために

定期的な歯科検診を受ける(最低でも年2回)
歯周病予防を意識する(歯茎ケア・フロスの使用)


3.

✅ この記事で学んだこと
歯は硬いが、割れやすいので注意が必要!
虫歯は遺伝ではなく、生活習慣が大きく影響する。
歯磨きだけでは不十分!食習慣のコントロールも重要。
ホワイトニングは正しく行えば安全。
年齢=歯が抜ける、は誤解。一生自分の歯で生きることは可能!

歯に関する「常識」と思われていることが、実は誤解だったというケースは意外と多いものです。正しい知識を身につけることで、歯の健康を守る方法は大きく変わります。この記事が、皆さんの歯をより大切にするきっかけになれば嬉しいです!

いいなと思ったら応援しよう!