
「知っておきたい歯のトラブル5選」—歯科医が教える原因・対策・予防法—
1.はじめに
「歯は痛くなってから治療すればいい」と思っていませんか?
実は、多くの歯のトラブルは早期に対処すれば悪化を防げるものばかりです。しかし、放置すると痛みや治療費が増すだけでなく、最悪の場合、歯を失うリスクもあります。
今回はは、歯科医師の視点から、多くの人が経験する5つの歯のトラブルとその原因・対策・予防法を分かりやすく解説します!
2.知っておきたい歯のトラブル5選
①虫歯(う蝕)
🦷 どんなトラブル?
食べ物の糖をエサに虫歯菌(ミュータンス菌)が酸を作り、歯を溶かす病気。
進行すると、歯の神経にまで達し、激しい痛みや歯の破壊を引き起こす。
⚠️ 放置するとどうなる?
初期段階では痛みがなく気づきにくいが、進行すると神経を抜く治療や抜歯が必要になることも。
🛡️ 予防法・対策
✅ フッ素入り歯磨き粉を使用し、歯の再石灰化を促進する。
✅ 間食の回数を減らし、糖の摂取をコントロール(ダラダラ食べると虫歯リスクが上昇)。
✅ 定期検診を受け、虫歯の早期発見・早期治療をする(3〜6ヶ月ごとに歯医者へ)。
➡ 「痛くない=虫歯がない」ではない!歯科検診でチェックしよう。
②歯周病(歯肉炎・歯周炎)
🦷 どんなトラブル?
歯と歯茎の境目に細菌(プラーク)が溜まり、歯茎が炎症を起こす病気。
初期段階では出血や腫れが主な症状だが、進行すると歯を支える骨が溶けて歯が抜けることも。
⚠️ 放置するとどうなる?
日本人の成人の8割が歯周病予備軍と言われており、歯を失う最大の原因。
糖尿病や心疾患など、全身の健康にも影響を与えることが近年の研究で明らかに。
🛡️ 予防法・対策
✅ 歯と歯茎の境目を意識して丁寧にブラッシング(電動歯ブラシも有効)。
✅ デンタルフロスや歯間ブラシを毎日使い、歯垢を除去。
✅ 歯科医院でのクリーニング(PMTC)を定期的に受ける(特に40代以降は要注意)。
➡ 「歯がグラつく」「口臭が強くなった」と感じたら、すぐ歯科受診を!
③知覚過敏
🦷 どんなトラブル?
冷たいもの・熱いもの・甘いものがキーンとしみる症状。
歯の表面のエナメル質が薄くなり、象牙質が露出することで起こる。
⚠️ 放置するとどうなる?
軽度の知覚過敏は放置しても悪化することが多い。
強く歯を磨きすぎると、さらに症状が悪化する可能性あり。
🛡️ 予防法・対策
✅ 知覚過敏用の歯磨き粉を使い、神経の刺激を抑える(硝酸カリウム・乳酸アルミニウム配合)。
✅ ゴシゴシ磨かず、優しくブラッシング(硬めの歯ブラシは避ける)。
✅ 酸性の飲食物(炭酸飲料・柑橘類)を控えめにし、歯の再石灰化を促進。
➡ 一時的な症状でも油断せず、歯科で診てもらうのがベスト!
④親知らずのトラブル
🦷 どんなトラブル?
親知らずが斜めに生えたり、埋まったまま炎症を起こすケースが多い。
歯並びを乱したり、隣の歯を圧迫して痛みを引き起こすことも。
⚠️ 放置するとどうなる?
歯茎が腫れ、痛みが強くなる(智歯周囲炎)。
隣の歯が虫歯になりやすくなる。
🛡️ 予防法・対策
✅ 違和感を感じたら、早めに歯科医院で親知らずの状態を確認。
✅ 生え方によっては抜歯を検討(特に痛み・腫れがある場合)。
✅ 痛みがない場合も、定期的にレントゲンで経過観察を行う。
➡ 「いつか抜くから大丈夫」と放置せず、早めに相談を!
⑤口臭の原因となるトラブル
🦷 どんなトラブル?
歯周病や舌の汚れ、ドライマウス(口の乾燥)が口臭の原因になる。
内臓の病気(胃腸の不調・糖尿病)による口臭もあり、慢性的な口臭は要注意!
⚠️ 放置するとどうなる?
周囲に気づかれずに「口臭がきつい人」と思われることも…!
歯周病が進行すると、口臭がさらに悪化する。
🛡️ 予防法・対策
✅ 舌ブラシを使い、舌苔(舌の汚れ)を除去。(擦りすぎに注意)
✅ 水分補給を意識し、唾液の分泌を促進(キシリトールガムも有効)。
✅ 口臭が強い場合は、歯科医院で専門的な診断を受ける。
➡ 「口臭ケア=マナー」早めの対策が大事!
⑥まとめ
✅ 虫歯・歯周病・知覚過敏・親知らず・口臭、これらのトラブルは早期対応がカギ!
✅ 「痛くなったら歯医者へ」ではなく、「痛くなる前に予防」が大切!
✅ 定期検診+正しいケアで歯の健康を守ろう!
⑦歯医者の感想
歯のトラブルは、「放置が一番危険」 です。
「少し気になるな」と思ったら、早めに歯科で相談してください。「治療」ではなく「予防」のために歯医者を活用する時代です!
ぜひ、歯医者をフルに活用してください!