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水深800メートルのシューベルト|第1160話

 ロバートがベッドで休む番だった。僕は、床の酸素ボンベに座ってみたが、お尻が不安定なので、その横にジャケットを敷いて横になってみた。下から冷気が伝わってきて不快だった。仰向けになると、薄暗い天井と両脇にあるベッドの柵が見えた。狭苦しいベッドルームの天井が、闇と溶け合ってぼんやりと奥深くに口を開けて獲物が吸い込まれるのを待っているように見えた。


 床に深海からの伝わってくるような冷たさに、すぐに我慢がならなくなった。やはり、どこかのベッドに潜り込みたいと思ったが、どのベッドも満杯だった。ベッドからベッドに目を移すと、一人でも狭いベッドに二人で無理に身を縮こませて使っているのもあった。そこまでしなくても、と思いながら視線を移すと、近くに横向きになって寝ているセペタの顔が見えた。


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