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水深800メートルのシューベルト|第1045話
彼は、ここでしっかりと否定しておかないと、水兵達が反乱を起こすかもしれないと考えているように、言葉を選びつつも状況を伝えようと努力しているようだった。
「い、いえ、私が勝手に想像した事で……」
「ネガティブな想像は控えて欲しいものだ」
穏やかだが厳しい口調でそう言われると、艦長の顔を見る事ができなくなった。じっと下を向いて、罰が降りかかってくるかそのまま二人が居なくなるのを待っていた。しかし、どちらも起こらず、艦長の手が僕の方にずしりとのしかかってきた。