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水深800メートルのシューベルト|第318話

「おい、お前ら! 車に乗ってろよ。お前らにも吸わせてやるから」
 メイソンは、地面に唾をペッと吐くと、手に持っていたパイプで、さっきまで乗っていた車を指した。


「あ、ああ。俺、車に酔ったから、後で……」
 僕も、バーナードの言葉に乗っかろうとした。


「おい、いいから! これ吸えば酔いも醒めるって」
 ボスが、少し苛立ってきたので、すごすごと狭い車内に戻ることにした。


「いいか? じゃあ、アシェル、お前からだ。特別に……」
「メイソン、最初は少ない方がいいんじゃないのか? 高いんだぜ、これ」
 ブライアントの言葉に、メイソンはビニールから指先で摘まんだ萌木色の草の塊を、軽くほぐして量を減らした。

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