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水深800メートルのシューベルト|第799話
「お前たち、また騒乱を起こすつもりか! このガキども、とっとと失せろ!」
「何でもありません。これで失礼します!」
ダカーリは、教官に敬礼すると、そそくさとハッチから出て行ってしまった。去り際に、僕の耳元で「覚えていろよ」と囁いて。
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今日もロープに、水泳、救助訓練と、いつも通りの訓練に見えた。しかし、僕とダカーリ以外は、バトルステーションへ向けて緊張感が高まっているのか、皆真剣に取り組んでいるようだった。目に見えて動作が鋭敏になり、隊列を組む時もあっという間で、小班ごとに分かれる時も蜘蛛の子を散らすようだった。僕は、試験のひっ迫した空気からは外に置いていかれたようになり、居心地が悪くなった。