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水深800メートルのシューベルト|第798話
「絶対にお前を許さねえ」
彼は手を伸ばして、僕のシャツを掴もうとしているようだった。僕は、体を引いて、ファイティングポーズをとった。覚悟は決まった。
「やるのか? いいけど、今度こそ僕たちは除隊になるぞ。それでもいいなら、来いよ」
「こ、こいつ。偉そうに」
ダカーリは歯をギリギリと噛んで、僕を睨みつけていた。
「しつこいんだよ、お前は。僕がギャングだったから何だっていうんだ。こっちだって、好きで銃を撃っていたんじゃない。わざとお前を落としていたことにすれば気が済むのかよ。勝手にそう思っていろよ」
その時、ハッチの近くから、白い煙が僕の顔に噴きつけられた。突然、煙を吸い込むことになり、顔をそむけて咳き込んだ。上から教官の怒鳴り声が聞こえた。